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KとQがすれ違う話

やっと理解が追い付いたのか、アーサーが質問してくる。
「そっその、じゃあ...その首のキスマークは...俺が付けたやつ...なんだよな...?
他の奴じゃなくて...俺...。」
「そうだぞ?」
俺がそう答えるとホッと胸を撫で下ろして、深呼吸をするアーサー。
フーッと息をはくと、いつものアーサーの顔に戻っていた。

そういえば。

「そういえば、なんで君今日フキゲンだったんだい?」
「不機嫌...?」
「そうだっただろ?仕事手伝おうかって言っても断ったし、ティータイムのお誘いもなかったし...」
俺が寂しそうに言ったようにみえたのか、アーサーは俺の頭を撫でてから

「あー...ちょっと余裕なくてな...」
といった。

「余裕?」
「おう。」
「なんの?」
「え、なんのって...
だって俺のアルフレッドだぞ?誰にも譲る気はない譲らせない。誰にも触らせないし触れられないようにしてきた。しかもこの国のキングだ。そんな俺の大切な大切な奴にキスマーク付けるなんてどこのどいつか探してやるために忙しかったんだよ。
出来るだけ早く見つけ出してこの足で蹴り飛ばしてから城につれてきて...まあその頃には誰だか分からないくらいにはなってるとは思うけど、裁いてやろうと思ってたんだよ。俺のアルフレッドに何してくれてんだよ愚民の分際で...死より重い刑を...と思ってたんだけどな。
それにお前、隈出来てたから休んで欲しかったんだが...それも俺のせいで出来たんだよな」
わりぃ。と謝るアーサーをぎゅっと抱き締める。
あぁ、なんてこの人は可愛いんだろう...!!

「お前が誰にも手出してなくてよかった」
少し微笑んで言うアーサーの目には涙がたまっていた。
「出すわけないじゃないか!俺は君以外に手を出さないんだぞ!」
「じゃあ俺が居なくなったら?」
意地悪そうにそう聞いてくるアーサー。まったく君は...。
けど、本当に君が居なくなったら俺、どうなっちゃうんだろ。
とりあえず仕事はやらなくなるから、スペード国が危ういかもね。
...嫌だなぁ。アーサーが居ないなんて。

「...居なくならないでくれよ」

「そんなことしねぇよ、ばぁか」
そう言って笑ったアーサーの目から、涙がポタリと落ちた。

fin
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つスコーン