1日目
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私は忍の世界に行きたかった。
今の世界は嫌だ。何もかもが灰色に見える。
全員が同じ顔をしている電車に乗り、1日が始まる苦痛とともにオフィスへ通う。
友達の職場は罵声や侮蔑が飛び交っているらしいが、幸い私の職場はそんなことはない。
ただ、静寂が一面に広がっているだけ。紙が擦れる音すら目立ってしまう、そんな静けさ。
同僚とも上司とも挨拶はおろか会話すら殆どせず、各々が上層から与えられた仕事を黙々とこなしている。
帰り道。料理をする気は起きずコンビニでお惣菜を買う。
顔を覚えられるのはちょっと嫌なので、昨日とは別のコンビニへ。さすが都会、選択肢は無限にある。
ーーーこんな毎日。
物心ついた時から読んでいたNARUTO。私は暁が大好きだった。
こんな悪事のプロフェッショナル達は、普段どんな生活をしているのだろう、衣食住はどうなっているのだろう。
いろいろ予想したが、どれも楽しそうだった。少なくとも、今の私よりは。
「あぁ、暁がいる世界に行きたいなぁ」
そんな独り言を口にしながら、冷たいベッドで意識を手放した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
⁇「りこ、起きなさいりこ」
りこ「…なによ、もっと寝かせて……」
⁇「あなたは願ってしまった。忍の世界に繋がりたい。その世界の住人と触れ合いたい。そう強く願ってしまった。」
りこ「ぅぅん……」
⁇「その願いは偶然にも忍の世界の者と一致してしまいました。差し伸ばされた手を取るようにして、世界の壁を貫いてしまいました」
りこ「うるさいな…」
⁇「そして今、忍の者が何かを企んでいる様子。聖杯戦争と世では呼んでいるのでしょうか。貴方にも従者がつくことでしょう」
りこ「………」
⁇「よかった、こちらの世界のサーヴァントが従者となるようです。あなたに課された目的は1つ。従者が消える前にこちらの世界へ帰る門をくぐりなさい。さもなければ、一生を忍の世界で終えることになるでしょう」
りこ「あーーもう!うるさいっていってるでしょ!!!」
⁇「さあ、お行きなさい。そして帰ってくるのです。この、安らかな世界に」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
強い光が目蓋を突き刺した。
りこ「あれ、ここは…?」
⁇「目覚めましたか、マスター」
目を開くと知らない風景が。
そして声のした方を向くと非常に強い太陽光が。
りこ「えっ、あなたはまさか…!」
ガ「円卓の騎士が1人、ガウェインと申します。今回の聖杯戦争はただならぬ雰囲気ですね。気をつけて参りましょう」
りこ「ガウェインだ!ってことはさっきの夢は現実だった…?帰れなくなるみたいなことも言ってたけど…」
ガ「大丈夫ですかマスター?ご気分が優れないようでしたらこの場でお休みしても…」
りこ「ううん、大丈夫。早く周囲を探索しちゃおう!」
ガ「分かりました。では、ここから北に見える大きな建物に向かってみましょう」
大丈夫と言ってしまえば嘘になる。状況が一切掴めていない。
僅かに手にした情報は、更なる混乱を引き起こす。
この世界は本当に忍の世界なのか?
仮に私が望んだ世界だとして、何故ガウェインが?
何も分からないまま私は立ち上がる。
りこ「そうね、あんなに大きな建物だし誰かいるかもしれない」
ガウェインが指差す建物は、大きく「火」と書かれていた。
今の世界は嫌だ。何もかもが灰色に見える。
全員が同じ顔をしている電車に乗り、1日が始まる苦痛とともにオフィスへ通う。
友達の職場は罵声や侮蔑が飛び交っているらしいが、幸い私の職場はそんなことはない。
ただ、静寂が一面に広がっているだけ。紙が擦れる音すら目立ってしまう、そんな静けさ。
同僚とも上司とも挨拶はおろか会話すら殆どせず、各々が上層から与えられた仕事を黙々とこなしている。
帰り道。料理をする気は起きずコンビニでお惣菜を買う。
顔を覚えられるのはちょっと嫌なので、昨日とは別のコンビニへ。さすが都会、選択肢は無限にある。
ーーーこんな毎日。
物心ついた時から読んでいたNARUTO。私は暁が大好きだった。
こんな悪事のプロフェッショナル達は、普段どんな生活をしているのだろう、衣食住はどうなっているのだろう。
いろいろ予想したが、どれも楽しそうだった。少なくとも、今の私よりは。
「あぁ、暁がいる世界に行きたいなぁ」
そんな独り言を口にしながら、冷たいベッドで意識を手放した。
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⁇「りこ、起きなさいりこ」
りこ「…なによ、もっと寝かせて……」
⁇「あなたは願ってしまった。忍の世界に繋がりたい。その世界の住人と触れ合いたい。そう強く願ってしまった。」
りこ「ぅぅん……」
⁇「その願いは偶然にも忍の世界の者と一致してしまいました。差し伸ばされた手を取るようにして、世界の壁を貫いてしまいました」
りこ「うるさいな…」
⁇「そして今、忍の者が何かを企んでいる様子。聖杯戦争と世では呼んでいるのでしょうか。貴方にも従者がつくことでしょう」
りこ「………」
⁇「よかった、こちらの世界のサーヴァントが従者となるようです。あなたに課された目的は1つ。従者が消える前にこちらの世界へ帰る門をくぐりなさい。さもなければ、一生を忍の世界で終えることになるでしょう」
りこ「あーーもう!うるさいっていってるでしょ!!!」
⁇「さあ、お行きなさい。そして帰ってくるのです。この、安らかな世界に」
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強い光が目蓋を突き刺した。
りこ「あれ、ここは…?」
⁇「目覚めましたか、マスター」
目を開くと知らない風景が。
そして声のした方を向くと非常に強い太陽光が。
りこ「えっ、あなたはまさか…!」
ガ「円卓の騎士が1人、ガウェインと申します。今回の聖杯戦争はただならぬ雰囲気ですね。気をつけて参りましょう」
りこ「ガウェインだ!ってことはさっきの夢は現実だった…?帰れなくなるみたいなことも言ってたけど…」
ガ「大丈夫ですかマスター?ご気分が優れないようでしたらこの場でお休みしても…」
りこ「ううん、大丈夫。早く周囲を探索しちゃおう!」
ガ「分かりました。では、ここから北に見える大きな建物に向かってみましょう」
大丈夫と言ってしまえば嘘になる。状況が一切掴めていない。
僅かに手にした情報は、更なる混乱を引き起こす。
この世界は本当に忍の世界なのか?
仮に私が望んだ世界だとして、何故ガウェインが?
何も分からないまま私は立ち上がる。
りこ「そうね、あんなに大きな建物だし誰かいるかもしれない」
ガウェインが指差す建物は、大きく「火」と書かれていた。