学校で黒崎の霊圧を探っている時懐かしい霊圧を感じた
教室の扉を開けると一人の少女と目が合った様な気がした
その少女は記憶の中にある幼なじみとそっくりだった
生き写しと呼べるくらいには
朽木が黒崎を連れ教室から出ていけば周囲がざわめき出す。
それに乗じて斑目が暴れようとする
正直言って帰りたい。そう思っていると先程の少女が話しかけてきた
びびった様子もなく普通に話しかけてくる少女に松本と阿散井が興味を示す
どうしてなのかそれは
副隊長以上になると霊圧が格段に上がるこれでもみんな抑えてはいるが
基本的に霊圧が高い奴らが集まっているのだ
1人とかならそうでも無いがこれだけ集まっていると気圧されるのが普通
それでも平然と話しかけて来るということはかなりの霊圧を持っていることを示していた
朽木達が戻ってきたあと目的を果たした俺達は黒崎の家に行きそこで待機していた
黒崎が来るまでの間俺は先程の少女の事ばかり考えていた
黒崎と朽木が戻ってきたため破面について説明を終えると部屋に先程の少女が現れ驚く
どうやら今は黒崎の幼なじみで朽木の事を思い出したらしく会いに来た様だった

「確かに水涼に会うのは久しぶりだな」

朽木の口から出てきた名前に俺と松本は驚いたそこまで一緒なのかと
ここまで一緒なら偶然などありえないそして俺の中である結論が出来た
本来なら起こるはずもない現象だけどここまで来れば確実だった
気付けば目の前には水涼の顔があった

「私達どこかで会ったことありませんか？」
「え、隊長…まさか…」

水涼の告げた言葉に告白か等と馬鹿げたことを思い浮かべてるのは何となくわかったが
松本本人もこの事実を認めたくないからこそ自分は蚊帳の外だアピールをしようとしたのだろう
だがそれはこの少女の手によって阻まれた

「いえ、それは貴女も含めているんですけど…」

と松本に目を向ける
その隙に俺は少女から顔を背け知らないと答えた
目を合わせたままだと知ってると答えそうになったからだ
水涼はその一言に落胆しているのはすぐにわかったが次の瞬間にはベッドに倒れ込んだ

「！！」

反射的に身体は動き俺の手は水涼の身体を支えていた
ついで微かに聞こえてきた寝息にかなりの霊圧に当てられ気絶したのだと納得した
それから良かったと安堵した。まだ時間はあるこれ以上関わらなければいいのだと
黒崎は現状に追いつけていないのかかなり戸惑っていた

「…隊長…」
「…ああ、そうだな、分かってる」

これがどういう事なのか理解しているのは俺達2人だけ
説明するのは簡単だがいつ起きるかも分からない
だから黒崎への詳しい説明は朽木に任せる事にして
教えれる範囲だけ答えることにした

「お前ら、水涼と知り合いなのか？」
「ああ、だが俺達のことを思い出させる訳には行かない」
「そうね。もう、この子は人間として生きてるもの。関わる訳には行かないわ」

黒崎の言葉に頷く。
松本も俺も同じ考えだだからこそ…

「朽木はもう既に仕方ないとしても、阿散井お前はこいつに近づくな。朽木もできる限り関わるなよ」
「何で俺達なんっすか」
「言わないと分かんねーのか」

阿散井の一言に一瞬イラッとしたが何とか抑える

「あんた達同期でしょ。一角達とはそんなに関わってないけどあんた達とは少なからず関わりあんのよ」
「それで思い出されても俺達はもうこいつと関わる訳には行かない。こいつはもう死神の力を持ってない虚が見えるただの人間だ。守りきれるわけが無い」
「そうか…お主だったのだな…」

一護1人だけが置いてけぼりだった

「結局どういう事なんだ？」
「朽木後で水涼がいない所で説明してやれ。いいか、こいつにはできる限り近づくなよ。隊長命令だ」
「そういう事なら…」

この話はもう終わりだと存外に告げてやれば察した松本がさり気なく話題を変える

「このまま思い出さないでくれ…」

眠る少女の頭を撫でながら願う
どうかこのまま幸せに育って欲しいと