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─ずっとずっと誰かを探していた
産まれた時から長い間ずっと探していた
─1番古い記憶を遡ってみてもずっと探していて
物心着く前からずっと探していたんだと気付いた
─誰を探しているのか、それは、分からない
なのにこの心はずっと誰かを求めている
─いろんな人に出会ってもこの人じゃないと心が叫ぶ
一体誰を探しているのか、一体誰に会いたいのか
その明確な答えは得られないまま15歳を迎えた
「おはよ、水涼」
「おはよう、どうしたの?一護、元気ないよ?」
学校に向かっている最中声を掛けてきたのは幼なじみの黒崎一護
仲良くなったきっかけはお互い同じ秘密を抱えていたから
まぁ、幼少期の一護に自覚はなかったのだけれど
「まぁ、ちょっと色々な」
「話せないこと?私に何が出来るかは分からないけど。何か出来る事があったら言ってね。私はいつでも一護の味方だから」
その秘密のせいで一護は母を亡くした
私は本能というのだろうそれが上手く起動してそういった類のものをある程度避ける事が出来た
ある意味では恵まれている。それでもこの心の渇きは潤せない
高校に入って少ししてから一護は変わった
何が原因なのか分からない、その近くにいた気がするのに思い出すことが出来ない。
これは何かあるのだと最近になって気が付いた
この数ヶ月間全てが朧気なのだ。靄がかかって思考が上手く働かない。
一護は夏休み全て家にはおらず
夏休み開けてから石田くんと井上さん二人と以前よりも仲良くなっていたことに気付いた
ずっとそばに居た私だけが蚊帳の外。
それでもその状況を悲観することは無かった。
いつからか分からないけど人間観察をするのが得意になっているのも関わっているのかもしれない
だから、彼の周りで起きている変化が今の一護の元気のなさを形造って居るのだろう
理由は分からない、知らない、それでも彼の力になれるのなら喜んで協力するつもりだ
それが幼馴染みというものだろう
一護の気分を晴らそうと他愛もない話をするがどれも反応はイマイチで
なんの力にもなれない自分が不甲斐なかった
学校に着けば井上さんは五日ぶりに登校してきて更には大怪我までしていた
正直驚いた。そして、悟りもした。
彼らは私の知らないところで何か大きなものと戦っているのだと
一護も井上さんもギクシャクしてて何かありましたと物語っていた
それでも聞くことは出来なかった。
聞けないのだと聞いても困らせるだけなのだと知っていたから
─知っている?何故?そう思ったのかは分からないだけど時々異様なまでの既視感はよく感じ取ることは多かった
一護は井上さんに声をかけたものの途中で口篭り結局何も言うことなく席に戻り
井上さんは逃げるように教室から出ていった
井上さんが出て行ってから少し経った頃
肌をざわざわした感触が撫であげる。
まるで悪寒に近かった、強い何かがこっちへやってくる。
素早く辺りを見渡せば気付いているのは私と一護だけで、強い気配は恐怖ではなく懐かしさを感じていた。
何故私だけ、何故、懐かしいの……分からない
何もかも分からないことだらけだ。
知らないのに知っている。分からないのに分かっている
そう思うことが何度もあった。
探している人を見付けたらその答えもわかるだろうか……
「おーす!元気か一護!」
ガラッと勢いよく扉が開かれれば注目を浴びるのは当然で
それが銀髪の美少年に金髪の美女更には赤髪のヤンキーなど派手な見た目の人達なら尚更だろう
彼等が教室に入ってきた瞬間から懐かしいという思いが溢れて止まない
どうやら彼らは一護の知り合いで一護に用があって来たのだろう
どうせ私には関係ない、そう思ってもこの胸はどんどん苦しくなる
あなた達は誰?どうして懐かしいと思うの?名前とか色々聞いてもいいのかな……
一護が彼らの名前を呼ぶが肝心な時にその名前を聞いていなかった
「一護、知り合い?」
何て、気が付いたらそう声をかけていた
だけどその声は聞こえてなかったみたいでそのまま彼らと会話を続ける
そしてその後すぐ教室の窓から一人の女の子が現れて一護を数発ビンタすると
そのまま掴んで黒い服を着た一護を引っ掴んで出ていった
言葉で簡単に表すらな嵐がやってきて去っていったものだろう
それよりもただ一護の服装を見て─懐かしい─と思った
物思いに耽っていたけど徐々に周りの声が耳に入ってきて現実へと引き戻される
目の前にいる彼らは呑気におしゃべり。後ろにいるクラスメイト達はザワザワしていた
(……どう収拾つけたらいいのやら)
このざわめきは簡単には収まらないのは目に見えていた
でも、どうにかしなければならないそう感じた
「あの、とりあえずその木刀振り回すのはやめてください。…一護の知り合いということは不良仲間ですかね?学校の外なら大丈夫ですが、学校内で暴れるのは正直やめて欲しいです。」
「あら、あなた一護の知り合い?」
「俺達が怖くないのか?」
クラスメイト達がビビってる中普通に話しかけた私が珍しいのか金髪の女性と赤髪の男が私の顔を覗き込んでくる
「…どういう意味ですかね?」
怖くないのかというのは見た目の事かと思ったが一護のそばに居たため不良には慣れてるから怖くはないが多分そのことを指してるんじゃないのだと思った
何だろう存在とか威圧感というかそう言うのを刺してるのだと感じた
それよりもずっと気になってることがあった
一護がいない今なら聞けるだろうか
「あの…」
「よし、行くぞ!一護!!」
そう思い口を開こうとしたら
黒い袴の一護が戻ってきて身体に戻るとすぐさまさっきの女の子が一護の腕を引っ張って出ていった
そのおかげで言うタイミングを逃し彼らも教室を去っていった
「何だったんだろ…」
しばらくの間教室が静まり返ったのは当然と言えるだろう
(さっきの女の子どこかで…)
席につき一護と一緒に居た女の子の事を思い浮かべる
何だかよく一緒にいた気がするのだ
夏休み前まで一緒にご飯食べたりしてたはず
(思い出した。あの子の名前は朽木ルキアだ…)
夏休み前の事を全て思い出しそしてなぜ忘れていたのかその理由が分からなかった
先程の人達はルキアと一緒にいた頃に会ったのかと思ったが会った覚えは全くなかった
だけど懐かしい、会いたかったのはこの人だと思った
探し物がやっと見つかった気がした
放課後家に帰り制服から私服へと着替える
そして差し入れとして大容量のジュースを持って一護の家へと向かった
ルキアなら一護の家にいるだろうと当たりをつけて
家のチャイムを鳴らせば妹の柚子ちゃんが迎えてくれたがどこか気まずそうだった
「あ、あの、お兄ちゃんが女の子連れてきてて…」
「ああ、それなら大丈夫。一護と私の友達だから」
幼いこの子はルキアの事を彼女だと思ったのか2人の邪魔に…なんて考えているのだろうが
そういう関係じゃないのは何となく分かったので
勝手知ったるていで一護の部屋へと入る
「おい!ノックぐらいしろ!」
我が物顔で入ってきた私に対して怒る一護
ふと部屋の中を見渡せばかなりの人口密度になっていた
「この狭い部屋の中によくこの人数が入ったね」
先程教室で騒ぎを起こしていた人達まで集まっていたのにはびっくりした
てっきり一護とルキアの2人だけだと思っていたから
「うるせーよ、狭くて悪かったな」
「それにしてもルキアに会うのも久しぶりだね。急に居なくなってたからびっくりしちゃった」
「お主…いや、何でもない。確かに水涼に会うのは久しぶりだな」
「!!」
ルキアに話しかければ何か言いたそうにして言うのを躊躇い話題を変えた
私の名前に2人ほど反応したような気がしたがさり気なく顔を見ても普通だった
だけど私はずっと気になっていた事を問いかけるために
一護のベッドに膝をかけ銀髪の少年の顔を覗き込む
「あの、教室でずっと聞こうと思ってたのですが……私達どこかで会ったことありませんか?」
「え、隊長…まさか…」
私の発言に何を思ったのかは知らないが金髪の女性はどこかニヤニヤとした表情をしていた
「いえ、それは貴女も含めているんですけど…」
そう口にすれば2人の表情が一気に固くなった
2人は平然を装っているのだろうが何となくわかったのだ
そして先程私の名前に反応したのもこの2人だった
それは偶然とはとても思えなかった
「知らねーな、それにお前に会ったのもこれが初めてだ」
「…そう、ですか…」
そっぽ向いたまま告げられた言葉酷く落胆した
それでも私の心はこの人だと叫んでいた
(どうしたらいいんだろう…何もかもぐちゃぐちゃだ…)
色々な思いが胸を締め付け酷く不安定な状態というのが嫌でもわかった
突如として視界がぐにゃりと揺れる
気付けば布団に倒れ込みそのまま意識を失っていた
産まれた時から長い間ずっと探していた
─1番古い記憶を遡ってみてもずっと探していて
物心着く前からずっと探していたんだと気付いた
─誰を探しているのか、それは、分からない
なのにこの心はずっと誰かを求めている
─いろんな人に出会ってもこの人じゃないと心が叫ぶ
一体誰を探しているのか、一体誰に会いたいのか
その明確な答えは得られないまま15歳を迎えた
「おはよ、水涼」
「おはよう、どうしたの?一護、元気ないよ?」
学校に向かっている最中声を掛けてきたのは幼なじみの黒崎一護
仲良くなったきっかけはお互い同じ秘密を抱えていたから
まぁ、幼少期の一護に自覚はなかったのだけれど
「まぁ、ちょっと色々な」
「話せないこと?私に何が出来るかは分からないけど。何か出来る事があったら言ってね。私はいつでも一護の味方だから」
その秘密のせいで一護は母を亡くした
私は本能というのだろうそれが上手く起動してそういった類のものをある程度避ける事が出来た
ある意味では恵まれている。それでもこの心の渇きは潤せない
高校に入って少ししてから一護は変わった
何が原因なのか分からない、その近くにいた気がするのに思い出すことが出来ない。
これは何かあるのだと最近になって気が付いた
この数ヶ月間全てが朧気なのだ。靄がかかって思考が上手く働かない。
一護は夏休み全て家にはおらず
夏休み開けてから石田くんと井上さん二人と以前よりも仲良くなっていたことに気付いた
ずっとそばに居た私だけが蚊帳の外。
それでもその状況を悲観することは無かった。
いつからか分からないけど人間観察をするのが得意になっているのも関わっているのかもしれない
だから、彼の周りで起きている変化が今の一護の元気のなさを形造って居るのだろう
理由は分からない、知らない、それでも彼の力になれるのなら喜んで協力するつもりだ
それが幼馴染みというものだろう
一護の気分を晴らそうと他愛もない話をするがどれも反応はイマイチで
なんの力にもなれない自分が不甲斐なかった
学校に着けば井上さんは五日ぶりに登校してきて更には大怪我までしていた
正直驚いた。そして、悟りもした。
彼らは私の知らないところで何か大きなものと戦っているのだと
一護も井上さんもギクシャクしてて何かありましたと物語っていた
それでも聞くことは出来なかった。
聞けないのだと聞いても困らせるだけなのだと知っていたから
─知っている?何故?そう思ったのかは分からないだけど時々異様なまでの既視感はよく感じ取ることは多かった
一護は井上さんに声をかけたものの途中で口篭り結局何も言うことなく席に戻り
井上さんは逃げるように教室から出ていった
井上さんが出て行ってから少し経った頃
肌をざわざわした感触が撫であげる。
まるで悪寒に近かった、強い何かがこっちへやってくる。
素早く辺りを見渡せば気付いているのは私と一護だけで、強い気配は恐怖ではなく懐かしさを感じていた。
何故私だけ、何故、懐かしいの……分からない
何もかも分からないことだらけだ。
知らないのに知っている。分からないのに分かっている
そう思うことが何度もあった。
探している人を見付けたらその答えもわかるだろうか……
「おーす!元気か一護!」
ガラッと勢いよく扉が開かれれば注目を浴びるのは当然で
それが銀髪の美少年に金髪の美女更には赤髪のヤンキーなど派手な見た目の人達なら尚更だろう
彼等が教室に入ってきた瞬間から懐かしいという思いが溢れて止まない
どうやら彼らは一護の知り合いで一護に用があって来たのだろう
どうせ私には関係ない、そう思ってもこの胸はどんどん苦しくなる
あなた達は誰?どうして懐かしいと思うの?名前とか色々聞いてもいいのかな……
一護が彼らの名前を呼ぶが肝心な時にその名前を聞いていなかった
「一護、知り合い?」
何て、気が付いたらそう声をかけていた
だけどその声は聞こえてなかったみたいでそのまま彼らと会話を続ける
そしてその後すぐ教室の窓から一人の女の子が現れて一護を数発ビンタすると
そのまま掴んで黒い服を着た一護を引っ掴んで出ていった
言葉で簡単に表すらな嵐がやってきて去っていったものだろう
それよりもただ一護の服装を見て─懐かしい─と思った
物思いに耽っていたけど徐々に周りの声が耳に入ってきて現実へと引き戻される
目の前にいる彼らは呑気におしゃべり。後ろにいるクラスメイト達はザワザワしていた
(……どう収拾つけたらいいのやら)
このざわめきは簡単には収まらないのは目に見えていた
でも、どうにかしなければならないそう感じた
「あの、とりあえずその木刀振り回すのはやめてください。…一護の知り合いということは不良仲間ですかね?学校の外なら大丈夫ですが、学校内で暴れるのは正直やめて欲しいです。」
「あら、あなた一護の知り合い?」
「俺達が怖くないのか?」
クラスメイト達がビビってる中普通に話しかけた私が珍しいのか金髪の女性と赤髪の男が私の顔を覗き込んでくる
「…どういう意味ですかね?」
怖くないのかというのは見た目の事かと思ったが一護のそばに居たため不良には慣れてるから怖くはないが多分そのことを指してるんじゃないのだと思った
何だろう存在とか威圧感というかそう言うのを刺してるのだと感じた
それよりもずっと気になってることがあった
一護がいない今なら聞けるだろうか
「あの…」
「よし、行くぞ!一護!!」
そう思い口を開こうとしたら
黒い袴の一護が戻ってきて身体に戻るとすぐさまさっきの女の子が一護の腕を引っ張って出ていった
そのおかげで言うタイミングを逃し彼らも教室を去っていった
「何だったんだろ…」
しばらくの間教室が静まり返ったのは当然と言えるだろう
(さっきの女の子どこかで…)
席につき一護と一緒に居た女の子の事を思い浮かべる
何だかよく一緒にいた気がするのだ
夏休み前まで一緒にご飯食べたりしてたはず
(思い出した。あの子の名前は朽木ルキアだ…)
夏休み前の事を全て思い出しそしてなぜ忘れていたのかその理由が分からなかった
先程の人達はルキアと一緒にいた頃に会ったのかと思ったが会った覚えは全くなかった
だけど懐かしい、会いたかったのはこの人だと思った
探し物がやっと見つかった気がした
放課後家に帰り制服から私服へと着替える
そして差し入れとして大容量のジュースを持って一護の家へと向かった
ルキアなら一護の家にいるだろうと当たりをつけて
家のチャイムを鳴らせば妹の柚子ちゃんが迎えてくれたがどこか気まずそうだった
「あ、あの、お兄ちゃんが女の子連れてきてて…」
「ああ、それなら大丈夫。一護と私の友達だから」
幼いこの子はルキアの事を彼女だと思ったのか2人の邪魔に…なんて考えているのだろうが
そういう関係じゃないのは何となく分かったので
勝手知ったるていで一護の部屋へと入る
「おい!ノックぐらいしろ!」
我が物顔で入ってきた私に対して怒る一護
ふと部屋の中を見渡せばかなりの人口密度になっていた
「この狭い部屋の中によくこの人数が入ったね」
先程教室で騒ぎを起こしていた人達まで集まっていたのにはびっくりした
てっきり一護とルキアの2人だけだと思っていたから
「うるせーよ、狭くて悪かったな」
「それにしてもルキアに会うのも久しぶりだね。急に居なくなってたからびっくりしちゃった」
「お主…いや、何でもない。確かに水涼に会うのは久しぶりだな」
「!!」
ルキアに話しかければ何か言いたそうにして言うのを躊躇い話題を変えた
私の名前に2人ほど反応したような気がしたがさり気なく顔を見ても普通だった
だけど私はずっと気になっていた事を問いかけるために
一護のベッドに膝をかけ銀髪の少年の顔を覗き込む
「あの、教室でずっと聞こうと思ってたのですが……私達どこかで会ったことありませんか?」
「え、隊長…まさか…」
私の発言に何を思ったのかは知らないが金髪の女性はどこかニヤニヤとした表情をしていた
「いえ、それは貴女も含めているんですけど…」
そう口にすれば2人の表情が一気に固くなった
2人は平然を装っているのだろうが何となくわかったのだ
そして先程私の名前に反応したのもこの2人だった
それは偶然とはとても思えなかった
「知らねーな、それにお前に会ったのもこれが初めてだ」
「…そう、ですか…」
そっぽ向いたまま告げられた言葉酷く落胆した
それでも私の心はこの人だと叫んでいた
(どうしたらいいんだろう…何もかもぐちゃぐちゃだ…)
色々な思いが胸を締め付け酷く不安定な状態というのが嫌でもわかった
突如として視界がぐにゃりと揺れる
気付けば布団に倒れ込みそのまま意識を失っていた
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