「おはよーシカマルー」
「はよーさん」

教室に入り、いつも通りにシカマルに挨拶をして席に着く。

本でも読もうかと思い、読みかけの小説を開くと、頁に影がさした。
なんだ？と思いチラッと上を見るヒノカ
すると、あの整った顔が見下ろしていた。

「ﾋ……さ、サスケ君…!?」
「人の顔を見て悲鳴を上げるな…………」
「ご、ごめん」
「………はよ」

ジロリ、と睨みをきかせたと思えば、今度は聞こえるか聞こえないか位の声で挨拶をしてきたサスケ。

「え、あ、おはよ、う？」
「何で疑問形なんだウスラトンカチ」

組手以外ではあまり関わってこなかったサスケ。それがいきなり教室で挨拶をしてくるは思いもしなかった。

いったい何事だ、と頭をぐるぐるさせていれば、当の本人は、じゃあな、と自分の席に戻っていった。

「ふーん…………サスケがねぇ……」
（まさか、この間の気にしてんのか？まさか、アイツに限ってな……）

隣のシカマルがどこか興味深けに呟いた

「え、シカマルなんか知ってんの？」
「いーや、知っててもお前には教えてやんねー」
「なんで?!」
「おもしれぇから」

ｸｯｸｯｸ、と喉をふるわせて笑うシカマル。
コイツ時々意地悪だなぁ……、なんて思うヒノカ。

「どしたのシカマル？」
「あ、チョージ、聞いてよ、シカマルが意地悪するの」
「え、シカマルヒノカになんかしたの？」

嘘でしょ、見たいな目でシカマルを見るチョウ
ジ。

「違ぇよ、おめえもそんな言い方すんな」

たく、と言ってヒノカのデコを叩くシカマル。

「イテ」
「それで、ホントになんかあったの？」
「いや、チョウジもそのうちわかるさ」
「えー、なにそれー」
「ま、あれは完全に裏目にでるけどな」


「お前らー席つけー!!」

そうこうしているうちにイルカ先生が教室に入ってきた。


（ナルトは遅刻かな？）