花簪―HANAKANZASHI―
聖アストラエア女学園の寮は「星の寮」といって初等部、中等部、高等部と分かれている。
大学に進学すると寮を出て初めて外で暮らす。
寮は2人部屋だが高等部の最上級生になると1人部屋が与えられる。
そう聞いていたので、連れて行かれた部屋が1人部屋だった時点でこのお姉さんが高校3年生だとわかった。
部屋のドアを開けると、年齢も様々な女の子達が3人いた。
その中の1番年上と思われる(しかし年齢不詳だ。メガネのせいか中学生のようにも見えるしOLにも見える。私服ということは大学生なのだろうけど)人が声をあげた。
「お嬢……私忙しかったのですけれど。大事なレポートの途中で」
お嬢と呼ばれたお姉さんは平静を崩さず答える。
「仕方ないでしょう、楓子。それにレポートって新入生の目標とかそういうのでしょう?あなたならすぐ書けるわ」
「その子は?」
えりなと同じくらいの年の女の子がお姉さんに訊く。
「マジカルラルムを持つ者……でもまだ目覚めてないみたいだわ」
「ふぅん……」
「あ、あの!」
えりなは堪らなくなって叫んだ。
「あ、あなたちはなんなんですか!?」
「魔法少女」
「……はい?」
「だから魔法少女よ。魔法の国から力を与えられて悪い魔法使いや悪魔達と戦うの」
銀髪のお姉さんは事も無げに言うが、えりなの頭は処理出来ない。
大学に進学すると寮を出て初めて外で暮らす。
寮は2人部屋だが高等部の最上級生になると1人部屋が与えられる。
そう聞いていたので、連れて行かれた部屋が1人部屋だった時点でこのお姉さんが高校3年生だとわかった。
部屋のドアを開けると、年齢も様々な女の子達が3人いた。
その中の1番年上と思われる(しかし年齢不詳だ。メガネのせいか中学生のようにも見えるしOLにも見える。私服ということは大学生なのだろうけど)人が声をあげた。
「お嬢……私忙しかったのですけれど。大事なレポートの途中で」
お嬢と呼ばれたお姉さんは平静を崩さず答える。
「仕方ないでしょう、楓子。それにレポートって新入生の目標とかそういうのでしょう?あなたならすぐ書けるわ」
「その子は?」
えりなと同じくらいの年の女の子がお姉さんに訊く。
「マジカルラルムを持つ者……でもまだ目覚めてないみたいだわ」
「ふぅん……」
「あ、あの!」
えりなは堪らなくなって叫んだ。
「あ、あなたちはなんなんですか!?」
「魔法少女」
「……はい?」
「だから魔法少女よ。魔法の国から力を与えられて悪い魔法使いや悪魔達と戦うの」
銀髪のお姉さんは事も無げに言うが、えりなの頭は処理出来ない。
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