むかしむかしのお話です。

まだ世界は暗く遠く、蒸気の力も太古の地層より湧く油も無い時代です。
いにしえより只人とは異なる「魔法使い」と呼ばれる人々がおりました。
彼らは人間より頑健で、妖しのものを見たり、只人には起こせない奇跡をなすことが出来ました。

しかし時代が進み、科学が進歩していくと、次第に魔法使い達は迫害され始めました。
それを忌み嫌い、彼らは異世界へと旅立ち、たどり着いた地に「魔法の国」を創り、ただ1人の女王とそれを補佐する12の貴族を定めました。

しかし、自分達を追いやった人間達に復讐心を持つとても強い魔力を持ったある貴族の魔法使いが1人の悪魔を召喚し、自分と契約して人間達に死を与えるよう願いました。
その悪魔は貴族の娘を嫁にすることを条件に人間界へ飛び立ちました。
それを知った魔法の国はその貴族を処刑し、彼の一族も領地を取り上げ、子供たちを除き牢獄（プリズン）へと入れてしまいました。
そして女王は反対する貴族達を何とか説得して「マジカルラルム」という光の宝玉を生み出し、人間界へ落としました。
素質ある魂の持ち主が「魔法少女」となり悪魔と戦えるように。

悪魔と貴族の娘はたくさんの子を成し、その子達が魔法を使い悪魔達を指揮し魔法少女と戦いました。

やがて時は過ぎ、貴族の娘が亡くなり、1人になった悪魔は、戯れにと1人の人間と子を成しました。
その子供は皮肉にも魂にマジカルラルムが存在していたのです。
それを知った悪魔は自分もいつか殺されるのではと思い、何処かへと姿を消してしまいました。

そして、今日も魔法少女達の戦いは続く。