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心の傷

海賊のアジトのファリスの部屋。
衣服を纏わぬ姿の2人が、ベッドの中で愛し合った余韻に浸っていた。
ファリスは体をギルガメッシュに向けて、ずっと思っていた疑問を投げかけた。

「俺がお前を守って死んだらどう思う??」

その言葉にギルガメッシュは天井を仰ぎながら答える。

「不甲斐なさで自分を恨むだろうな。俺がもっと強かったらってな」

その答えにファリスは

「俺もお前が死んだ時、同じ事を思った…」

ギルガメッシュはハッとしてファリスを見る。
ファリスは構わず話を続ける。

「シルドラも、父さんも、ガラフも俺達を守って死んだ。自分にもっと力があればって何度も思った。そして、お前も…」

ファリスの瞳に涙が溢れる。

「今でも、またお前が目の前からいなくなるんじゃないかって不安になる」

ギルガメッシュは自分の行動がどれほどファリスの心に深い傷を付けたのかを知った。

「ファリス…すまなかった…」

ファリスを力一杯抱きしめる。

「ギル…抱いてくれ…」

ギルガメッシュはそれに応じた。
ファリスを抱きながら、ギルガメッシュは自分を責め、自分が付けた傷は自分にしか癒せないことを悟る。
そして、彼は生涯をかけてファリスから離れないことを誓った。

その後、スヤスヤと眠るファリスの髪を撫で、額にキスをしながら呟いた。

「死んでも天国だろうが地獄だろうが追いかけて、二度と1人にしないからな…」
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