不器用なプロポーズ
「ファリスー、入るぞー」
ギルガメッシュは返事を待たず、船長室へと入る。
そこにはデスクで書類とにらめっこをしているファリスの姿があった。
「ギルガメッシュか、どうした??」
顔も上げずに声をかける。
「いや、話したい事があったんだけどよ。忙しそうだから後にするぜ」
行って踵を返そうとするギルガメッシュにファリスは「待て」と静止した。
「別に忙しくはない。次の獲物の情報を整理してただけだから」
言って書類を纏め始めたファリス。
「で、何の用だ??」
ファリスはそこで初めてギルガメッシュの顔を見た。
何やら少し緊張しているように見える。
ギルガメッシュの様子に首を傾げながらファリスは立ち上がり、彼の元へと歩み寄る。
「どうした??」
ギルガメッシュの顔を覗き込むと、彼は意を決した表情をし、ファリスの両肩を掴んだ。
「ファリス!!」
「な、なんだよ…」
驚くファリスの目を、まっすぐ見つめてギルガメッシュは言った。
「これから先ずっと、お前の傍に居させてくれないかっ!!」
突然の言葉に呆気に取られるファリス。
どんどん顔が赤くなっていくギルガメッシュ。
その顔を見て、ファリスはギルガメッシュが本当に伝えたい言葉の意味に気が付き………
「あはははははははっ!!」
腹を抱えて笑いだした。
「なっ!!なんで笑うんだっ!!」
「わ、わりぃわりぃ!!くくっ、お前って本当鈍いよなっ!!」
何とか笑いを止めようと、肩を震わせながらヒィーヒィー言うファリス。
「鈍い」と言われて状況が理解出来ていないギルガメッシュ。
何とか笑いが落ち着いてきたファリスは、ギルガメッシュの肩に手を置いた。
「俺は、お前が嫌だって言ってもお前を手放す気は無いぜ。だから傍に置いてるんだ、それに……」
言いかけてファリスは少し頬赤らめながらそっぽを向いた。
「心も体も女として委ねられるのはお前だけなんだ…、そんな奴をどうして手放せるんだよ」
その言葉にギルガメッシュはハッとした。
そうだった。彼女が自分以外の子分たちに女として心を開いていることは1度もなかった。
そして、特定の人物が隣にいることもなかった。
自分だけが特別だったんだと、そこで初めてギルガメッシュは気が付いた。
(鈍いって言われても仕方ねぇな)
と、自分自身に呆れてしまった。
だが、そんな鈍い自分の言葉足らずの不器用なプロポーズに、彼女は笑いながらも同じように不器用なプロポーズを返してくれた。
ギルガメッシュは嬉しくてファリスを抱き締めた。
「ぎ、ギルガメッシュ!?」
「ファリス、ありがとう!!俺、絶対にお前を幸せにするからっ!!」
その言葉に思わず噴き出すファリス。
「本当に鈍いなぁ、お前が傍に居るだけで充分幸せなんだよ」
言って照れくさそうに微笑むファリスに、ギルガメッシュは思わずキスをした。
それを受け止め、「もっと」と言うかのようにギルガメッシュの首に両腕をまわす。
次第にキスは長く、深くなっていき、どちらともなく体が疼き始める。
そのまま、2人は体を重ね合わせ、夜は深けていった。
ギルガメッシュは返事を待たず、船長室へと入る。
そこにはデスクで書類とにらめっこをしているファリスの姿があった。
「ギルガメッシュか、どうした??」
顔も上げずに声をかける。
「いや、話したい事があったんだけどよ。忙しそうだから後にするぜ」
行って踵を返そうとするギルガメッシュにファリスは「待て」と静止した。
「別に忙しくはない。次の獲物の情報を整理してただけだから」
言って書類を纏め始めたファリス。
「で、何の用だ??」
ファリスはそこで初めてギルガメッシュの顔を見た。
何やら少し緊張しているように見える。
ギルガメッシュの様子に首を傾げながらファリスは立ち上がり、彼の元へと歩み寄る。
「どうした??」
ギルガメッシュの顔を覗き込むと、彼は意を決した表情をし、ファリスの両肩を掴んだ。
「ファリス!!」
「な、なんだよ…」
驚くファリスの目を、まっすぐ見つめてギルガメッシュは言った。
「これから先ずっと、お前の傍に居させてくれないかっ!!」
突然の言葉に呆気に取られるファリス。
どんどん顔が赤くなっていくギルガメッシュ。
その顔を見て、ファリスはギルガメッシュが本当に伝えたい言葉の意味に気が付き………
「あはははははははっ!!」
腹を抱えて笑いだした。
「なっ!!なんで笑うんだっ!!」
「わ、わりぃわりぃ!!くくっ、お前って本当鈍いよなっ!!」
何とか笑いを止めようと、肩を震わせながらヒィーヒィー言うファリス。
「鈍い」と言われて状況が理解出来ていないギルガメッシュ。
何とか笑いが落ち着いてきたファリスは、ギルガメッシュの肩に手を置いた。
「俺は、お前が嫌だって言ってもお前を手放す気は無いぜ。だから傍に置いてるんだ、それに……」
言いかけてファリスは少し頬赤らめながらそっぽを向いた。
「心も体も女として委ねられるのはお前だけなんだ…、そんな奴をどうして手放せるんだよ」
その言葉にギルガメッシュはハッとした。
そうだった。彼女が自分以外の子分たちに女として心を開いていることは1度もなかった。
そして、特定の人物が隣にいることもなかった。
自分だけが特別だったんだと、そこで初めてギルガメッシュは気が付いた。
(鈍いって言われても仕方ねぇな)
と、自分自身に呆れてしまった。
だが、そんな鈍い自分の言葉足らずの不器用なプロポーズに、彼女は笑いながらも同じように不器用なプロポーズを返してくれた。
ギルガメッシュは嬉しくてファリスを抱き締めた。
「ぎ、ギルガメッシュ!?」
「ファリス、ありがとう!!俺、絶対にお前を幸せにするからっ!!」
その言葉に思わず噴き出すファリス。
「本当に鈍いなぁ、お前が傍に居るだけで充分幸せなんだよ」
言って照れくさそうに微笑むファリスに、ギルガメッシュは思わずキスをした。
それを受け止め、「もっと」と言うかのようにギルガメッシュの首に両腕をまわす。
次第にキスは長く、深くなっていき、どちらともなく体が疼き始める。
そのまま、2人は体を重ね合わせ、夜は深けていった。
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