逢
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当たり前だけど、辺りはすっかり暗くなっていた。一体、どのぐらい舞智華ちゃんと話していたんだろう。
来た道を戻りながら、いろいろなことを考えてしまった。
禰󠄀豆子ちゃんよりも惹かれてしまったのは、どうしてだったんだろう?舞智華ちゃんの顔?彼女を手放しちゃいけない気がしたのは、どうしてなんだろう?考えても考えても、自分でも答えが分からなかった。
考えながら歩いているうちに、気づけば蝶屋敷に戻ってきていた。できるだけ音を立てないように歩いて、病室へと戻った。良かった、炭治郎も伊之助もぐっすり寝てる。
二人の寝顔を見ながら、自分の布団に入って休んだ。今日はなんだか濃い一日だった。
でも、舞智華ちゃんに出会えたことが、俺にとってはいちばん嬉しかったな…。
また明日も明後日もその次の日も会って、俺は舞智華ちゃんに血をあげるんだな…と考えただけで、舞智華ちゃんの恍惚とした顔や、舌の感触を思い出してしまって、体が熱を持った。
あんな表情、毎日見て、俺は正常でいられるんだろうか…。
そう思いながら左手の甲を見ると、切ったはずの親指の付け根に傷がなかった。
…あれ?確かにここを切ったはずだし、だからこそ俺は舞智華ちゃんのあの表情が見れたのに。どうなってんの?俺の傷、どこいったの?
と思いながらも、確実に眠気は襲ってきていて、いつの間にか眠りについたらしい。
朝、ぼんやりと俺の名前を呼ぶ声が聞こえて、うっすら目を開けた。
「うわああ!近すぎるよ、炭治郎!」
「ごめんごめん。善逸、いっしょに訓練に行かないか?」
「…まだ、訓練が俺を呼んでない。」
「そうか…。(この様子じゃ今日も無理だな。)」
「伊之助には声かけたのか?」
「もちろん。でも、伊之助にも断られた。自信を無くしてるみたいだ。」
「…俺は自信を無くしてるようには見えないのか?」
「善逸は…自信がないっていうよりも、行きたくないっていうにおいがする。」
炭治郎はちょっと俺を小馬鹿にしたような、でもどこか困ったような顔でそう言った。炭治郎には全てにおいでバレる。悔しいけど、仕方ない。俺が音でわかるのと一緒だけど、でもなんか悔しい。
「俺は善逸も伊之助も、必ず訓練に戻ってくるって信じてる。だから、また二人が来るのを待ってる。…じゃあ、行ってくる。」
そう言って、太陽のような温かい笑顔を俺に向けて、炭治郎は訓練へ向かった。その後ろ姿を見て、心の隅がチクッとした。でも、訓練に戻る勇気のない俺は、いつもと同じように蝶屋敷を回って食べ物をこっそり頂戴して、そして夜を迎えた。
来た道を戻りながら、いろいろなことを考えてしまった。
禰󠄀豆子ちゃんよりも惹かれてしまったのは、どうしてだったんだろう?舞智華ちゃんの顔?彼女を手放しちゃいけない気がしたのは、どうしてなんだろう?考えても考えても、自分でも答えが分からなかった。
考えながら歩いているうちに、気づけば蝶屋敷に戻ってきていた。できるだけ音を立てないように歩いて、病室へと戻った。良かった、炭治郎も伊之助もぐっすり寝てる。
二人の寝顔を見ながら、自分の布団に入って休んだ。今日はなんだか濃い一日だった。
でも、舞智華ちゃんに出会えたことが、俺にとってはいちばん嬉しかったな…。
また明日も明後日もその次の日も会って、俺は舞智華ちゃんに血をあげるんだな…と考えただけで、舞智華ちゃんの恍惚とした顔や、舌の感触を思い出してしまって、体が熱を持った。
あんな表情、毎日見て、俺は正常でいられるんだろうか…。
そう思いながら左手の甲を見ると、切ったはずの親指の付け根に傷がなかった。
…あれ?確かにここを切ったはずだし、だからこそ俺は舞智華ちゃんのあの表情が見れたのに。どうなってんの?俺の傷、どこいったの?
と思いながらも、確実に眠気は襲ってきていて、いつの間にか眠りについたらしい。
朝、ぼんやりと俺の名前を呼ぶ声が聞こえて、うっすら目を開けた。
「うわああ!近すぎるよ、炭治郎!」
「ごめんごめん。善逸、いっしょに訓練に行かないか?」
「…まだ、訓練が俺を呼んでない。」
「そうか…。(この様子じゃ今日も無理だな。)」
「伊之助には声かけたのか?」
「もちろん。でも、伊之助にも断られた。自信を無くしてるみたいだ。」
「…俺は自信を無くしてるようには見えないのか?」
「善逸は…自信がないっていうよりも、行きたくないっていうにおいがする。」
炭治郎はちょっと俺を小馬鹿にしたような、でもどこか困ったような顔でそう言った。炭治郎には全てにおいでバレる。悔しいけど、仕方ない。俺が音でわかるのと一緒だけど、でもなんか悔しい。
「俺は善逸も伊之助も、必ず訓練に戻ってくるって信じてる。だから、また二人が来るのを待ってる。…じゃあ、行ってくる。」
そう言って、太陽のような温かい笑顔を俺に向けて、炭治郎は訓練へ向かった。その後ろ姿を見て、心の隅がチクッとした。でも、訓練に戻る勇気のない俺は、いつもと同じように蝶屋敷を回って食べ物をこっそり頂戴して、そして夜を迎えた。