逢
お名前は?
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でも、やっぱりちょっと不安だから、血をわけるまえに、ちょっと話してみよう。話してみて、俺の好みの子じゃなかったら、血をあげるのもやめよう。そう思った。
「血はあげる。でも、その前にちょっと話そう。」
俺は地面に腰を下ろした。そして、何を思ったのか、自分の隣の地面をポンポンと叩いて、彼女に座るように促していた。
…どうしちゃったの、俺?俺ってこんなに積極的だった?
と自分でもびっくりした。当然、目の前の彼女も驚いた顔をしていた。まさか人間から話しかけられ、ましてや隣に座れと言われるとは思わなかったんだろう。俺も自分でびっくりしてるぐらいだし。
少し戸惑いながらも、彼女は小さな声で「はい」と返事をして、俺の隣に拳2つ分ぐらい距離を置いて座った。うん、まあまあ近いよね。
返事の仕方も可愛かったけど、素直に隣に座った彼女の姿が可愛すぎて鼻血が出そうになった。
すると、ふいに彼女は俺の目を見てこう言った。
「その血をわけてもらうだけで十分ですよ」
「え?」
え、まだ表に出てないよ、俺の血。って思ったけど、やっぱりそこは鬼だからかな、俺の鼻の奥の血の匂いまで感じ取ったのかな。
いや、でも鼻の奥だよ?どうやってわけるわけ?俺の鼻を吸うの?やめて、それはやめて、俺が恥ずかしいよ。
「いや、鼻の血はやめよう。俺が恥ずかしいし、鼻から血を啜っている君の姿を想像したくないよ、俺。」
「誰も、あなたの鼻から直接、血を啜ろうだなんて考えていませんよ。私の掌にいただければ十分なのですが…。」
…やっちゃった、俺!
俺、すごくすごおおおく恥ずかしい発想してたね!!流石に、彼女の音も俺の発言を聞いてちょっと引いてる感じがするけど、でもまだ優しい音がしてるよ!なんだろうこれ!恥ずかしすぎて死ぬのかな、俺!
「そ…そっか、掌ね…!ハハッ!」
と俺は笑ってごまかした。心なしか、彼女もクスリと笑っていたように感じた。
それよりも、きちんと彼女と話をしようと気を取り直して、勇気を出して話しかけた。
「名前は?」
「舞智華です。」
「君は…鬼…だよね…?」
「ええ。だから血をわけていただけませんか…と。人間は他人の血肉は不必要ですよね?」
舞智華ちゃんにめちゃくちゃ正論な問いかけをされて一瞬、俺は固まった。うん、そうだよね。普通の人間が血をわけてくれなんて言うわけないもんね。俺もバカだな、当たり前のこと聞いて。
「うん、そうだね。ごめん、変なこと聞いて。」
目の前でクスクスと笑う舞智華ちゃんが、純粋に可愛く見えた。彼女が鬼だとか、ちょっともうどうでもよくなってきた。
「俺は我妻善逸。」
鬼殺隊の一員なんだ、と言いかけて慌てて止めた。彼女が俺を警戒して、今のこの空気が壊れるのが嫌だと思ってしまったからだった。
「善逸さんはおもしろい方ですね。」
彼女は遠慮がちに、クスリと、にっこりと笑いながら言った。かわいい。
俺は何も言わなかったけど、きっと、彼女は俺が鬼殺隊だということに気づいている。彼女の音がそう言っている。きっともう、俺が帯刀している刀が日輪刀であることにも気付いている。
それでも俺を襲ってこない彼女が不思議でたまらない。
俺は彼女に聞いてみた。
「血はあげる。でも、その前にちょっと話そう。」
俺は地面に腰を下ろした。そして、何を思ったのか、自分の隣の地面をポンポンと叩いて、彼女に座るように促していた。
…どうしちゃったの、俺?俺ってこんなに積極的だった?
と自分でもびっくりした。当然、目の前の彼女も驚いた顔をしていた。まさか人間から話しかけられ、ましてや隣に座れと言われるとは思わなかったんだろう。俺も自分でびっくりしてるぐらいだし。
少し戸惑いながらも、彼女は小さな声で「はい」と返事をして、俺の隣に拳2つ分ぐらい距離を置いて座った。うん、まあまあ近いよね。
返事の仕方も可愛かったけど、素直に隣に座った彼女の姿が可愛すぎて鼻血が出そうになった。
すると、ふいに彼女は俺の目を見てこう言った。
「その血をわけてもらうだけで十分ですよ」
「え?」
え、まだ表に出てないよ、俺の血。って思ったけど、やっぱりそこは鬼だからかな、俺の鼻の奥の血の匂いまで感じ取ったのかな。
いや、でも鼻の奥だよ?どうやってわけるわけ?俺の鼻を吸うの?やめて、それはやめて、俺が恥ずかしいよ。
「いや、鼻の血はやめよう。俺が恥ずかしいし、鼻から血を啜っている君の姿を想像したくないよ、俺。」
「誰も、あなたの鼻から直接、血を啜ろうだなんて考えていませんよ。私の掌にいただければ十分なのですが…。」
…やっちゃった、俺!
俺、すごくすごおおおく恥ずかしい発想してたね!!流石に、彼女の音も俺の発言を聞いてちょっと引いてる感じがするけど、でもまだ優しい音がしてるよ!なんだろうこれ!恥ずかしすぎて死ぬのかな、俺!
「そ…そっか、掌ね…!ハハッ!」
と俺は笑ってごまかした。心なしか、彼女もクスリと笑っていたように感じた。
それよりも、きちんと彼女と話をしようと気を取り直して、勇気を出して話しかけた。
「名前は?」
「舞智華です。」
「君は…鬼…だよね…?」
「ええ。だから血をわけていただけませんか…と。人間は他人の血肉は不必要ですよね?」
舞智華ちゃんにめちゃくちゃ正論な問いかけをされて一瞬、俺は固まった。うん、そうだよね。普通の人間が血をわけてくれなんて言うわけないもんね。俺もバカだな、当たり前のこと聞いて。
「うん、そうだね。ごめん、変なこと聞いて。」
目の前でクスクスと笑う舞智華ちゃんが、純粋に可愛く見えた。彼女が鬼だとか、ちょっともうどうでもよくなってきた。
「俺は我妻善逸。」
鬼殺隊の一員なんだ、と言いかけて慌てて止めた。彼女が俺を警戒して、今のこの空気が壊れるのが嫌だと思ってしまったからだった。
「善逸さんはおもしろい方ですね。」
彼女は遠慮がちに、クスリと、にっこりと笑いながら言った。かわいい。
俺は何も言わなかったけど、きっと、彼女は俺が鬼殺隊だということに気づいている。彼女の音がそう言っている。きっともう、俺が帯刀している刀が日輪刀であることにも気付いている。
それでも俺を襲ってこない彼女が不思議でたまらない。
俺は彼女に聞いてみた。