逢
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綺麗な藤色の瞳がジッと俺を見つめている。
やだもう、かわいすぎるよ。自分が惚れた相手から、「これって恋でしょうか?」って聞かれる日が来るなんて思ってなかったよ。しかも、その相手が俺自身でさあ!
はい、そうです。そうですよ、舞智華ちゃん。それが恋です、正解です。
心に羽が生えて飛んでいってしまいそうなほど嬉しかったんだけど、そういえば俺まだ、かっこつけてる途中だったな。落ち着け、俺。落ち着いて話を続けるんだ。
「え…?恋って…舞智華ちゃんが…誰に…?」
…なんでここですっとぼけるんだよ、俺!馬鹿じゃないの!このあとに「私の気のせいでしたね」とか言われたらどうすんだよ!せっかく想い合ってるって分かったのに、これで終わっちゃうじゃない!もうほんと、馬鹿じゃない俺!
心臓が口から飛び出しそうなほどドキドキしていると、舞智華ちゃんが静かに口を開いた。
「…善逸さんに、恋しているのだと思います。」
舞智華ちゃんは頬を真っ赤に染めて、俺と目を合わせないようにしながらそう言った。気のせいだったって言われなくて本当によかった。俺たちの関係はまだ終わらずに済むね、舞智華ちゃん!ありがとう!素直にそう言ってくれて本当にありがとう!嬉しすぎて、かっこつけるのはもう無理だった。
俺は舞智華ちゃんとの距離をぐっと詰めて、自分の両手で舞智華ちゃんの両手を握った。
舞智華ちゃんが小さく「きゃっ」と声をあげたけど、俺はそんなことはお構いなしで、舞智華ちゃんの藤色のきれいな瞳を見つめた。
「舞智華ちゃん、俺は君のことが好きだよ。」
「でも…私は鬼で…善逸さんは鬼狩りの方です…。」
やっぱり舞智華ちゃんは、俺が鬼殺隊だと気づいていた。でも、もうそんなの関係ない。俺は、俺の目の前にいる彼女を、舞智華ちゃんを信じたいんだ。愛して守りたいんだ。
「そんなの関係ないよ。俺は舞智華ちゃんが好きだよ。できることならずっと一緒にいたいと思うぐらい好きだよ。」
「善逸さん…。」
彼女の手が少し震えていた。この震えはなんの震え?このタイミングで恐ろしい鬼に姿を変えたりしないよね?と若干心配したけど、舞智華ちゃんからはそんな音はしていない。ちょっと嬉しそうで恥ずかしそうな、そしてちょっと切ない音がしていた。
「俺は舞智華ちゃんが好き。だからこれからも毎晩来て、ずっと一緒にいられるように、俺の血をあげるよ。」
「鬼にまで優しいんですね、善逸さん…。でも…私はそんな風に考えてくれる善逸さんが好きです。ありがとうございます。」
よく見ると、彼女の瞳は月明かりに照らされてきらきら光っていた。ちょっとだけ、涙が出たんだと思う。鬼も涙が出るのか…と変なところで感心してしまったけれど、瞳の潤んだ彼女を見て、体は自然と動いていた。
「ぜ…善逸さん…!」
俺はそっと舞智華ちゃんを抱き締めた。俺の腕の中にいる舞智華ちゃんはちょっとびっくりした声をあげてたけど、嬉しそうな音もさせていたから、今のこの時を嫌がってはいないと思う。ちょっと嬉しい。
「あったかいんだね、舞智華ちゃん。」
「善逸さんもあたたかいです。」
舞智華ちゃんはそう言うと、遠慮がちに俺の腰へ手を回した。あぁあああ、もう幸せ!まだ出会って2日だけど、自分の恋した人と想い合って抱き締め合うって、こんなに幸せなことなんだね!今まで色んな女の子と付き合ったけど、全部俺からの一方的な気持ちしかなかったから、こんな風に誰かと抱き締め合うことなんて一度もなかったし、相手からの愛情を感じたこともなかったから、今のこの瞬間がたまらなく嬉しくて幸せだ。この時間が永遠に続いてほしいけど、陽光が上る時間も刻一刻と迫ってくる。ゆっくりもしていられない。
「あげるよ、俺の血。」
俺はそう言って、昨日と同じ場所に傷をつけた。舞智華ちゃんも昨日と同じように恍惚とした表情を浮かべながら、昨日と同様に血を舐めとっていく。そう、この表情。この表情のせいで、俺は舞智華ちゃんから目が離せなくなったんだった。
「善逸さん、ありがとうございました。」
「ううん、全然。こんなの、お安い御用だよ。じゃ、また明日ね。」
「はい。」
俺は彼女に血を分け与えて、そして蝶屋敷へと戻った。帰る途中で手の傷口を見た。やっぱりそこには傷一つ付いていなかった。
「やっぱりおかしいよな…。傷つけて血だって出たのに、また跡形もなく綺麗になってる…。」
辺りは今までに起きていたことが嘘のような静けさだった。
またひっそりと蝶屋敷へ戻り、朝は何の気なしの顔で起きて、そして炭治郎からの機能回復訓練の誘いを断って蝶屋敷の中を歩き回り、早めの夜には時々禰󠄀豆子ちゃんとお散歩して、そしてみんなが寝ている夜更けに舞智華ちゃんに会うという日々を繰り返していた。
やだもう、かわいすぎるよ。自分が惚れた相手から、「これって恋でしょうか?」って聞かれる日が来るなんて思ってなかったよ。しかも、その相手が俺自身でさあ!
はい、そうです。そうですよ、舞智華ちゃん。それが恋です、正解です。
心に羽が生えて飛んでいってしまいそうなほど嬉しかったんだけど、そういえば俺まだ、かっこつけてる途中だったな。落ち着け、俺。落ち着いて話を続けるんだ。
「え…?恋って…舞智華ちゃんが…誰に…?」
…なんでここですっとぼけるんだよ、俺!馬鹿じゃないの!このあとに「私の気のせいでしたね」とか言われたらどうすんだよ!せっかく想い合ってるって分かったのに、これで終わっちゃうじゃない!もうほんと、馬鹿じゃない俺!
心臓が口から飛び出しそうなほどドキドキしていると、舞智華ちゃんが静かに口を開いた。
「…善逸さんに、恋しているのだと思います。」
舞智華ちゃんは頬を真っ赤に染めて、俺と目を合わせないようにしながらそう言った。気のせいだったって言われなくて本当によかった。俺たちの関係はまだ終わらずに済むね、舞智華ちゃん!ありがとう!素直にそう言ってくれて本当にありがとう!嬉しすぎて、かっこつけるのはもう無理だった。
俺は舞智華ちゃんとの距離をぐっと詰めて、自分の両手で舞智華ちゃんの両手を握った。
舞智華ちゃんが小さく「きゃっ」と声をあげたけど、俺はそんなことはお構いなしで、舞智華ちゃんの藤色のきれいな瞳を見つめた。
「舞智華ちゃん、俺は君のことが好きだよ。」
「でも…私は鬼で…善逸さんは鬼狩りの方です…。」
やっぱり舞智華ちゃんは、俺が鬼殺隊だと気づいていた。でも、もうそんなの関係ない。俺は、俺の目の前にいる彼女を、舞智華ちゃんを信じたいんだ。愛して守りたいんだ。
「そんなの関係ないよ。俺は舞智華ちゃんが好きだよ。できることならずっと一緒にいたいと思うぐらい好きだよ。」
「善逸さん…。」
彼女の手が少し震えていた。この震えはなんの震え?このタイミングで恐ろしい鬼に姿を変えたりしないよね?と若干心配したけど、舞智華ちゃんからはそんな音はしていない。ちょっと嬉しそうで恥ずかしそうな、そしてちょっと切ない音がしていた。
「俺は舞智華ちゃんが好き。だからこれからも毎晩来て、ずっと一緒にいられるように、俺の血をあげるよ。」
「鬼にまで優しいんですね、善逸さん…。でも…私はそんな風に考えてくれる善逸さんが好きです。ありがとうございます。」
よく見ると、彼女の瞳は月明かりに照らされてきらきら光っていた。ちょっとだけ、涙が出たんだと思う。鬼も涙が出るのか…と変なところで感心してしまったけれど、瞳の潤んだ彼女を見て、体は自然と動いていた。
「ぜ…善逸さん…!」
俺はそっと舞智華ちゃんを抱き締めた。俺の腕の中にいる舞智華ちゃんはちょっとびっくりした声をあげてたけど、嬉しそうな音もさせていたから、今のこの時を嫌がってはいないと思う。ちょっと嬉しい。
「あったかいんだね、舞智華ちゃん。」
「善逸さんもあたたかいです。」
舞智華ちゃんはそう言うと、遠慮がちに俺の腰へ手を回した。あぁあああ、もう幸せ!まだ出会って2日だけど、自分の恋した人と想い合って抱き締め合うって、こんなに幸せなことなんだね!今まで色んな女の子と付き合ったけど、全部俺からの一方的な気持ちしかなかったから、こんな風に誰かと抱き締め合うことなんて一度もなかったし、相手からの愛情を感じたこともなかったから、今のこの瞬間がたまらなく嬉しくて幸せだ。この時間が永遠に続いてほしいけど、陽光が上る時間も刻一刻と迫ってくる。ゆっくりもしていられない。
「あげるよ、俺の血。」
俺はそう言って、昨日と同じ場所に傷をつけた。舞智華ちゃんも昨日と同じように恍惚とした表情を浮かべながら、昨日と同様に血を舐めとっていく。そう、この表情。この表情のせいで、俺は舞智華ちゃんから目が離せなくなったんだった。
「善逸さん、ありがとうございました。」
「ううん、全然。こんなの、お安い御用だよ。じゃ、また明日ね。」
「はい。」
俺は彼女に血を分け与えて、そして蝶屋敷へと戻った。帰る途中で手の傷口を見た。やっぱりそこには傷一つ付いていなかった。
「やっぱりおかしいよな…。傷つけて血だって出たのに、また跡形もなく綺麗になってる…。」
辺りは今までに起きていたことが嘘のような静けさだった。
またひっそりと蝶屋敷へ戻り、朝は何の気なしの顔で起きて、そして炭治郎からの機能回復訓練の誘いを断って蝶屋敷の中を歩き回り、早めの夜には時々禰󠄀豆子ちゃんとお散歩して、そしてみんなが寝ている夜更けに舞智華ちゃんに会うという日々を繰り返していた。