名前は外国風の名前になるのでカタカナ表記の方が読みやすいかと思います。
お茶会という名の現状確認
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―――――セントラル地区・ブラン邸―――――
「おじゃまします!」
私はブランさんの家に来ている。
「よくきたね。フォーツカヤも今来たところだよ。さぁ、おあがり」
「ありがとうございます。フェンリル、案内ありがとう!確かオリヴァーに用があるんだよね?」
「ん?おう!どうってことないさ!じゃあ俺はオリヴァーの所にいるからようが終わったら呼んでくれ」
そういいブランさんの家まで案内をしてくれたフェンリルはオリヴァーに用があるらしく、先に家の中に入っていった
ブランさんが私とフォーツカヤに手紙をだしたのは先日
『-やぁ、アリス。あれからいかがお過ごしかな?ところで今度お茶会をしようと思っているんだ。もちろんフォーツカヤにも誘っているところだよ。よかったら来てほしい ブラン=ラパン―』
この手紙が来た時にまっさきに行ってきなといってくれた黒の軍の皆。
(きっと気分転換になると思ってくれたのかな?)
「ありがとうございます!お邪魔します」
そう思いながら私はブランさんにリビングに案内してもらった
「サラ!!」
「フォーツカヤさん!」
リビングに入るとフォーツカヤがいた。久しぶりの再会にとても喜ぶ
「よかった。元気そうで…あれから何もない?黒の軍の人は優しい?」
「うん!皆いい人だよ!フォーツカヤさんは?赤の軍大丈夫??」
お互いお互いを心配していた。特にフォーツカヤさんは私の事を気にかけてくれてたらしい
「そうね。最初はとまどったけども、悪い人たちではないよ。ちょっとずれてるところあるけどね」
そう語るフォーツカヤさんの表情はとても優しかったから悪い人ではないのだろうと信じる
「レディ達、お話の途中もうしわけないけども、キャロットケーキが焼けたんだ。どうぞ」
そうやってブランさんは私達の前にケーキを切り分けておいてくれた
「わぁ!美味しそう!」
「ありがとうございます!いただきます」
話をいったん中断してブランさん特製ケーキを私たちは頬張った。
ケーキだけどもキャロットで甘さ控えめ。だけどもキャロットの甘さとケーキ自体の甘さがあっていてとても美味しかった。
ケーキを食べて落ち着いたころ
「アリス達は僕が言ったことは大丈夫かい?」
(ブランさんが言ったことといえばあれだよね?)
「恋をしてはいけないというやつですよね?大丈夫です。私は恋なんてしません。元の世界に帰るんです」
ブランさんの言葉にフォーツカヤは即答したが私はすぐ言葉にできずにいた
(帰ったところで私の家族はいない…)
「…サラ?大丈夫?」
「え?う、うん!フォーツカヤさん大丈夫だよ」
「思ったんだけど、呼び捨てで大丈夫だよ?私も呼び捨てしちゃってるし、年、近いよね…?」
フォーツカヤは私がさん付けで呼んだことに言った
「え、じゃあ、フォーツカヤ。私は21だよ」
「ほら!私24だからそんな変わらない!!」
そういいながら笑顔になるフォーツカヤ。それから私たちは色んな話をした
「え?じゃあサラはナースだったの?」
「うん。いつもは病院勤務だったんだよ~。フォーツカヤはお菓子屋さんの看板娘だったんだ!!私、そのお菓子屋さん知ってるよ!!」
「え?本当?じゃあ、私達元の世界でも会ってたのかもね」
そう思うととても不思議な出会いだと思う
元の世界ではほぼ知り合っていなかったフォーツカヤとこっちの世界にきてとても親しくなる。
「ふふっ、確かに。そう考えると素敵だね!!」
そうお互い笑いながら楽しい時間を過ごしていった
あたりはすっかり夕方になり、夕日が見え始めたころ赤の軍のお迎えの馬車がきたので、今日はお開きになった
「またね!サラ。今度手紙書くね!」
「うん!私も書く!!またお茶会しようね!」
簡単に挨拶するとフォーツカヤを乗せた馬車は赤の軍へと帰っていった
フォーツカヤが帰った後、私はまだブラン邸にいた
「……サラは何か言いたいことがあるみたいだね」
「はい。…フォーツカヤはブランさんの懐中時計を持ったからクレイドルにきたんですよね?…じゃあ、私はなんでクレイドルに来たんですか??」
私は、いままでずっと疑問に思ってたことを聞いた。私はバロンさんの落とし物なんて拾っていない。だからあの日、フォーツカヤの悲鳴が聞こえたからってあの光に入ってもクレイドルに来ることはなかったはず。
しかし、ブランさんが言った言葉に驚きを隠せなかった
「…君はここ、クレイドルに来るのが運命で決まっていたのかもしれない…」
「え?それはどういう」
「サラ!悪い!遅くなった!!」
私がブランさんの言ったセリフに驚いて聞き返そうとした時、オリヴァーの工房にいってたフェンリルが戻ってきた
「坊ちゃん、オリヴァーへの用事は終わったのかい?」
「その、坊ちゃんての辞めろって言ってんだろ」
「おや、ごめん」
「ったく、サラ、もう大丈夫か?」
「あ、うん。さっきフォーツカヤも帰ったし、ブランさんとお話してたけど…」
そういって私はブランさんをチラッと横目に見ると
「そうだね。笑顔がとても魅力的なサラとの会話が終わってしまうのは悲しいけども確かに、日が沈む前に帰ったほうがいいね」
ブランさんが目線を外にやるから続けて外を見ると、確かにもうすぐ日が沈もうとしている
「そうだなー!危ないから広場で馬車拾うか」
「う、うん」
(さっきの話どうしよう)
フェンリルが帰ろうとしているが、私はさっきのブランさんの話の続きが気になってしまう。
すると
「どうしても気になるなら、黒の軍のアルバムを見るといい…そこに、サラが知りたいことが載っているよ」
そう小声でブランさんが教えてくれた