名前は外国風の名前になるのでカタカナ表記の方が読みやすいかと思います。
キングと大魔法使いとチェシャ猫と私
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声がした瞬間、ランスロット様とシリウスさんの目の前に青白い光がはなたれ、
「「……!」」
まぶしさが過ぎると、数メートル先に見覚えのある男性がふっと姿を現した。
「思った通り、会議は決裂したようだな」
「「ジョーカー………!?」」
レイとヨナがそう呟いた
「誰…?」
「……ハールさん」
フォーツカヤは誰だかわからないようだったが、私は小声で魔法で現れた人物の名前を呟いた。…幸いフォーツカヤには聞こえていなかったみたい。
「お前、なぜ……」
「シリウス同様、俺もお前にメッセージを届けに来た。伝えたいのは、ただ1文字。――――…『ピリオド』だ」
「っ……」
放射された光が赤のキングを呑み込む直前、一つの影がその前へと飛び出した。
「やめろっ!ハール!」
「ランスロット様!」
「シリウスさん!」
私達は思わず、名前を叫ぶ。
「…っ」
赤のキングを庇ったシリウスさんの眼前で、光が霧消する。ぶつかる手前で魔法が消え、私達は安堵をこぼした。
「ランスロット様…!」
「案ずるな。ヨナ。お前は下がっていろ」
シリウスさんを中央に、三者がにらみ合う。
「どけ、シリウス。それとも、ランスロットもとろも消し飛びたいか?」
「どっちもごめんだ」
「黒のクイーン、俺はお前に庇われる義理も必要もない」
「ランス、お前まさか……」
「どいていろ」
シリウスさんを背後に押しのけ、赤のキングの手からまばゆい光が放たれる。
「「きゃっ…」」
「魔法でやりあう気か。――いいだろう」
襲い掛かる光の渦を、ハールさんの魔法がせき止めた。
「すぐに終わらせる。後悔する暇も与えはしない」
ハールさんから放射される光が、一挙に勢いを増す。
ふたつの光が衝突し、巨大な手と手が荒々しく組み合っているように見える。
異様な光景に身体が震え、息苦しくなった。
熱気がこっちまで伝わり、お互いの手をきつく握りしめあった。その時、
「ぬるいわ」
「!」
ランスロット様の攻撃で激しい熱風が吹きすさびとっさに私達は目をつぶった。