名前は外国風の名前になるのでカタカナ表記の方が読みやすいかと思います。
キングと大魔法使いとチェシャ猫と私
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(開戦の瞬間がこんなにも静かなものだなんて)
私はちらりとフォーツカヤを見ると、フォーツカヤも不安そうな顔をしていた。
「会議の結末はわかりきっていた。だが、忘れるな。これは始まりの終わりに過ぎないと。歴史に刻まれる戦いの幕が今、上がった」
赤のキングが立ち上がり、まとうマントが風にはためく。
「侵攻開始はあくる日の夜明け。覚悟しておくことだ」
「お前らが、な」
短い会議の後、部下を先に帰したうえで、両軍の幹部1名ずつ公会堂を立ち去ることに取り決められた。
この場で剣を取らせない証に、戦力を分散させ、お互いを見張りあうのだ。
「…一種の儀式みたいだね…」
フォーツカヤが私の隣に来て小声でいう
「そうだね…フォーツカヤ、大丈夫…?」
「今のところはね。サラの服、黒の軍服みたい!かわいいね」
「ありがとう。セスさんが用意してくれたの」
そう私は今日黒の軍服できていた。
「とても似合ってる。それにしても、黒のジャック大丈夫なの…?」
「…本当はまだ戦闘にはいってほしくないけど…傷は塞がってるよ」
「そっかぁ、私、あんまり兵舎から出してもらえないから、赤の軍の皆の事以外わからないんだよね…」
「え?…フォーツカヤ外に出してもらえないの…?」
「ブランさんとのお茶会は平気だったけどね。1人では基本外出はさせてくれなくて…」
(…確かに私も1人で外出はしたことないかも…?ブランさんの所いくのもフェンリルがいたし、買い物もセスさんが一緒に行ってくれるか、セスさんが買いに行ってくれる)
「言われてみれば、私も黒の軍から1人ででたことないかも…?フォーツカヤともそう簡単に会えないしね…」
「やっぱり、アリスだからなのかな…?それにしてもさっきのランスロット様のサラに対してアリスと呼ぶべきかってどういうことなんだろうね」
「そうだね…」
ランスロット様は、さっき私をアリスとは断言しなかった。その言葉にふと、私の事をすべて知っているのかと思ってしまうほどに恐怖を感じた。
私達が話し合っていると、ジャック同士が帰っていき、残るはクイーンとキング、そしてアリスの6人になった。