名前は外国風の名前になるのでカタカナ表記の方が読みやすいかと思います。
キングと大魔法使いとチェシャ猫と私
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「久しいな。…アリスとでも言うべきか」
(え…?)
赤のキング、ランスロット様は私の事をアリスとは言い切らなかった。そのことに皆驚いた。
「何言ってんだ、ランス」
「わが主の事をきやすく呼ばないでくれるか、黒のクイーン」
シリウスさんが問いただすと、赤のクイーンがギロッとにらんだ
「まぁ!質問くらいいいじゃない!赤のクイーンは綺麗な顔して憎たらしい!」
「へえ?知らなかった。粗野な黒の軍では美しいことが罪になるのか」
「……ああいえばこう言う」
セスさんと赤のクイーンが言い争いしていると
「ルカ!!傷が開いたらどうするんだ!兵舎でじっとしていなさい!」
「俺が怪我したの誰のせいだか忘れたの?」
その言葉に
「それは…っ」
「ああ、もう面倒くさいな。…赤の7とサラがつきっきりで看病してくれたから、もう平気。傷もふさがってる」
そうルカが言った何気ない一言に
「え?…アリスがルカの看病を…?」
その瞬間とてつもなく赤のクイーンに睨まれ、怖くなり隣に居るシリウスさんのジャケットを掴む。
「…おい、自分の弟をつきっきりで看病してもらっといてその態度はねえだろ。…こいつがいなかったら危ない時もあったんだぞ」
そうシリウスさんが私を庇う様に厳しい言葉でいうと、両軍とも黙った。
「…会議を始めようじゃねえか。もっとも、すぐに終わるだろうが」
まわりを一度見渡してシリウスさんが進行を進める。
その一言を皮切りに、ふたりのキングが視線を交差させた。
「返答は用意してきたのだろうな?黒のキング」
「当然だ。赤のキング」
「では最後に告げる。――――我が赤の軍の傘下に入れ」
「何度聞かれても答えは変わらない。――――死んでもお断りだ」
ガーデンを包んだ沈黙が、両軍の出した結論だった。