名前は外国風の名前になるのでカタカナ表記の方が読みやすいかと思います。
運命は突然に
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「彼女を連れ出してくれてありがとう。助かったよ、帽子屋さん」
白うさぎさんがお礼を言うと、私と目が合う
「…え?君も来てしまったのかい?」
白うさぎさんの言っている意味がわからなく、聞こうとしたが
「礼なんて言ってる暇あったら、とっととずらかるぞ、ブラン」
帽子屋と呼ばれた男性は私達を話し、そばに止めてあった馬車の御者台へと飛び乗った
「さぁ、君たちは僕と馬車の中へ。急いでこの場を離れよう」
「「えっ?」」
「さぁ、おいで」
私達が驚いているとに笑顔で手招きし私達を馬車へと乗せた
馬車に乗り、少ししたら
「さてと、これでゆっくり話ができる。君は僕の落とし物を届けに来たと言っていたね」
白うさぎさんは女性へと話しかけた
「あ…そうなんです。この懐中時計、あなたのですよね?」
そういって女性は懐中時計を白うさぎさんへと差し出した
「あ、本当だ…。落としていたとは気づかなかった。ありがとう。恩に着るよ。これはとてもとても大事なものなんだ」
そういいながらとろけるように甘い笑顔を見せた
「自己紹介が遅くなったね。僕は、ブラン=ラパン。親しい友人は白うさぎとも呼ぶよ」
そういわれた瞬間
(やっぱり同じ考えの人いるよね…)
そう思っていると、白うさぎさんは私のほうへと向き直した
「そして、君はどうしたんだい?僕、また何か落としてしまったかな?」
「ぁ、いえ…私はたまたま公園で散歩をして…声が聞こえた気がして気になったから探してたら気が付いたらここに…?」
「ん?君は僕を追いかけたわけじゃないんだね?」
白うさぎさん驚いたような顔をしていた
(そうだよね…普通は)
なんか今日はどうしてしまったんだろうと、シュンと下をむくと、隣の女性が手を握り微笑んでくれた。
そしてそのまま、白うさぎさんに向かって
「ブランさん。私はカレン・フォーツカヤと言います、あの、一体ここはどこなんでしょう?」
それに続けて私も自己紹介をする
「私はサラ・フトゥーロです。どうして私達はここにいるのですか?」
私達がブランさんに質問をすると、
「――君たちは『不思議の国のアリス』という童話を知っているかい?」
「え?それは知ってますけど……」
「有名なおとぎ話ですよね?」
私達が似たような返事をすると
「『不思議の国のアリス』は、おとぎ話なんかじゃないよ、カレン、サラ。その証拠に君たちは今、こうして不思議の国へとやってきた」
「ええっと…からかってます、よね?」
ブランさんの会話にカレンさんがおずおずと答える
「そんな冗談を真に受けるほど子供じゃないです。あなたとそう年も変わらないと思いますし…」
「いや、僕と君たちとは『かなり』年が離れていると思うけど…まぁ、それはさておき…みてごらん」
そういってブランさんは馬車のカーテンを開けると
(何…?あの光…)
噴水の真上で、水晶が宙に浮かび、七色の光を振りまいている。道に並ぶ街灯も、ランタンの中で日の代わりに宝石が柔らかく輝き、夜闇を払っていた。
「あれは魔法の力を宿した水晶―――――『魔法石』と呼ばれるものだよ。ただ光るだけじゃない。手にした人間は誰でも、魔法を使うことができるんだ」
カレンさんは魔法石をみてとても驚いているけども、私は…
(私が父様から譲り受けたネックレスの石と同じ…?でも、私のはもう光ってない…)
「ここはね、君たちが生まれ育った世界のもうひとつの姿、コインの裏側…科学の代わりに魔法が発展した世界なんだ」
そうブランさんが言うと
「ええっと…説明してもらって恐縮なんですが、これ全部、私の夢なんじゃ…」
カレンさんがいうと
「夢じゃないって証明するために、眠気覚ましのキスしようか?もちろん、サラにもね」
「え、遠慮しておきます」
「大丈夫です」
少し深呼吸をしたら
「そういえば、さっきヨナと名乗る人に、怪しまれてつかまりかけたんですけど、彼が私にはめた手枷にも、光る宝石が飾られてました」
そうカレンさんがいうと
「あれも魔法石だよ。決して外れない魔法がかけてあったんだろうけど、それを君が弾き飛ばした」
「見てたんですか??」
2人の会話についていけず、頭の上で??をのせている。
すると、ブランが私のほうにも顔を向け
「『魔法の無効化』はこの国の住人には無い力だ。君たちがいた世界――『科学の国』の住人の特権だよ。
数年前にもロンドンから迷い込んできた人間がいて、君と同じ力を持っていた」
「え…?」
「その幼い女の子のことは君たちも知っているはずだ。名前は『アリス』」
「アリスって!!」
「そう、ベストセラー『不思議の国のアリス』のモデルであり、史上初の、化学の国からのお客様だ。そして、君たちは第2、第3のアリスといったところかな」
そういってブランさんは第2と言ってカレンさん、第3と言って私を見た。
「初代アリスはおてんば娘でね。魔法を弾き飛ばして遊びまわり、国じゅうが手を焼いた。まさか、あの事件をもとに『科学の国』で本が出版されるとは思ってもみなかった」
「『不思議の国のアリス』の物語は、この国で本当に起きたことなんですか?」
気になって私が聞くと、ブランさんは微笑ましく笑い
「いや、実際は、動物がしゃべったり怪物がうろついてたり、カードが兵隊に化けたりはしないし…不思議の国の内情は、もう少し厄介でなかなかに危険だ」
その言葉に2人は息をのむがブランさんは謎めいた笑みを浮かべた
「君たちには、この国『クレイドル』の秘密を、知っておいてもらったほうがよさそうだね」
そういいブランさんはカバンから地図を取り出し、私達の前に広げて見せる
「クレイドルは『赤の軍』と『黒の軍』――ふたつの軍によって統治される軍事国家だ。西側が赤の領地。東側が黒の領地、そして、僕たちが今いるのは、両軍の中立地帯で、政治経済の中心でもある『セントラル地区』だよ」
「!!」
セントラル地区という言葉に私は息をのむ
「?サラさん、大丈夫ですか?」
「え…はい、大丈夫です」
カレンさんが心配してくれるがそれどころではない。
「さっきまでいた庭園は『ガーデン』と呼ばれる、国の重鎮が集まり、議会や裁判を開く場所だ。軍の幹部と、議会の記録をとる書記官――つまり僕以外は、立ち入り禁止になっている」
「だからヨナって人は、私を怪しんで捕まえようとしたんですね」
そう。とカレンさんが納得したかのように言う
「赤と黒、各軍の幹部はどちらも、『選ばれし13人』と呼ばれている。偉い順に上から『キング』『クイーン』『ジャック』『10』…そして一番下が『エース』だ。ただし、エースは軍の中でも特殊任務を担当することが多くて破格の扱いを受けている」
ブランさんがそう伝えるとカレンさんが小声で
「なんかトランプのカードのルールとそっくりだね」
「そうですね…。それにしても、ティーパーティーの会場が国会の代わりなんて、のどかですね」
そう私が言うと
「実情はそうでもない。考え方の違いから両軍は対立を続けている。500年も前からね。」
「ひとつの国を一緒に収めているのに仲が悪いんですか?」
「仲が悪いどころか、今夜の議会でついに決裂したらしくてね。戦いが始まりそうなんだ」
カレンさんの疑問に答えたブランさんはさらっと重要なことを言う
「僕は用事があって『科学の国』へ出かけていて、議会に遅刻したんだけど…その間に赤の軍が黒の軍に宣戦布告して、厳戒態勢がひかれたらしい。さすがにちょっと驚いたよ」
その言葉に2人して
「『ちょっと』じゃないです!国家の危機じゃないですか!!」
「私、今すぐロンドンに戻ります!どうやったら帰れますか!?」
私が慌てて、カレンさんが帰る方法を聞くするとブランさんは
「ガーデンの隅に穴があるのを見たかい?あれが、二つの世界をつなぐトンネルだ。『科学の国』のものをなんでもいいから1つもって穴に飛び込めば、向こうに行けるんだけど…」
(そんな穴あったんだ…もしかして私が落ちた場所近くかな??)
「光る穴の場所は覚えてます!今着てる服や靴があれば大丈夫ってことですね」
「ただ、穴が開かれているのは、満月の夜の数時間だけに限られるんだ」
その言葉にカレンさんは顔を真っ青にして
「え…?まさかトンネルはもう……」
「あぁ、残念ながらしまってしまった。次の満月の夜まで開くことはない」
白うさぎさんがお礼を言うと、私と目が合う
「…え?君も来てしまったのかい?」
白うさぎさんの言っている意味がわからなく、聞こうとしたが
「礼なんて言ってる暇あったら、とっととずらかるぞ、ブラン」
帽子屋と呼ばれた男性は私達を話し、そばに止めてあった馬車の御者台へと飛び乗った
「さぁ、君たちは僕と馬車の中へ。急いでこの場を離れよう」
「「えっ?」」
「さぁ、おいで」
私達が驚いているとに笑顔で手招きし私達を馬車へと乗せた
馬車に乗り、少ししたら
「さてと、これでゆっくり話ができる。君は僕の落とし物を届けに来たと言っていたね」
白うさぎさんは女性へと話しかけた
「あ…そうなんです。この懐中時計、あなたのですよね?」
そういって女性は懐中時計を白うさぎさんへと差し出した
「あ、本当だ…。落としていたとは気づかなかった。ありがとう。恩に着るよ。これはとてもとても大事なものなんだ」
そういいながらとろけるように甘い笑顔を見せた
「自己紹介が遅くなったね。僕は、ブラン=ラパン。親しい友人は白うさぎとも呼ぶよ」
そういわれた瞬間
(やっぱり同じ考えの人いるよね…)
そう思っていると、白うさぎさんは私のほうへと向き直した
「そして、君はどうしたんだい?僕、また何か落としてしまったかな?」
「ぁ、いえ…私はたまたま公園で散歩をして…声が聞こえた気がして気になったから探してたら気が付いたらここに…?」
「ん?君は僕を追いかけたわけじゃないんだね?」
白うさぎさん驚いたような顔をしていた
(そうだよね…普通は)
なんか今日はどうしてしまったんだろうと、シュンと下をむくと、隣の女性が手を握り微笑んでくれた。
そしてそのまま、白うさぎさんに向かって
「ブランさん。私はカレン・フォーツカヤと言います、あの、一体ここはどこなんでしょう?」
それに続けて私も自己紹介をする
「私はサラ・フトゥーロです。どうして私達はここにいるのですか?」
私達がブランさんに質問をすると、
「――君たちは『不思議の国のアリス』という童話を知っているかい?」
「え?それは知ってますけど……」
「有名なおとぎ話ですよね?」
私達が似たような返事をすると
「『不思議の国のアリス』は、おとぎ話なんかじゃないよ、カレン、サラ。その証拠に君たちは今、こうして不思議の国へとやってきた」
「ええっと…からかってます、よね?」
ブランさんの会話にカレンさんがおずおずと答える
「そんな冗談を真に受けるほど子供じゃないです。あなたとそう年も変わらないと思いますし…」
「いや、僕と君たちとは『かなり』年が離れていると思うけど…まぁ、それはさておき…みてごらん」
そういってブランさんは馬車のカーテンを開けると
(何…?あの光…)
噴水の真上で、水晶が宙に浮かび、七色の光を振りまいている。道に並ぶ街灯も、ランタンの中で日の代わりに宝石が柔らかく輝き、夜闇を払っていた。
「あれは魔法の力を宿した水晶―――――『魔法石』と呼ばれるものだよ。ただ光るだけじゃない。手にした人間は誰でも、魔法を使うことができるんだ」
カレンさんは魔法石をみてとても驚いているけども、私は…
(私が父様から譲り受けたネックレスの石と同じ…?でも、私のはもう光ってない…)
「ここはね、君たちが生まれ育った世界のもうひとつの姿、コインの裏側…科学の代わりに魔法が発展した世界なんだ」
そうブランさんが言うと
「ええっと…説明してもらって恐縮なんですが、これ全部、私の夢なんじゃ…」
カレンさんがいうと
「夢じゃないって証明するために、眠気覚ましのキスしようか?もちろん、サラにもね」
「え、遠慮しておきます」
「大丈夫です」
少し深呼吸をしたら
「そういえば、さっきヨナと名乗る人に、怪しまれてつかまりかけたんですけど、彼が私にはめた手枷にも、光る宝石が飾られてました」
そうカレンさんがいうと
「あれも魔法石だよ。決して外れない魔法がかけてあったんだろうけど、それを君が弾き飛ばした」
「見てたんですか??」
2人の会話についていけず、頭の上で??をのせている。
すると、ブランが私のほうにも顔を向け
「『魔法の無効化』はこの国の住人には無い力だ。君たちがいた世界――『科学の国』の住人の特権だよ。
数年前にもロンドンから迷い込んできた人間がいて、君と同じ力を持っていた」
「え…?」
「その幼い女の子のことは君たちも知っているはずだ。名前は『アリス』」
「アリスって!!」
「そう、ベストセラー『不思議の国のアリス』のモデルであり、史上初の、化学の国からのお客様だ。そして、君たちは第2、第3のアリスといったところかな」
そういってブランさんは第2と言ってカレンさん、第3と言って私を見た。
「初代アリスはおてんば娘でね。魔法を弾き飛ばして遊びまわり、国じゅうが手を焼いた。まさか、あの事件をもとに『科学の国』で本が出版されるとは思ってもみなかった」
「『不思議の国のアリス』の物語は、この国で本当に起きたことなんですか?」
気になって私が聞くと、ブランさんは微笑ましく笑い
「いや、実際は、動物がしゃべったり怪物がうろついてたり、カードが兵隊に化けたりはしないし…不思議の国の内情は、もう少し厄介でなかなかに危険だ」
その言葉に2人は息をのむがブランさんは謎めいた笑みを浮かべた
「君たちには、この国『クレイドル』の秘密を、知っておいてもらったほうがよさそうだね」
そういいブランさんはカバンから地図を取り出し、私達の前に広げて見せる
「クレイドルは『赤の軍』と『黒の軍』――ふたつの軍によって統治される軍事国家だ。西側が赤の領地。東側が黒の領地、そして、僕たちが今いるのは、両軍の中立地帯で、政治経済の中心でもある『セントラル地区』だよ」
「!!」
セントラル地区という言葉に私は息をのむ
「?サラさん、大丈夫ですか?」
「え…はい、大丈夫です」
カレンさんが心配してくれるがそれどころではない。
「さっきまでいた庭園は『ガーデン』と呼ばれる、国の重鎮が集まり、議会や裁判を開く場所だ。軍の幹部と、議会の記録をとる書記官――つまり僕以外は、立ち入り禁止になっている」
「だからヨナって人は、私を怪しんで捕まえようとしたんですね」
そう。とカレンさんが納得したかのように言う
「赤と黒、各軍の幹部はどちらも、『選ばれし13人』と呼ばれている。偉い順に上から『キング』『クイーン』『ジャック』『10』…そして一番下が『エース』だ。ただし、エースは軍の中でも特殊任務を担当することが多くて破格の扱いを受けている」
ブランさんがそう伝えるとカレンさんが小声で
「なんかトランプのカードのルールとそっくりだね」
「そうですね…。それにしても、ティーパーティーの会場が国会の代わりなんて、のどかですね」
そう私が言うと
「実情はそうでもない。考え方の違いから両軍は対立を続けている。500年も前からね。」
「ひとつの国を一緒に収めているのに仲が悪いんですか?」
「仲が悪いどころか、今夜の議会でついに決裂したらしくてね。戦いが始まりそうなんだ」
カレンさんの疑問に答えたブランさんはさらっと重要なことを言う
「僕は用事があって『科学の国』へ出かけていて、議会に遅刻したんだけど…その間に赤の軍が黒の軍に宣戦布告して、厳戒態勢がひかれたらしい。さすがにちょっと驚いたよ」
その言葉に2人して
「『ちょっと』じゃないです!国家の危機じゃないですか!!」
「私、今すぐロンドンに戻ります!どうやったら帰れますか!?」
私が慌てて、カレンさんが帰る方法を聞くするとブランさんは
「ガーデンの隅に穴があるのを見たかい?あれが、二つの世界をつなぐトンネルだ。『科学の国』のものをなんでもいいから1つもって穴に飛び込めば、向こうに行けるんだけど…」
(そんな穴あったんだ…もしかして私が落ちた場所近くかな??)
「光る穴の場所は覚えてます!今着てる服や靴があれば大丈夫ってことですね」
「ただ、穴が開かれているのは、満月の夜の数時間だけに限られるんだ」
その言葉にカレンさんは顔を真っ青にして
「え…?まさかトンネルはもう……」
「あぁ、残念ながらしまってしまった。次の満月の夜まで開くことはない」