名前は外国風の名前になるのでカタカナ表記の方が読みやすいかと思います。
二人だけの約束
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翌朝0600
―――キッチン―――
「おはようございます!」
私は言われた通り6時ぴったしにキッチンへきていた
「おはようさん。朝早いんだな」
シリウスさんは関心したような声でこちらに顔を向けながら話す。
「朝食の準備ですか?」
シリウスさんの手元を見ると、朝食のしたごしらえが終わっていた
「ああ、今日は朝から演習訓練があるからな。少し早めに起きて仕度するんだ」
「そうなんですね!手伝います」
そういって私はシリウスさんの指示を受けながら、一緒に朝食の準備をしていく。
7時になるとほかの皆がぼちぼちと食堂に入ってくる
「シリウスさん、こっち終わりました!」
「ご苦労さん。皆がそろう前に完成した」
そういって私達はなんとか人数分の朝食を準備し、皆のいるところへと運んでいく
「おはよ、皆!ご飯で来たよ」
「おはよ。何、今日はお前も作ったの?」
レイがシリウスさんと一緒にでてきた私をみて聞いてくる
「うん。ルカがまだ安静だから。お手伝いしてるの」
まさか2人で約束してシリウスさんの目の届く範囲にいることになりましたとは恥ずかしくて言えなく、なんとなく違う言葉にした。
「ふーん。じゃあ、これは2人で作ったんだ」
「?…そうだよ?」
レイがにやにやするけども、私は何の事だか理解できず頭にはてなマークを浮かべる
すると、
「サラ、運び終わったなら、お前も飯食ってろ」
「あ、わかりました」
そういって私は席について朝食をとり始める。数分で、シリウスさんが私の隣の席に座り朝食をとり始め、私に紙を渡す
「シリウスさん。これは?」
「今日の予定だ。結構詰め詰めだが大丈夫か?」
渡された紙に目を通すと
0800 演習訓練(見学)
1000 洗濯
1030 昼食準備
1200 昼食
1300 片付け
1330 会議
1500 洗濯取りこみ
1800 夕食下準備
2000 夕食
「わかりました。…でも会議私も参加していいんですか?」
「問題ない」
そう一言いうと
「食べ終わったら裏庭な。食器は各自で洗うことになっている」
「はい!」
私は急いで朝食を食べて皆がいる裏庭に急いだのだった。裏庭に急いで向かうと
「来たな」
「シリウスさん。演習見学って私何してればいいんですか?」
「書いてある通りだ。ここに座って見学してろ」
そういわれて、私はベンチに腰を掛けて皆の演習の見学をすることになった。
「お前たち、適当に始めろ」
そうシリウスさんがいうと
「Aye,Aye,Sir!」
そうセスさんが返事をし
「っしゃー、ひと暴れしますか!号令よろしく、相棒」
「ああ。―――各隊にわかれて、演習開始」
そうレイが言うと、幹部のみんなが兵たちの間を歩いていく
数十人ずつのかたまりになり、一斉に組手が始まった。
(見るの2回目だけど、前回は途中からだからちゃんと見れなかったんだよね…)
軍事演習を見ていると、ふと、シリウスさんがいないことに気が付く
どこにいるんだろうと辺りをきょろきょろしていると、片手にじょうろを持ったシリウスさんを見つけ思わず駆け寄る
「シリウスさんは演習やらないんですか?」
草花にじょうろで水やりをしているシリウスさんに聞く
「ん?あぁ、俺は基本、戦闘は専門外だからな」
そういいながら草花をいじる。しかし
「バート、ディック。お前らウォームアップしてねえだろう。やり直せ」
「すみません」
「了解です」
草花をみたまま、シリウスさんは兵たちに指示をしていく
「サイラス、今の蹴り、角度を修正しろ。20度右上に。もう一度だ」
「あっ、確かに……。。ありがとうございます!」
「おーい、フレッド。力みすぎだ。深呼吸しろ」
「そ、そうですね。ラジャー!」
(ほとんど見てないのに、よく的確な指示が出せるな。しかも、名前覚えてるんだ…。沢山いるのに)
皆、シリウスさんの言葉を真剣に聞いていた
しかし、当のシリウスさんは、皆に声をかけるときよりも、花壇の花に向ける目線のほうが鋭いような気がして、思わずふふっと笑ってしまう
「どうした?」
「いえ、とても真剣にお花をみている姿カッコいいなぁって思って」
「え?」
つい本音を言ってしまった私に、皆が固まる
「…あー、ボス。そろそろ本番だ」
シリウスさんは少し照れた様子で、レイに指示を出す
「ああ。―――じゃ、お前ら、遊びは終わりな」
一瞬固まっていたけども、皆レイの一言で攻撃が一層激しくなった。
レイは庭を見渡せる位置に立ち、全体に目を向けている。
セスさんは、ルカの隊と自分の達の部下の指導に当たっていて、
フェンリルに至っては、自分も組手に乱入していた
皆、一撃一撃が重く鋭く的確に狙った蹴りなどを繰り返している。
私が皆を見ていると、隣で花の手入れをしていたシリウスさんが立ち上がり、私の隣に立ち言った
「演習をみるのは2回目だったか?」
「はい!でも前回は途中からだったので、最初から見れて嬉しいです」
そう話していると、
「サラ危ない!!!!」
上からルカの焦った声が聞こえた
「え?」
私が上を見上げると、ルカが窓から身体を出していて
「ルカ、安静にしてないと…」
「俺じゃなくて、後ろ!!!」
ルカに声をかけようとした瞬間、ルカが私に大声をだした
「後ろ…?」
言われた通り、後ろを振り向くと、茶色い何かのかたまりが、猛スピードで視界に飛び込んでくる
「きゃっ」
よけきれずに身をすくめた瞬間、私はシリウスさんに引っ張られ、広い胸板に抱き寄せられた。
「サラ平気か?」
「ぁ、はい、大丈夫です」
「ならいい」
そういってシリウスさんは私を離し
「チャツネ、またお前か」
「チャツネ?」
私にとびかかろうとした茶色いかたまりに言った。その正体はタックルに失敗してシリウスさんに抱き上げられた、小さなアライグマだった。
そのアライグマの瞳が私はとても気になった
「驚かせたな。お嬢ちゃん」
「いえ、大丈夫です」
そういうと、セスさんがこちらに急いでやってきた
「シリウス、被害状況は……!?アリスちゃん大丈夫!?」
「俺のジャケットに爪痕。以上」
「シリウスさんが庇ってくれたから大丈夫だよ」
「そう…けが人がでなくてよかったわ」
そう心から安堵するセスさんに思わず苦笑いした