「にしても、サラが今欲しがっている物とかあんのか？」

　フェンリルのその一言に

　「「「「………………」」」」

　幹部全員黙ってしまった。

　「シリウス、何か欲しいものとか言われたことない？」

　「そういえば、サラちゃんがここに来たばっかの時に黒いレースのチョーカーあげてなかった？」

　ルカとセスの言葉に自分の苦い思い出を思い出す。

　「セス、あれはあいつをむやみに怒って泣かせた詫びであげたやつだ。俺をたたせると思って貰ってくれといってやっと受け取った奴だ。ルカ、そうだな……ちょいちょい買い物とかは一緒に行くがあれが欲しいとか聞いたことないな。セスはあるか？」

　「アタシ？……そうねぇ………………」

　「セス？」

　セスに話を振ると黙ってしまった。レイが不思議に思ったらしい。

　「何か思い当たる節あるわけ？」

　「何回かサラちゃんに欲しいものあるか聞いたことがあるんだけど…

　『え？今欲しいもの？……ん～…そうだなぁ、少しでもシリウスさんと一緒に過ごせればいいかな…？なんてね、あ、この書類レイの所に持っていくんだけど、何か他に持っていくものある？』

　　って言ってたくらいかしら…？」

　セスの言葉に皆固まった