――――シリウスside――――

　「よし、ルカは少しの間絶対安静だからな」

　そう俺が告げると、ルカは申し訳なさそうに頷いた。

　「お嬢ちゃんもありがとな…っ！？サラ！？」

　「「「「！？！？」」」」

　サラにお礼を言おうと後ろを振り向いた瞬間、サラは崩れ落ちるように倒れた

　俺は急いでサラに駆け寄り抱き起す

　「サラ！？大丈夫か！？」

　いくら呼んでも返事がない。

　（…疲労か？)

…カイルが赤の軍に戻ってからルカの看病をずっと1人でしてきたサラ。
　
　ルカが今日目を覚ましたが、それまでの日数は5日…

　どう考えても疲労と重度の睡眠不足だと誰もが思うだろう。

　「…シリウス、サラ大丈夫か？」

　レイが聞いてくる

　「あぁ、疲労だろう。…ずっと看病まかせっきりだったからな」

　その言葉に一番反応したのがルカだった

　「え……」

　ルカがものすごく悲しい顔をしたので、サラを抱きあげながら、ルカの頭をなでた

　「大丈夫だ。ルカ。お前が気に病む必要はない。サラは自分の意志でルカの看病をかってでてくれた。そこに俺達が甘えてサラの体調に気づいてやれなかった。お前はゆっくり休んでな…レイ、俺はサラをこいつの部屋に寝かせてくる」

　「了解。シリウス頼んだ」

　レイに告げ、俺はルカの部屋からサラの部屋に向かった