誠実な嘘つき
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「どんなお話なんですか?」
台本を興味深げに見て、「あ、でも言えないなら、全然……」と付け加えた凪紗に、一磨は「そんな事ないよ」と、笑顔で答える。
「簡単に言うと、自分の運命が見えるようになってしまった人の話」
「運命…ですか」
「そう、自分のだけが見えるんだ。そんな人が世の中に何人かだけいて」
「ある人はその通りになることを望み、ある人は受け入れがたい運命を嘆く」
興味深そうに聞き入っていた凪紗が、テーブルに置いた紙コップを両手で包むように持ったまま、俯いた。
その様子を不思議に思った一磨が覗き込むと、ゆっくりと顔をあげた凪紗は、真剣な顔で訊ねた。
「一磨さんは?」
突然の問いかけに一磨の心拍数が上がった。
『一磨さんの役は?』
そういう意味で聞いたのだと分かっているのに。
まるで一磨本人に問いかけられたようで、思わず口籠る。
「俺の役は…自分の運命を変えたくて足掻き続ける男、かな。詳しくはまだ言えないんだけど」
搾り出すように答えてから、一磨の頭の中はある事で一杯になった。
--運命を変えるなんて事が、本当に出来るんだろうか。
--していいのだろうか?
--その事で、他の誰かの人生が変わってしまうかもしれなくても?
主人公の葛藤は、そのまま一磨の感情とリンクした。
だからこそ、余計に。
--この役は自分にふさわしくないのでは。
そんな迷いがあった。
だけど凪紗は『わくわくしているように見えた』と言った。
一磨は気づかれないように、そっとため息をついた。
台本を興味深げに見て、「あ、でも言えないなら、全然……」と付け加えた凪紗に、一磨は「そんな事ないよ」と、笑顔で答える。
「簡単に言うと、自分の運命が見えるようになってしまった人の話」
「運命…ですか」
「そう、自分のだけが見えるんだ。そんな人が世の中に何人かだけいて」
「ある人はその通りになることを望み、ある人は受け入れがたい運命を嘆く」
興味深そうに聞き入っていた凪紗が、テーブルに置いた紙コップを両手で包むように持ったまま、俯いた。
その様子を不思議に思った一磨が覗き込むと、ゆっくりと顔をあげた凪紗は、真剣な顔で訊ねた。
「一磨さんは?」
突然の問いかけに一磨の心拍数が上がった。
『一磨さんの役は?』
そういう意味で聞いたのだと分かっているのに。
まるで一磨本人に問いかけられたようで、思わず口籠る。
「俺の役は…自分の運命を変えたくて足掻き続ける男、かな。詳しくはまだ言えないんだけど」
搾り出すように答えてから、一磨の頭の中はある事で一杯になった。
--運命を変えるなんて事が、本当に出来るんだろうか。
--していいのだろうか?
--その事で、他の誰かの人生が変わってしまうかもしれなくても?
主人公の葛藤は、そのまま一磨の感情とリンクした。
だからこそ、余計に。
--この役は自分にふさわしくないのでは。
そんな迷いがあった。
だけど凪紗は『わくわくしているように見えた』と言った。
一磨は気づかれないように、そっとため息をついた。