Dear my ・・・
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「優しくてお兄ちゃんみたいな一磨さんも……恋人の一磨さんも……」
「全部、私のだったらなぁ……とか」
「せっかくの日に、なんかもう全然ダメで……ごめんなさい……」
彼女の声も、膝を抱えて丸まった姿も、どんどん小さくなっていって。
その時「……あ!」と、原因に気づいた俺に、
「もう……忘れていいから。本当にごめんなさい……」
凪紗ちゃんはこれ以上は無理という所まで身体を縮めて、石のように動かなくなってしまった。
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「ひどい! また笑ってる」
ソファーに座った凪紗ちゃんは、今度は唇を尖らせて拗ねている。
あの後、 どうしてもこっちを向いてくれない彼女を、背中からぎゅうぎゅうに抱きしめて、 それから半ば無理矢理に振り向かせた。
彼女は風邪をひいたみたいに熱を持っていて、真っ赤な顔は涙目で。
「一磨さんはWaveのリーダーとして当たり前の事してただけなのに……ごめんなさい、困らせて……」
そんな風に感情を表に出すことは殆どない彼女が、こんな言い方をするのが可愛くて。
申し訳なさそうにするほど、なぜだか嬉しくて、こみ上げてくる笑いが止まらなかった。
ソファーに座りなおして、甘いカフェオレを渡して、自分の気持ちをまず伝えた。
実力をつけていく凪紗ちゃんに、兄貴面であれこれ世話を焼くのは、もうおこがましいと思っていた事。
凪紗ちゃんに憧れるあの子に、つい昔の凪紗ちゃんを重ねてしまった事。
謝って、キスをして、並んでカフェオレを飲んで。
空になったマグカップを、ぴったりと寄り添うように、テーブルに並べて。
それでもまだ肩を震わせている俺に、彼女が拗ねてしまったのだ。
「ごめん、でも嬉しいよ」
「……ほんと?」
「本当だよ。それに、実は俺も同じだし」
「え?」
「たまには、モヤモヤ、するよ?凪紗ちゃんは人気者だから」
そう苦笑いする俺に、信じられないという顔で首をかしげる彼女。
わかってないなぁなんて思いながら、肩を抱き寄せた。
「だから、機嫌直して……?」
軽く唇を重ねてから、肩に回したのとは反対の手を凪紗ちゃんの膝の裏に入れて抱き上げる。
彼女は俺の首に腕を回して、コクンと頷いてくれて。
「一磨さん、大好き」
巻きつくように、顔をうずめた。
寝室へ向かいながら、何度も唇を重ねる。
そっとベッドに降ろした彼女が見上げた瞳の中に映る自分に、どうしようもく幸せを感じて。
ドキドキして余裕なんて少しもないはずなのに、またクスッと笑ってしまった。
「もう……また笑った」
「ごめん、だけどあんまり凪紗が可愛くて、幸せすぎて」
「気持ちが溢れてくるって……こういう事なんだな」
覆いかぶさるようにして顔を近づけて重ねた唇は、何度も離れては近づいて、それは次第に深くなって……
「全部、あげるよ」
「え?」
「優しい兄さんみたいな俺も、恋人の俺も。」
「だから、俺にもくれる?」
「頑張り屋の、妹みたいに可愛い凪紗ちゃんも、恋人の凪紗も」
彼女の返事ごと飲み込むように、また深く唇を重ねて。
彼女の頭の横に両手をついて離れてから見下ろすと、こちらを見上げて揺れている瞳。
「今のは、どっちの凪紗ちゃん……?」
「今は……どっちの俺が欲しい?」
彼女は返事の代わりに少し身体を浮かせて、俺の首に手を回した。