可惜夜(あたらよ)の囁き
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「もう寝よう。凪紗ちゃんが眠るまで、ちゃんと見てるから」
「……また、子供扱いした」
彼女がこの言い方をする時は拗ねているばかりでもなくて、だから笑いながら彼女の髪をそっと撫でる。
「だって今の凪紗ちゃん、ほんとに子供みたいだ」
「まだ、寝たくないんです」
「ぎゅーってして……欲しい……です」
凪紗ちゃんの素直な気持ちに正直な同意の気持ちを返し続けていたら、俺はそのどれもが嬉しくてたまらないのに彼女は申し訳なさそうにするので、思わずクスッと笑ってしまった。
「ごめんなさい、我儘で」
「それ全部、我儘って言わないよ」
また頭を撫でて、それから背中もトントンとあやすようにする。
「もっと……そうして欲しいです」
「うん」
彼女は気を使いすぎるから、すぐに我慢をするから……少し抱き締める力を強くして、鼓動を伝えた。
--安心して眠って。目覚めたとき、ちゃんと君の目の前にいるから。
そんな気持ちを込めていたら、消え入るような声が聞こえた。
「……寂しかった、です。もっと、一緒に……いたい、です」
「ごめ──」
「謝らないで」
後悔のため息を洩らして謝ろうとした彼女を、強く強く胸に閉じ込めた。
そしてすぐに身体を離して、目尻の涙を拭う。
「俺も、もっと一緒にいたい。……寂しかったよ」
背中に彼女の腕を感じて、お互いに溢れだした気持ちのままに距離をなくし、鼓動を確かめた。
「やっぱり、もう一緒に寝よう」
壊さないように、包むように──何度も触れた彼女の唇から伝わる想いは、やっぱり同じもので。
「俺も、好きだよ」
夢の中に降りていく彼女を追いかけながら気持ちを伝えて閉じた瞼の裏には、凪紗ちゃんの笑顔が映っていた。
一磨side Fin.
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