可惜夜(あたらよ)の囁き
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「凪紗ちゃん、眠くなった?」
「…眠くないですよ」
「無理しないで。そろそろ、寝ようか」
俯せに寝転んだ一磨さんは優しく優しくそう言って、ベッドの明かりを消そうとした。
その間にも私に向けられた笑顔がよそを向くことはなくて、その眼差しもとても優しくて──それだけで訳もなく涙が出そうになった。
「まだ、話していたいです」
エアコンの効いた部屋の薄手の毛布に一緒に入る私たちの間にはほんの少しだけ距離があるけど、今はその位がちょうどいい。
この方が、一磨さんの顔が見えるから。
枕の下に腕を入れて、そこに頬をつけた姿勢で私の方を見ている一磨さん。
照れくさいから彼の目からほんの少し下に視線を合わせて話をしてたけど、時々足を伸ばして私の足を突っいてきたりして触れる爪先や、腕を組み直す時に覗く肩にドキドキしてしまって……目を逸らしていてもあまり意味がないみたい。
反対に、ぽつりぽつりと話す少し掠れた声はステージの上から聴こえてくるものよりも柔らかく心地よくて、ゆるゆると気持ちが解れてく。
--大好き。
声に出してしまったか、それとも心の中で呟いただけなのか……自分の事なのにわからないくらい、ふわふわ気持ち良くて今にも眠りに落ちてしまいそう。
だけどまだ一磨さんを見ていたくて、 私を見ていて欲しくて、 横向きに寝転んだまま一磨さんの枕に手を伸ばす。
視線を上にずらすと、目尻の下がった柔らかい笑顔の一磨さんと視線が絡まって──また、涙が出そうになった。
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