彼女と彼と僕たちの
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「一磨は、お姉ちゃんのどこを好きになったの?」
「え?」
「だってさ……大変じゃん、色々」
ソファーの前の床に片膝を立てて座っている真は、目の前のローテーブルに置かれた、Waveが表紙を飾る雑誌を無造作に捲っていた。
そして中央を少し過ぎた辺りで凪紗の特集ページを見つけて捲る手を止める。
「芸能人同士だし……」
そのまま口ごもり、また一磨の方を見上げた目は、少し不安そうに揺れていた。
「どこを好きになったか──」
目の前の棚からDVDを選んでいた一磨は、質問されている間、手は中途半端に伸ばしたままの格好で止まり、小声で真の質問を反芻した。
それから僅かな間を置いて再び動いた手が一枚のDVDに指をかけて引き出し振り返る。
「あったよ、はい」
「あ、ありがとう。そう、これこれ! レンタルのは特典映像が付いてないんだよね」
立ち上がってパッケージを満足そうに眺めてからもう一度「ありがとう」と笑う姿にクスッと笑った一磨は、ソファーに浅く座りパッケージにトン…と指で触れた。
「なら、特典ディスクから観る?」
「んーん、やっぱ本編からかな。忘れてる所もあるかもしれないし。その後じっくり特典を観る」
「いいね、その考え」
「へへ、そう?」
「なら、本編からな」
リモコンを使って予め開けていたデッキの方へ歩いて行って、DVDを入れてまた戻ると、再生ボタンを押し、今度はきちんと背中まで深く座った。
真も飛び乗るようにして隣に並ぶ。
「あ、そうだ。僕勝手に観てるから。お姉ちゃん帰ってきたら、気にしないで好きにしてて」
「いいよ、せっかくだし一緒に観よう。凪紗ちゃんも。……途中からじゃ、ちょっと申し訳ないけどね」
「……そう?」
画面はまず、本編と関係ない他の作品のプロモーションを映し出したが、どちらからもスキップさせようという素振りはない。
かといってじっくり眺めるわけでもなく……ぼんやりそれを流したままいて…… やがて一磨は、隣に軽く視線を向けた。
「真くんは?」
「──僕?」
「君の方がずっと長い付き合いだし、凪紗ちゃんの良い所をたくさん知ってるんじゃないかと思って」
「ええーズルい、僕が聞いてるのに」
「ははっ、その顔。そっくりだ」
唇を尖らせた顔を見下ろした一磨は、真の頭にポンと手を乗せた。
その手が離れると、真は少し驚いた表情で首を傾げ、それから一磨には分からないように「ふーん」と笑った。
「いいじゃん、教えてよ。例えば、一番好きなのはどんなとこ?」
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