仕事に私用の感情は厳禁
夢主の名前変換
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会議のあと、社内の照明が落ちかけた廊下を、夢主は資料を抱えて歩いていた。もうすぐ終業時間。少し疲れた顔でエレベーターの前に立つと、同じタイミングで後ろから足音が近づいてきた。
「お疲れ。―― 夢主ちゃんも帰るとこ?」
低くて心地のいい声に、胸が跳ねる。おついちだった。
「あ、はい。今、ちょうど……」
同じ方向に帰ることも珍しくないのに、こうして“二人きりのタイミング”が訪れると、どうしてか心臓がそわそわする。
チンッと音を立てて、扉が開く。二人だけの密閉空間。何度乗ったか数えきれない社内のエレベーターなのに、今日に限って空気が違って感じた。
扉が閉まり、静かになる。
夢主は視線を資料に落としたまま、会話を繋ごうと必死だった。
「さっきの会議、少し緊張しました……。おついちさん、あんなに話し方うまいのに、すごいなって……」
「そう? 俺、けっこう人見知りだよ」
「それは……嘘です」
思わず笑いながら言い返すと、隣でふっと笑う気配がした。
夢主がふと顔を上げると――
「……お?」
ぐいっと肩口に重みが乗る。思ったより距離が近くなっていて、おついちが少し体を傾ける形で覗き込んできた。すぐ目の前、ほんの十数センチ。
「そんな顔してんのに、敬語なんだ。……ずっと」
「?!ど、どういう?……っ」
エレベーターの中、密室。しかもあと10秒もあれば、1階に着いてしまう。
心臓が鳴り響いて、何を返していいのかわからない。
「…… 夢主ちゃんって、そういうとこずるいなぁ」
小さな声で呟かれた言葉に、ドキリと胸を撃ち抜かれた。
ずるい?ずるいって何?聞き返したいが、それすらも相手の気持ちすら読みきれないまま、エレベーターは1階に到着した。
「じゃあ、また明日」
おついちはいつもの柔らかい声で先に出ていく。
取り残された夢主は、熱の残る肩をおさえながら、ひと呼吸ついてエレベーターを降りた。
(……ずるいは、こっちの台詞です……)
心のなかでそっと呟いた。
「お疲れ。―― 夢主ちゃんも帰るとこ?」
低くて心地のいい声に、胸が跳ねる。おついちだった。
「あ、はい。今、ちょうど……」
同じ方向に帰ることも珍しくないのに、こうして“二人きりのタイミング”が訪れると、どうしてか心臓がそわそわする。
チンッと音を立てて、扉が開く。二人だけの密閉空間。何度乗ったか数えきれない社内のエレベーターなのに、今日に限って空気が違って感じた。
扉が閉まり、静かになる。
夢主は視線を資料に落としたまま、会話を繋ごうと必死だった。
「さっきの会議、少し緊張しました……。おついちさん、あんなに話し方うまいのに、すごいなって……」
「そう? 俺、けっこう人見知りだよ」
「それは……嘘です」
思わず笑いながら言い返すと、隣でふっと笑う気配がした。
夢主がふと顔を上げると――
「……お?」
ぐいっと肩口に重みが乗る。思ったより距離が近くなっていて、おついちが少し体を傾ける形で覗き込んできた。すぐ目の前、ほんの十数センチ。
「そんな顔してんのに、敬語なんだ。……ずっと」
「?!ど、どういう?……っ」
エレベーターの中、密室。しかもあと10秒もあれば、1階に着いてしまう。
心臓が鳴り響いて、何を返していいのかわからない。
「…… 夢主ちゃんって、そういうとこずるいなぁ」
小さな声で呟かれた言葉に、ドキリと胸を撃ち抜かれた。
ずるい?ずるいって何?聞き返したいが、それすらも相手の気持ちすら読みきれないまま、エレベーターは1階に到着した。
「じゃあ、また明日」
おついちはいつもの柔らかい声で先に出ていく。
取り残された夢主は、熱の残る肩をおさえながら、ひと呼吸ついてエレベーターを降りた。
(……ずるいは、こっちの台詞です……)
心のなかでそっと呟いた。
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