海への道標
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その後は、ナミに食堂まで案内されながら、船での過ごし方をファレスターに聞かせてくれた。
まず、金庫には勝手に触らないこと。大事なお宝が入っているからだそうだ。
そして、次に言われたのはみかん畑。みかん畑にあるみかんを採ってはいけないと言われた。
「船にみかん畑があるんですか?」
ファレスターは訊いてみた。船に畑があるのは、非常時に役立つかもしれないが、みかん畑とはなかなかにシュールかもしれない、とファレスターは考えていた。
「んー、まぁ珍しいのかもね」とナミは特段気にする様子もないまま答えた。「後で見たら分かるわ。みかん畑はあたしの大事なものだから」
「はい、分かりました」
みかん畑に対する並ならぬ想いを感じたファレスターは、それ以上は何も言わずに頷いた。ナミはさらに話を続ける。
「あとそれと、食べ物には気をつけてね」
「食べ物?」
とファレスターが聞き返すと、ナミが真剣そうな顔を寄せてこう言った。
「盗み食いする人がいるから……」
「ナミさぁあああああん!」
話の途中で、大きな声が割り込んだ。
「今日も一段と麗しい……素敵な陽だまりのように僕は溶けてしまいそうだぁあ」
「サンジさん……」
金髪にぐるぐる眉毛が特徴のコックさん。目にハートが出る勢いでその体をくねくねさせている。
「サンジくん、朝ごはんを用意してちょうだい。もちろん、ファレスターの分もね!」
「はーい!」
ナミの指示に、サンジは浮かれ足で厨房へ戻っていく。本当、にぎやかな人だ。
「あんな感じだけど、サンジくんも頼りになる仲間だから、一緒に頑張るわよ!」
「はい!」
とファレスターが元気に返事をすると、ナミは満足そうににぃっと笑った。
「見たこともないようなお宝も持ち帰って……うふふふふー♪」
「お宝……?」
ファレスターが首を傾げると、こっちの話しよ、とナミは手を振って別の話を始めた。
「それで、あたしたちが今回辿る航路は……」
とナミは一枚の地図をテーブルに広げた。とても細かく書かれた地図だが、そこには、人が住めるような大きな島はなく、岩礁やうずしおといった海で注意すべきものが記されているだけだった。
「ここから先は、あたしたちも行ったところがないところだから、目指すのはこの先ね」
そうして、ファレスターはナミから船で過ごすための注意事項をたくさん聞いた。目指す先が、数日以上かかるということも。
「もし、船がひっくり返ったら?」
最後に、ファレスターが一番不安に思っていることを訊ねた。そんなことは考えたくもなかったが、最悪の事態は、想定した方がいいだろうと考えていた。
「転覆することはないとは思うけど……そうね」ナミは考えながら言葉を続けた。「もし、ルフィが海に落ちたら真っ先に助けて欲しいところではあるわね。……ファレスターは泳げる?」
「はい……!」
ルフィは麦わら海賊団の船長という話だ。その言葉が、ファレスターにとって大事で責任の大きなものだと強く感じ、大きく頷いた。
「それじゃあ、もう少ししたら出発するから、準備しててね」
「はい!」
そうして、ファレスターの海への旅が始まった。
まず、金庫には勝手に触らないこと。大事なお宝が入っているからだそうだ。
そして、次に言われたのはみかん畑。みかん畑にあるみかんを採ってはいけないと言われた。
「船にみかん畑があるんですか?」
ファレスターは訊いてみた。船に畑があるのは、非常時に役立つかもしれないが、みかん畑とはなかなかにシュールかもしれない、とファレスターは考えていた。
「んー、まぁ珍しいのかもね」とナミは特段気にする様子もないまま答えた。「後で見たら分かるわ。みかん畑はあたしの大事なものだから」
「はい、分かりました」
みかん畑に対する並ならぬ想いを感じたファレスターは、それ以上は何も言わずに頷いた。ナミはさらに話を続ける。
「あとそれと、食べ物には気をつけてね」
「食べ物?」
とファレスターが聞き返すと、ナミが真剣そうな顔を寄せてこう言った。
「盗み食いする人がいるから……」
「ナミさぁあああああん!」
話の途中で、大きな声が割り込んだ。
「今日も一段と麗しい……素敵な陽だまりのように僕は溶けてしまいそうだぁあ」
「サンジさん……」
金髪にぐるぐる眉毛が特徴のコックさん。目にハートが出る勢いでその体をくねくねさせている。
「サンジくん、朝ごはんを用意してちょうだい。もちろん、ファレスターの分もね!」
「はーい!」
ナミの指示に、サンジは浮かれ足で厨房へ戻っていく。本当、にぎやかな人だ。
「あんな感じだけど、サンジくんも頼りになる仲間だから、一緒に頑張るわよ!」
「はい!」
とファレスターが元気に返事をすると、ナミは満足そうににぃっと笑った。
「見たこともないようなお宝も持ち帰って……うふふふふー♪」
「お宝……?」
ファレスターが首を傾げると、こっちの話しよ、とナミは手を振って別の話を始めた。
「それで、あたしたちが今回辿る航路は……」
とナミは一枚の地図をテーブルに広げた。とても細かく書かれた地図だが、そこには、人が住めるような大きな島はなく、岩礁やうずしおといった海で注意すべきものが記されているだけだった。
「ここから先は、あたしたちも行ったところがないところだから、目指すのはこの先ね」
そうして、ファレスターはナミから船で過ごすための注意事項をたくさん聞いた。目指す先が、数日以上かかるということも。
「もし、船がひっくり返ったら?」
最後に、ファレスターが一番不安に思っていることを訊ねた。そんなことは考えたくもなかったが、最悪の事態は、想定した方がいいだろうと考えていた。
「転覆することはないとは思うけど……そうね」ナミは考えながら言葉を続けた。「もし、ルフィが海に落ちたら真っ先に助けて欲しいところではあるわね。……ファレスターは泳げる?」
「はい……!」
ルフィは麦わら海賊団の船長という話だ。その言葉が、ファレスターにとって大事で責任の大きなものだと強く感じ、大きく頷いた。
「それじゃあ、もう少ししたら出発するから、準備しててね」
「はい!」
そうして、ファレスターの海への旅が始まった。