海への道標
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とルフレたちに言われ、レストとフレイ、クロエとも別れてファレスターは自室へ戻って来ていた。
外はすっかり夜だ。明日のために早めに寝たいところだが、渡されたウエストポーチの機能が気になって中身を確認してみた。
何も入っていない普通のウエストポーチである。デザインも、地味過ぎずおしゃれだし、出掛けるには丁度いいものだが、やはり、そんなに大きな物は入らないように思えた。
ファレスターは、ふと目についた机上の本を一冊手に取った。ルフレたちの言葉を疑っている訳ではないのだが、やはり、ウエストポーチ以上の大きさがある本が入るとは思えない。
「まさか、ね?」
と呟きながらもファレスターの好奇心の方が勝った。
ファレスターはウエストポーチの口を開けたまま、本をそっと近付けた。
すっ……!
ファレスターは息を飲んだ。
それはまるで吸い込まれるようにウエストポーチの中に入ったのである。
「えっ!」
ファレスターは慌ててウエストポーチの中に手を突っ込むと、思いの外腕の関節まで入っていき、驚くばかりに声も出ないまま指先に触れたものをとにかく掴んで引っ張り出すと、大きさそのままの本が一冊、取り出すことが出来ていた。
「魔法って、すごいんだ……」
魔法の域を越えているような……とファレスターは思いながらも、明日への準備のため、必要な物や必要そうなものを、不思議なウエストポーチの中へと詰め込んでいった。
トントン!
次の日の朝。ファレスターの部屋の扉を、誰かがノックした。
「はーい!」
いつもより早起きをしていたファレスター。寝癖を直しながら、ファレスターは部屋の扉を開けた。
「おはよう、ファレスターちゃん! いきなりごめんねー?」
そこにいたのは、癖のあるオレンジ髪を長く伸ばした女性。
「あたしはナミ。麦わら海賊団の航海士をやってて……何? あたしの顔に何かついてた?」
「あ、いえ!」
ナミのスタイルの良さに、ファレスターはつい見取れてしまっていたらしい。ファレスターは慌てて視線を逸らす。
「大丈夫かしら……」
ナミはそう小声で呟いているのがファレスターに聞こえた。ファレスターは慌てて言い繕った。
「大丈夫です! みなさんのお役に少しでも立ちたくて……」
そもそも、海賊の船に乗るのだ。それ相応の覚悟がなければいけないだろう。ここで相応しくないと判断されれば船に乗せてもらえないかもしれない。ファレスターは不安になった。
「大丈夫、ファレスター!」その不安とはよそに、ナミはにこりと優しく笑った。「ファレスターのことはあたしが守るわ! あ、もちろんお金もね♪」
その笑顔に、ファレスターは少し安心感を覚えた。
「はい! よろしくお願いします、ナミさん!」
外はすっかり夜だ。明日のために早めに寝たいところだが、渡されたウエストポーチの機能が気になって中身を確認してみた。
何も入っていない普通のウエストポーチである。デザインも、地味過ぎずおしゃれだし、出掛けるには丁度いいものだが、やはり、そんなに大きな物は入らないように思えた。
ファレスターは、ふと目についた机上の本を一冊手に取った。ルフレたちの言葉を疑っている訳ではないのだが、やはり、ウエストポーチ以上の大きさがある本が入るとは思えない。
「まさか、ね?」
と呟きながらもファレスターの好奇心の方が勝った。
ファレスターはウエストポーチの口を開けたまま、本をそっと近付けた。
すっ……!
ファレスターは息を飲んだ。
それはまるで吸い込まれるようにウエストポーチの中に入ったのである。
「えっ!」
ファレスターは慌ててウエストポーチの中に手を突っ込むと、思いの外腕の関節まで入っていき、驚くばかりに声も出ないまま指先に触れたものをとにかく掴んで引っ張り出すと、大きさそのままの本が一冊、取り出すことが出来ていた。
「魔法って、すごいんだ……」
魔法の域を越えているような……とファレスターは思いながらも、明日への準備のため、必要な物や必要そうなものを、不思議なウエストポーチの中へと詰め込んでいった。
トントン!
次の日の朝。ファレスターの部屋の扉を、誰かがノックした。
「はーい!」
いつもより早起きをしていたファレスター。寝癖を直しながら、ファレスターは部屋の扉を開けた。
「おはよう、ファレスターちゃん! いきなりごめんねー?」
そこにいたのは、癖のあるオレンジ髪を長く伸ばした女性。
「あたしはナミ。麦わら海賊団の航海士をやってて……何? あたしの顔に何かついてた?」
「あ、いえ!」
ナミのスタイルの良さに、ファレスターはつい見取れてしまっていたらしい。ファレスターは慌てて視線を逸らす。
「大丈夫かしら……」
ナミはそう小声で呟いているのがファレスターに聞こえた。ファレスターは慌てて言い繕った。
「大丈夫です! みなさんのお役に少しでも立ちたくて……」
そもそも、海賊の船に乗るのだ。それ相応の覚悟がなければいけないだろう。ここで相応しくないと判断されれば船に乗せてもらえないかもしれない。ファレスターは不安になった。
「大丈夫、ファレスター!」その不安とはよそに、ナミはにこりと優しく笑った。「ファレスターのことはあたしが守るわ! あ、もちろんお金もね♪」
その笑顔に、ファレスターは少し安心感を覚えた。
「はい! よろしくお願いします、ナミさん!」