海への道標
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「明日、船に乗るんでしょう? ファレスターさんに着てもらおうと思って、着替えを作ったんだ!」
と話すクロエは、とても楽しそうだった。
「ありがとうございます……! クロエの作ってくれた服、とても気に入っているので嬉しいです」とファレスターは言った。「あ、それと……私のことも、ファレスターと呼んでくれて構わないので……こんなによくしてもらってますし」
「うん、分かった。じゃあ、ファレスター!」
「はい!」
ファレスターが笑顔で返事をすると、クロエも嬉しそうに笑った。
「クロエも一緒に食べようよ」
「うんうん! 今日はカレーライスだって!」
ファレスターとクロエのやり取りを終始見守っていたレストとフレイがそう誘う。
「俺も一緒にいいの? ありがとう、嬉しいよ!」
そうして、ファレスターはクロエとも一緒に夕食の時間を過ごした。
その間、レストとフレイの国についての話や、クロエの魔法使いの話を聞かせてもらった。レストとフレイはセルフィアという国にいたこと、クロエは西の国の魔法使いらしく、気まぐれで楽しい性格の人が多いらしい。
「魔法使いは出身国によって、性格が変わるんですか?」
とファレスターは質問をした。
「そうみたい……って賢者様が言ってたんだけどね」とクロエが答える。「でも、西の国の魔法使いのラスティカやムルやシャイロックのことを考えると、そうかなって俺も思うんだ」
「そうなんですね……」
魔法使いは、この屋敷にはまだまだいるようである。
そうして、楽しい一時を過ごした後、ファレスターは整容室という部屋にやって来ていた。
「こんなところもあるんだ……」
ファレスターはぐるりと整容室を見回す。鏡が二面の壁に大きく貼られていて、クローゼットや姿見鏡、荷物置き場ともなっている小さな棚には、洗顔石鹸や化粧水、香水などが並んでいた。
「ここでお着替えしたり髪の毛に椿油使ったりするんだよー」
一緒に整容室に付き添ってきたフレイが説明してくれる。
「椿油……?」
ファレスターは首を傾げた。
「うん! ツバキって名前の妖精が、よく髪の毛を梳かしてくれるんだよ〜」
ここによくいるんだけど、今はいないみたい、とフレイはキョロキョロ。
「ここには妖精もいるんですね……」
喋る大きな手どころか、夢物語のような妖精まで。ファレスターは驚くばかりだった。
「ファレスターの世界には、妖精はいなかったの?」
「いたかもしれませんが、本の中でしか知らなかったです」
自分の世界の話をすると、やはり、帰りたくなってファレスターの胸が騒いだ。
ファレスターはクロエが用意してくれた着替えへ視線を落とした。
「じゃ、じゃあ、試着してみますね!」
ファレスターは個室に仕切られた試着室へ、逃げるように入っていった。
と話すクロエは、とても楽しそうだった。
「ありがとうございます……! クロエの作ってくれた服、とても気に入っているので嬉しいです」とファレスターは言った。「あ、それと……私のことも、ファレスターと呼んでくれて構わないので……こんなによくしてもらってますし」
「うん、分かった。じゃあ、ファレスター!」
「はい!」
ファレスターが笑顔で返事をすると、クロエも嬉しそうに笑った。
「クロエも一緒に食べようよ」
「うんうん! 今日はカレーライスだって!」
ファレスターとクロエのやり取りを終始見守っていたレストとフレイがそう誘う。
「俺も一緒にいいの? ありがとう、嬉しいよ!」
そうして、ファレスターはクロエとも一緒に夕食の時間を過ごした。
その間、レストとフレイの国についての話や、クロエの魔法使いの話を聞かせてもらった。レストとフレイはセルフィアという国にいたこと、クロエは西の国の魔法使いらしく、気まぐれで楽しい性格の人が多いらしい。
「魔法使いは出身国によって、性格が変わるんですか?」
とファレスターは質問をした。
「そうみたい……って賢者様が言ってたんだけどね」とクロエが答える。「でも、西の国の魔法使いのラスティカやムルやシャイロックのことを考えると、そうかなって俺も思うんだ」
「そうなんですね……」
魔法使いは、この屋敷にはまだまだいるようである。
そうして、楽しい一時を過ごした後、ファレスターは整容室という部屋にやって来ていた。
「こんなところもあるんだ……」
ファレスターはぐるりと整容室を見回す。鏡が二面の壁に大きく貼られていて、クローゼットや姿見鏡、荷物置き場ともなっている小さな棚には、洗顔石鹸や化粧水、香水などが並んでいた。
「ここでお着替えしたり髪の毛に椿油使ったりするんだよー」
一緒に整容室に付き添ってきたフレイが説明してくれる。
「椿油……?」
ファレスターは首を傾げた。
「うん! ツバキって名前の妖精が、よく髪の毛を梳かしてくれるんだよ〜」
ここによくいるんだけど、今はいないみたい、とフレイはキョロキョロ。
「ここには妖精もいるんですね……」
喋る大きな手どころか、夢物語のような妖精まで。ファレスターは驚くばかりだった。
「ファレスターの世界には、妖精はいなかったの?」
「いたかもしれませんが、本の中でしか知らなかったです」
自分の世界の話をすると、やはり、帰りたくなってファレスターの胸が騒いだ。
ファレスターはクロエが用意してくれた着替えへ視線を落とした。
「じゃ、じゃあ、試着してみますね!」
ファレスターは個室に仕切られた試着室へ、逃げるように入っていった。