新たな敵
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「間に合ってよかったぜ」
マスターハンドにメリオダスと呼ばれた金髪の少年が、そう言ってファレスターに目配せをする。
なんだろう、とファレスターが視線を下に向けた時、タオルを持っていたことを思い出し、慌てて二つの手に向かって広げた。
「雨で濡れちゃいましたよね……! ゴンくんに取ってきてもらいました!」
とファレスターがタオルで雨を拭こうとすると、やめろヨとクレイジーハンドがタオルを奪った。
「これくらい、自分で出来る」
「あ、すみません……」
クレイジーハンドは、見た目はただの大きな手だが、大人なのだろう。ファレスターは、マスターハンドにタオルを渡しながら、申し訳ないことをしたなと反省した。
「気にしないで、ファレスターさん。ただの照れ隠しだから」
マスターハンドはファレスターを元気づけるためかそう言って、僕のことは拭いてもいいよーと人懐っこそうに付け足した。
「でも、これで分かったね」
「え……?」
レストが急に話し出し、マスターハンドのことをタオルで拭きながら、なんのことだろうとファレスターは目を上げた。
「うんうん! そうだね!」とフレイも頷いて言葉を続ける。「ファレスターも人形に襲われた。ファレスターは本当に、人形にとって敵ってことだよ!」
「あ……」
確かに、その通りだった。
緊迫したあの状況下では冷静にそんなことを考えてはいられなかったが、ファレスターは今さっき、人形に命を狙われたのだった。
「ふんっ、どうだか」しかし、クレイジーハンドの考えは違った。「もしかしたら、そう思わせるためにわざと襲ったのかもしれないダロ」
クレイジーハンドの考えは変わらないらしく、ファレスターは少し残念だなと思いながらキルアを見やると、意味深そうな表情を浮かべながらこう言った。
「まぁ、クレイジーハンドの言いたいことは分かるぜ。だけど、今はオレたちの仲間だろ」
それが、どういうことなのか。ファレスターは半分分からないまま、仲間、という言葉に心強さを感じた。
「私、みんなのために頑張りま……きゃあ?!」
言葉を最後まで言いきらずにファレスターの腰に誰かの腕が回り込む。
「なかなかいいサイズだが……エリザベスよりは小さいな!」
真後ろから聞こえてくるメリオダスの声。ということは、腰や胸を触ってくるこの手は……とファレスターが気付こうとした時、フレイの拳が飛んだ。
マスターハンドにメリオダスと呼ばれた金髪の少年が、そう言ってファレスターに目配せをする。
なんだろう、とファレスターが視線を下に向けた時、タオルを持っていたことを思い出し、慌てて二つの手に向かって広げた。
「雨で濡れちゃいましたよね……! ゴンくんに取ってきてもらいました!」
とファレスターがタオルで雨を拭こうとすると、やめろヨとクレイジーハンドがタオルを奪った。
「これくらい、自分で出来る」
「あ、すみません……」
クレイジーハンドは、見た目はただの大きな手だが、大人なのだろう。ファレスターは、マスターハンドにタオルを渡しながら、申し訳ないことをしたなと反省した。
「気にしないで、ファレスターさん。ただの照れ隠しだから」
マスターハンドはファレスターを元気づけるためかそう言って、僕のことは拭いてもいいよーと人懐っこそうに付け足した。
「でも、これで分かったね」
「え……?」
レストが急に話し出し、マスターハンドのことをタオルで拭きながら、なんのことだろうとファレスターは目を上げた。
「うんうん! そうだね!」とフレイも頷いて言葉を続ける。「ファレスターも人形に襲われた。ファレスターは本当に、人形にとって敵ってことだよ!」
「あ……」
確かに、その通りだった。
緊迫したあの状況下では冷静にそんなことを考えてはいられなかったが、ファレスターは今さっき、人形に命を狙われたのだった。
「ふんっ、どうだか」しかし、クレイジーハンドの考えは違った。「もしかしたら、そう思わせるためにわざと襲ったのかもしれないダロ」
クレイジーハンドの考えは変わらないらしく、ファレスターは少し残念だなと思いながらキルアを見やると、意味深そうな表情を浮かべながらこう言った。
「まぁ、クレイジーハンドの言いたいことは分かるぜ。だけど、今はオレたちの仲間だろ」
それが、どういうことなのか。ファレスターは半分分からないまま、仲間、という言葉に心強さを感じた。
「私、みんなのために頑張りま……きゃあ?!」
言葉を最後まで言いきらずにファレスターの腰に誰かの腕が回り込む。
「なかなかいいサイズだが……エリザベスよりは小さいな!」
真後ろから聞こえてくるメリオダスの声。ということは、腰や胸を触ってくるこの手は……とファレスターが気付こうとした時、フレイの拳が飛んだ。