屋敷の暮らし始め
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「いらっしゃーい、なのね!」
オシャレコウベに連れ込まれて入った店の中でファレスターを出迎えたのは、言葉を喋るデメキンだった。
「で、デメキン?!」
ファレスターは飛び上がった。
ファレスターの知っている出目金と言えば、水槽に入っている、手の平サイズもない金魚の一種のはずだった。
しかし、今目の前にいるデメキンは、手の平以上の大きさで、ヒレを手のように伸ばしながら、ファレスターに向かって振っていたのである。
「ふふふはふふふなのね! このおしゃれなお店のバイトをしているのね!」
独特な口調で、喋るデメキンはそう名乗る。
「あ、えっと、私はファレスターで……」
不思議デメキン、ふふふから目を離せないままファレスターも名乗った時、あのオシャレコウベが話し掛けてきた。
「ちょっとアナタ、そんなところで何してるのよ! ワタシが直々にコーディネートしてあげるんだから、早くしなさーい」
「え」
そんなこと、頼んでもいなかったが、オシャレコウベはファレスターの反応を無視して手を引っ張った。
「そうねぇ……アナタはスタイルは抜群だから……」
それからオシャレコウベは商品を探し始める。
その時ようやく息がつけたので、ファレスターはぐるりと店内を見回した。
そこは「おしゃれなお店」という名前に相応しい程おしゃれな壁紙と天井に囲まれた服屋さんだった。色々な種類や靴まで並んでいる上に、ない色はないという程、たくさんの衣類であふれている。
そして、目の前のオシャレコウベは、ファレスターの許可もなく次々と服を合わせていき、何が似合うか選びあぐねていた。
「あの、私、お金がなくて……」
「あら、そんなこと! 服なんてね、男に買わせたらいいのよ!」
ファレスターの言葉に、オシャレコウベはそんなことを言う。
振り向けば、ピーチとフレイが後からやって来て、オシャレコウベと一緒にファレスターの服を選び始める。
「これなんてどうかしら、ファレスター様?」
「ほら、ファレスター! こっちも良さそうだよ!」
その後ろを、ウォルが飽きもせず黙って見守っていた。
「あの、私、本当に、一番安いものでいいですから……」
買ってもらうだけでも心苦しいが、一歩も引かない三人にファレスターはなんとかそう言ったが、ダメよ! とオシャレコウベがたしなめてきた。
「アナタだって一人の女性なのよ! 女性としてうまれたのだから、オシャレはしなきゃ損よ!」と言いつつ、オシャレコウベはウォルへと目を上げた。「もちろん、男性もオシャレはすべきだわ! アナタもそんな地味な鎧なんて捨てなさいな」
「私は光の戦士だ。皆の者を守る任がある」
ウォルはオシャレコウベを真っ直ぐと見つめながら言った。
ファレスターもそう言い返せたら、と思ったが、あいにくどこかの戦士でもなければ、みんなを守る程の力もない。ファレスターがどう断ろうか考えていた時、カランカランと新たな客が店に入ってきた。
「こんにちは、おしゃれコウベさん。新しい服が出来たから持ってきたよ」
おしゃれなお店の出入口に、赤髪の男性が服を数枚抱えて立っていた。
オシャレコウベに連れ込まれて入った店の中でファレスターを出迎えたのは、言葉を喋るデメキンだった。
「で、デメキン?!」
ファレスターは飛び上がった。
ファレスターの知っている出目金と言えば、水槽に入っている、手の平サイズもない金魚の一種のはずだった。
しかし、今目の前にいるデメキンは、手の平以上の大きさで、ヒレを手のように伸ばしながら、ファレスターに向かって振っていたのである。
「ふふふはふふふなのね! このおしゃれなお店のバイトをしているのね!」
独特な口調で、喋るデメキンはそう名乗る。
「あ、えっと、私はファレスターで……」
不思議デメキン、ふふふから目を離せないままファレスターも名乗った時、あのオシャレコウベが話し掛けてきた。
「ちょっとアナタ、そんなところで何してるのよ! ワタシが直々にコーディネートしてあげるんだから、早くしなさーい」
「え」
そんなこと、頼んでもいなかったが、オシャレコウベはファレスターの反応を無視して手を引っ張った。
「そうねぇ……アナタはスタイルは抜群だから……」
それからオシャレコウベは商品を探し始める。
その時ようやく息がつけたので、ファレスターはぐるりと店内を見回した。
そこは「おしゃれなお店」という名前に相応しい程おしゃれな壁紙と天井に囲まれた服屋さんだった。色々な種類や靴まで並んでいる上に、ない色はないという程、たくさんの衣類であふれている。
そして、目の前のオシャレコウベは、ファレスターの許可もなく次々と服を合わせていき、何が似合うか選びあぐねていた。
「あの、私、お金がなくて……」
「あら、そんなこと! 服なんてね、男に買わせたらいいのよ!」
ファレスターの言葉に、オシャレコウベはそんなことを言う。
振り向けば、ピーチとフレイが後からやって来て、オシャレコウベと一緒にファレスターの服を選び始める。
「これなんてどうかしら、ファレスター様?」
「ほら、ファレスター! こっちも良さそうだよ!」
その後ろを、ウォルが飽きもせず黙って見守っていた。
「あの、私、本当に、一番安いものでいいですから……」
買ってもらうだけでも心苦しいが、一歩も引かない三人にファレスターはなんとかそう言ったが、ダメよ! とオシャレコウベがたしなめてきた。
「アナタだって一人の女性なのよ! 女性としてうまれたのだから、オシャレはしなきゃ損よ!」と言いつつ、オシャレコウベはウォルへと目を上げた。「もちろん、男性もオシャレはすべきだわ! アナタもそんな地味な鎧なんて捨てなさいな」
「私は光の戦士だ。皆の者を守る任がある」
ウォルはオシャレコウベを真っ直ぐと見つめながら言った。
ファレスターもそう言い返せたら、と思ったが、あいにくどこかの戦士でもなければ、みんなを守る程の力もない。ファレスターがどう断ろうか考えていた時、カランカランと新たな客が店に入ってきた。
「こんにちは、おしゃれコウベさん。新しい服が出来たから持ってきたよ」
おしゃれなお店の出入口に、赤髪の男性が服を数枚抱えて立っていた。