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ジェラシックワールド

目的地の近くに近く頃

ユリ「あの建物‥確かあの辺りはラプトル達の縄張りだったような‥」

司馬懿「問題無かろう。どんな恐竜とて私の敵ではない」

趙雲「ええ、ユリ殿は必ずお守りします!」

ユリ「ありがとうございます!心強いです!ですけど、油断しないよう気をつけて下さい。ラプトルは頭が良い恐竜です。集団で罠を仕掛けて獲物を狙って来ますから。」

司馬懿「ほう、動物が知略を使うか、フハハハハ‥」

ユリ「ラプトルは仲間同士で会話をするんですよ」

法正「‥‥恐竜が会話‥?信じられんな‥」

クヮァックワっ

ラプトルの鳴き声が響く

ユリ「あれ?誰かがラプトル達と戦ってるみたいです。」

ラプトル達はユリ達の車を通り過ぎて逃げて行く。

ユリは車を停めて、降りた。

司馬懿「文鴦、お前も来ていたのか」

文鴦「はっ!司馬懿様!」

趙雲「其方達は?」

吉継「俺は大谷吉継だ」

直政「井伊直政」

ユリ「戦国武将の方まで‥」

法正「法考直だ」

趙雲「私は超師龍。趙雲と呼んでくれ」

ユリ「駒欄ユリです」

司馬懿「司馬仲達だ」

文鴦「申し遅れました。私は文次騫。文鴦とお呼び下さい」


すると先ほど居たラプトルが戻って来て私達の様子を見ている。

趙雲と文鴦はラプトルを警戒し、槍を構える。

ラプトル「クワァックワァッ」

5匹のラプトルが私達を囲む様に立っている。

そしてその内の1匹が私達の前に現れ鳴く。

ラプトル「クワァッ」

ユリ「‥‥」

ユリはラプトルが何か懸命に何かを伝えたがっている様に感じた。

ラプトル「クワァッ‥クワァッ」

ラプトルが横に目線を指しながら鳴く

ユリもその目線の先を見る。

すると直政がラプトルに攻撃を仕掛けようとする。

ユリ「まっ待って下さい!」

直政「!」

直政は止まるも少し不屈そうにする

直政「何故止めるんです?」

ユリは1匹のラプトルと少し距離を詰めた後、先ほど見たラプトルの目線の先の方へ向かった。

するとそこはラプトルの産卵地だった。

しかし卵がいくつか無くなっていた。

ユリ「卵が無い‥卵を探しているの?」

ラプトル「クワァ‥」

ラプトルはユリの言葉を理解している様に返事をする。

吉継「そういえばこの地に着いたばかりの頃に小さな生き物が卵を持っていたが‥」

ユリ「小さな生き物?もしかしてコンピーでしょうか?それ何処で見たか覚えてますか?」

吉継「確か向こうを下った川の辺りだ」

吉継の説明を理解したのか1匹のラプトルが仲間に指示するように鳴く。

ラプトル「クワァックワァ」

ユリ「もしかして‥チャーリー?」

ラプトルはユリを見つめると小さく鳴く。
そしてユリ達から去って行った。

吉継「ユリのお陰で難を逃れたな。礼を言う」

ユリ「いえ、私は何も‥」

直政「しかしラプトル?でしたっけ?どう言う事何か説明願いたい」

ユリ「人間に育てられた4匹のラプトルが居たんですが、インドミナクスレックスという人間が作り出した手に負えない恐竜が暴れて、その退治にラプトル4匹が使われたんです。私はブルー以外は死んだと思ってましたが生きていたんですね。さっきの子はたぶんチャーリー。」

法正「なるほど‥人間に育てられたからユリの言葉を理解し、仲間に伝えていたのか。」

司馬懿「聞けば聞くほど厄介な島よ」

ユリ「この島にヘリでもあれば脱出は出来るかもしれませんが‥」

直政「へりとは?」

ユリ「空飛ぶ乗り物です。海にも古代生物が居ますから船より安全です」

司馬懿「何と⁉︎そんな乗り物が存在するのか⁉︎信じられん‼︎」

吉継「存在が確かなら是非乗ってみたい」

直政「貴方はこの島や生き物に詳しいですね。この世の方ですか?」

ユリ「違います。私は貴方達と同じ国の400年後ぐらいの世界の人間です。」

直政「何⁉︎そんな未来から⁉︎信じられん‼︎」

吉継「信じるも何も現に三国の武将の司馬懿殿や趙雲殿まで居るんだ。彼女の様な存在が居てもおかしくはない」

ユリ「あの‥ちょっと建物の中見て来ます。地図か何かあれば良いけど‥」

法正「なら、俺も付き添いますよ。」

吉継「俺も行こう。先ほど見たがよく分からない物ばかりだった。君なら色々詳しく分かるのだろう」

直政「なら俺も」

司馬懿「私も‥と、言いたいとこだが‥外の見張りが手薄では危険だな。私と趙雲と文鴦は此処に残ろう」

趙雲「承知した」

文鴦「承知しました。ああ‥憧れの英雄が目の前に‥」

趙雲「へー誰なんだい?司馬懿殿か?」

文鴦「ああ、なんて謙虚な方なのだろう。私が子供の頃から数多な英雄伝を聞き憧れて来た方は正に貴方です!趙雲殿!」

趙雲「お、俺⁉︎」

司馬懿「やれやれ‥」


🏢


吉継「先ほどラプトルをチャーリーと言っていたが、何故分かったんだ?」

ユリ「物語に出て来るラプトル4匹にはそれぞれ性格や特徴があるんです。1人はサブでリーダー‥つまり貴方達の世界で言うなら、副将軍でしょうか?身体が青っぽいので見ただけで分かります。あと、デルタとエコーが居ますが2匹とも性格は凶暴敵なので、あの時、直ぐ襲われてもおかしくなかったです。」

吉継「なるほどな。君はこの世界の物語を見聞きしているのだな」

ユリ「問題はヘリを手に入れたとしても、世界中に安全な場所があるかは分かりません」

法正「まさかあんな恐竜が世界中に?」

ユリ「まだ見てないんですが新作のジェラシックワールドが出ていて。内容はそんな感じなんです。私達が住む日本や中国あたりだけでも無事であって欲しいですが‥」

ユリ達は建物の中に入る。

ユリ「ここは恐竜を飼育しながら管理していた場所みたいですね。」

吉継「もしやこれがこの島の地図か?」

法正「そうみたいだな、しかし知らない文字で何て書いてあるのかさっぱりだ」

ユリ「あ、食糧も手を付けられてないみたい。法正さん、吉継さん、今日は此処で1泊しませんか?」

法正「俺は構わない」

吉継「ああ、俺も」

ユリ「ここは他の恐竜が入らない様に高い壁と電圧が引いてあった場所です。電線を少し直す必要がありますが、私達が居る間だけ電気を元に戻します。」

法正「でんき?」

ユリ「武器でビリビリするやつありますよね?司馬懿さんがそんな技使ってたと思いますが‥。」

法正「ああ、何となく理解はした」

ユリ「私の世界ではあまり人を倒す用途に使ってませんが、ちょうど目の前の壁の上にある紐の様なものが張ってありますよね?あれが電線と言って、電気が流れる様になってます。」

法正「なるほど、そこに触れたら恐竜達もひとたまりもないわけですね」

ユリ「はい」

吉継「なら俺は外に居る連中に伝えて来よう」

ユリ「私も車を敷地内に入れなきゃいけないので一緒に行きます」

法正「なら俺は切れた電線でも直してますよ」

ユリ「助かります」


🌴


吉継とユリが建物から外に出ると見知らぬ男性が1人増えていた。

司馬懿「戻ったか」

ユリ「はい」

ユリと吉継は知らない男性に目を向ける。

荀攸「貴方がユリ殿ですか?」

ユリ「はい。」

司馬懿「荀攸殿、ユリを知っているのか?」

荀攸「ええ、郭嘉殿から聞いております。」 

ユリ「!」

司馬懿「郭嘉殿?」

趙雲「郭嘉殿といえば魏の軍師では?ユリ殿と郭嘉殿が何故?」

ユリ「郭嘉の知り合いですか?とりあえず、詳しい話しは後にしませんか?」

吉継「そうだな。今日は此処で1泊し、警備を整えたい。直政、司馬懿殿、趙雲殿、文鴦殿、それから荀攸殿、異論がなければ中に入ろう。」

直政「分かりました。中へ行きましょう」

司馬懿「うむ。」

趙雲「ああ」

文鴦「承知しました」

荀攸「ええ」









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