1章/異能力者
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同時刻、ポートマフィア 首領室
「中原と芥川です。首領の命により、参りました」
小柄で帽子を被った男、中原中也と黒い外套を着て目の鋭い男、芥川龍之介が扉越しに挨拶をするが、中からは何も返ってこない。
「……はぁ」
「中也さん、入っていいかと」
「だな……。
首領、入ります」
「エリスちゃ〜ん、この服着てよぉ〜」
「嫌よ!リンタロウキモいわ!」
2人が中に入ると、首領室はまるで地獄絵図だ。
ポートマフィアの首領 森鴎外が金髪の幼女 エリスにロリータ服を持って「着て」と懇願している。
「首領」
中原が少し引き気味にもう一度声をかけると、エリスと森が中原と芥川の方を向いた。
2人の存在に気づいた森は急いで服を片付け、首領専用の席に座る。
「中也くん、芥川くん。君達は何も見てない、いいね?」
「……はい」
「……首領、ご用件は」
「君達を呼んだのはある異能力者を連れてきてほしいんだ」
そう言いながら森は引き出しから写真を出す。
白い長い髪に赤い特攻服を着た女だ。その写真に貼ってある付箋には“ 赤羽 みお”と書かれていた。
「この少女は 治癒系の異能力者でね、是非ともポートマフィアにほしい人材なのだよ。君達に頼みたいのはこの少女を此処に連れてきてほしいんだ。勿論、生きた状態でね」
「「御意」」
「では、良い報告を待ってるよ」
首領室を出た中原と芥川は、みおの写真を見る。
「特攻服ッてことは、この女不良か?」
「恐らく そうでしょうね」
「コイツも可哀想だな、この歳でポートマフィアに狙われるとか」
中原は首領からもらった写真を見ながら深々と溜息をついた。