* 第一章 出逢い *
「そうだったのかい…。」
私がわけを話すと救世主様は同情してくれた。なんと、彼も同じことをしてしまったようで…。
こんな金髪高身長の美少年が、まさか私と同程度のバk……だとは信じられない。
「もし良かったら僕らの学園に来ないかい?」
長い沈黙を破ったのは彼だった。
「夏休みですよ?空いてるんですか…?」
私がそう言うと彼は笑ってこう言った。
「僕は生徒会長だ。鍵ぐらい開けるのは容易い
ことだよ…♪」
「だいぶ悪そうな生徒会長ですね…?」
「そうかな…?」
まだ出会って数分。
それなのに楽しくて、離れたくなくて、離したくなくて…。
…不思議な感情だった。
きっとこれが俗に言う恋と呼ばれるものなのかな、と私が気づくのはまだまだ先の話だ…。
3/3ページ