ててご夢、龍如夢共通。
学パロ
おなまえ
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授業が終わった私はいつも通り先生達のお使いやら帳簿をつけたり、雑用をこなしていた。
ノックも無くガラッとドアが開くと、ルキノ先生が立っていた。
「ルキノ先生、どうかされましたか?」
「……どうかされましたかって、えらく他人行儀だな?権兵衛。」
「いえいえ。ルキノ先生がここに来たり
、用事のお電話もありませんでしたのでビックリしました。」
「理科室の掃除を明日頼めるか?」
「……へ?あ、明日は学校はお休み…だったりしますよね……?」
ルキノ先生は、目の前でハァーっとため息を大きくついた。
「権兵衛は俺の担当教科覚えているよな?」
「………えっと、生物と物理と化学でしたっけ……。大学にいらっしゃったと聞いて皆さんが大丈夫と仰ってましたので……。」
「…多いよな?しかも俺が得意な分野がちがうんだよな……これが。」
「そ…うですね。本当に助かってます。ありがとうございます。」
「薬品の整理も間に合わねーから明日朝から来れるな?まあ、授業しなくても俺は困らないが」
「喜んでお掃除させて頂きます!」
「分かればよろしい。明日は頼むな。」
私の頭をポンポンと撫でると、ルキノ先生は颯爽と部屋を出て行った。
それが昨日の話。
─────────────
動きやすい服装と言う事で、ジャージで理科室に朝から向かうと、既にルキノ先生が居た。
「おはようございます。」
「来たか。」
理科室は綺麗に保たれていて、薬品も綺麗に戸棚に片付けられていた。
「……掃除はどこをしたら宜しいですかね?」
「そうだなー、こっちの薬品の在庫確認を頼む。」
「は、はい。……思ったより綺麗でビックリしました。」
「そうか?まだ実験してないからだろう。」
ルキノ先生の控え室に通されて、ダンボールから発注したリストの紙を取り出して薬品の名前と照合していく。
「…所でどうだ?ここでの生活は。」
「……あ、ゲームの時より怖くないですし、ハンターさん達が優しく接して下さるので……。変な話ですけど楽しいですよ。」
「そりゃよかったな。」
「……あの、ルキノ先生は……どうでしょうか。」
チラリと椅子に座って何やら書類に目を通していたルキノ先生を見ると、少し微笑んでいた。
「退屈かと思ったけど、昔を少し思い出すのも悪くは無いのかもしれないな。」
「それは良かったです。退屈…とか言われたらどうしようと思ってました。」
「退屈って言ったらどうするんだ?お前達サバイバーは。」
ビクリと方が揺れ、薬品の入った瓶を落としてしまった。
「あ、直ぐに拾います。ごめんなさい。」
「……どうするんだ?権兵衛。」
瓶を拾うためにしゃがんだ私の顔をルキノ先生はいつの間にか覗き込んできた。
「えっと……困りますね。死ぬとしたら、どんな死に方になるのでしょうか……ね。
……私だけ死ぬなら良いんですけど、みんなまとめてだと死ぬに死にきれないです。」
「…そうか。権兵衛だけなら良いって訳か?」
頭を掴まれて引き寄せられたため、バランスを崩しルキノ先生の胸板にしがみついた。
「きゃあっ」
「意外と根性あるんだな?そのなりで。」
「っっっ根性だけしかありませんからっ。」
「悪かったな。冗談だからそんな顔するな。」
頭をポンポンとするとあっさりと解放してくれた。
「あの箱に領収書があるんだが、権兵衛に渡せば良いんだろ?」
指さした先にはダンボール箱があり、すごく嫌な予感がした。
「…………お部屋も綺麗で、もしかしてお掃除って。」
ルキノ先生はニヤリと笑みを浮かべていた。
「そんな所だ、権兵衛。今までのはきちんとその中に入れてるからな?」
「う……、嘘ですよね……。」
「確認してみたら分かるだろ。用事は終わりだ。権兵衛の待機部屋にダンボール運んで帰るか?」
「う………。」
ダンボール箱を両手で抱えたが、重みをずしりと感じ、そっと元の位置に戻した。
「まあ、これからよろしくな権兵衛。」
「……よろしくお願いします。」
「たまに取りに来たらいい、権兵衛。俺が呼び出したり部屋に行く事はそう無いと思うから……な?」
「分かりました。」
権兵衛の返事を聞くと軽々とダンボールを持ち上げて早足で行ってしまったので、私は慌ててその後を追いかけた。
「休日出勤させたから……何が欲しい物はあるのか?」
「30分も掛かってませんからね。対価を頂くなんておこがましいです。」
「……お前は本当にサバイバーか?まあいい、美味しいケーキでも帰りに買いに行くか?」
「……それは、食べたいですっ。」
「サバイバーは欲深くていい。」
「じゃあホールでお願いします!!」
「それでいい。」
屈託ない笑顔になった権兵衛の頭をグリグリ撫でた。
(終)
タイトルは大好きな林檎様の曲名から。
特に意味は無いいい(知ってた。)