女主夢
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お酒はほどほどにしましょう!
平和軸/篠木ケイジ
(付き合ってはいないが住んでる)
「……ん、電話……? …はい、優です」
『もしもし、 俺がじゃ!』
特徴的な方言で、ああ、Q太郎さんが掛けてきたのか、と理解した。……オレオレ詐欺みたいな言い方でちょっと不安だけど。
「Q太郎さん? …今はみんなで飲んでいるんじゃ……」
『そうなんじゃがな……実はケイジに酒飲ましすぎちまってな、それはもうみごとに泥酔してるんじゃ…』
「ああ、迎えに来て……ってことですか。」
泥酔。あんな余裕たっぷりなケイジさんが泥酔することなんてあるんだろうか…ちょっと想像がつかない。私はQ太郎さんと話しながら準備する。
「じゃあ、今から向かいますね。」
『すまんな、よろしく頼むぜよ!』
「んふふ~優ちゃん……♪」
「(…困った……)」
項あたりに頭を擦り付けられ、ケイジさんのふわふわの髪にが当たる。
ケイジさんがこんなに酔っていなかったら後ろから抱きしめられるシチュを楽しめるというのに…
後ろからふにゃふにゃの笑い声が聞こえて、笑い上戸か…と察した。
全く、いったいどれほど飲んだらこんなになるまで出来上がるんだろうか…
この前飲んでた時は二、三本飲んでも顔色変わんなかったよな………?
どんだけ飲ませたの、Q太郎さんたち……
心の中でため息を零しながら、それを感じさせることなくケイジさんを引きはがす。
「……ほら、ケイジさん。まずお水飲みましょうね〜」
「んぅ………」
しゅん、と眉が垂れ下がったような気がしたが、ケイジさんは私から水を受けとり、飲み出した。
ごくごくと水を飲むケイジさんの喉仏にふと目が行った。ごくごくと音が聞こえる度に上下していて、なんだか、すごく……
「優ちゃん〜」
「あっ、ハイ!?」
いつのまにかケイジさんは水を飲みきっていたようで。話しかけられ、私はぴゃっと飛び上がった。
頭の中に浮かんだ邪な考えを振り払う。
落ち着け。落ち着け。……よし。
「…じゃあ、もう寝ましょうか。」
ほら、行きましょう?と声をかける。
が、ケイジさんからの返答はない。
「……どうしました?」
「歩けない、おぶって〜……」
「えっ、わっちょ!?」
返事がないことを不思議に思い首を傾げれば、ケイジさんが乗っかかってくる。
ずしっと、背中が重くなり思わず顔を顰めた。
「ちょっと、ケイジさん……!?」
私が非難の声を上げるも、ケイジさんは楽しそうにけらけらと笑うだけだ。……どうやらこのままケイジさんの部屋まで行くしか無さそうだ……
私は説得することを早々に諦め、苦笑いを浮かべながら歩き出した。
「っはぁっ、着きましたよ、ケイジさん…」
「楽しかったぁ〜ふふふっー、」
にこにこと楽しそうに笑うケイジさんは私から降りて、ベッドに腰掛けた。
……明日はきっと立てない。お疲れ私。
でもきっとケイジさん二日酔いになるんだろうな……そんなことを思い、私は明日の惨状を想像して身震いした。
「……楽しそうでなによりです…」
座ったことによって、屈んでもらわなくても届く位置にあるケイジさんの頭を壊れ物を扱うようにゆっくり撫でた。
ふわふわとした毛先はいつ触っても心地が良くて、いつまでも撫でていたくなる。
「……ケイジさん?」
ケイジさんは、一言も声を上げない。いつもだったら頭を撫でることに文句を言うのに、一体どうしたのだろうか。
「……優ちゃん」
「はい、」
「オレのこと、すき?」
ぴたり。私は硬直して、頭の中で変換する。
すき、スキ、隙、好き……?
ああ、好きね?likeね?(混乱)
「好きですよ、」
「………うそだぁ、」
「えっ、嘘じゃないですけど…?」
むす、と頬を膨らませて、怒ってますというアピールをするケイジさん。今やっても可愛いだけなんだが。よすよすと頭を撫でる。
「……だって、おれのほうが優ちゃんのこと、好きだもん…」
こてっと私に体を預け、こちらをじとっと見つめながら不満そうな顔で、そうぽつりと呟いた。
………はっ?
「ケイジさん、それってどういう意………、?
…ね、寝てる………。」
意味を聞きたかったのに、それを遮るかのように安らかな寝息が聞こえてきて私は脱力した。
そこで寝落ちるの……?
とりあえず、ケイジさんをベッドに寝かして、布団を被せた。部屋を出て、扉を閉める。
そして私は、閉めた扉に背を向けてずりずりと崩れ落ちた。
自分の頬に両手を当てる。手が頬より冷たくて心地良い。それが意味することを理解し、私はぐしゃりと髪を掻きむしる。
とりあえず、ケイジさんとQ太郎さんたちにはこれ以上飲ませないように注意しよう。
……私の心臓がもたない。
「んー…………」
頭が痛くて、ぐわんぐわんと視界が揺れる。
最悪の気分だ。
ゆっくりと身体を起こせば、見慣れた自室。
……昨日、Q太郎達と久々に飲みに行って、それで、どうしたんだっけ。
……焼酎を飲んでからの記憶がすっぽりと抜け落ちている。何ひとつ、覚えていない。
多分、ここまで記憶がないなら誰かに送ってもらったか優ちゃんに迎えに来てもらったかのどっちかだろうけど……何か、変なことを口走っていないだろうか。
飲み会の覚えている内容。
最初は近況報告をして、何気ない会話だったと思う。そこから、恋人の話になって、恋バナ……みたいな感じだったんだっけか。
…そうだ、それでオレは確か、優ちゃんが好きなことを口走ってしまったんだっけか。
……その時のみんなの食いつきっぷりといったら、もう、乙女かと思った。
それでオレの恋愛相談みたいになって、悩み事を話して、焼酎を飲んで___そこから記憶がない。……どうしようか、本当に変なこと言ってそうな気がしてきた。
不安になってきたので重い体に鞭を打ち、リビングに向かう。
と、彼女は既に起きていて作業をしているようだった。
「………あ、ケイジさん、おはようございます、調子はどうですか?」
こっちに気づいた優ちゃんはにこっと人当たりのいい笑みを浮かべる。あ、可愛い。
「……あんまり良くない、かなー…」
「昨日、大分飲んでたみたいですもんね…」
二日酔いになることは分かっていたようで彼女はふぅと溜息をついた。申し訳ない。
「何か食べれそうなものあります? 食欲がどうか分からなかったのでまだ作ってないんですけど…」「うーん…味噌汁とか…?」
「わかりました、じゃあ作りますね」
「あ、ちょっと待ってくれる?」
「…どうかしましたか?」
キッチンに向かって準備をしようとした優ちゃんを引き止める。ご飯作ってくれるのは有難いけど、確認しなきゃいけない。
「……実はさ、昨日途中から記憶がなくて……オレ何か変なこと言ってなかった?」
そう聞くと優ちゃんは、あー……とオレから視線を逸らして、ちょっと間が空く。
……変なこと言っちゃったんだな…。
「…おぶって、って言われて背中に乗られたのはちょっと、大変でした…」「えっ…」
そんなこと言ったのか……!?
…少し覚えていたかったかもしれない。
流石に成人男性の体重はキツかったんだろう、昨日のことを思い出したのか深い溜息を吐いた。
「家で言われたからまだ良かったんですけど……流石にリビングからケイジさんの部屋までは……大変でした」
「…本当ごめん……」
申し訳なさすぎる。そんな無茶ぶり言われたら引っぱたいて下ろせばいいのに、そんなことをしないで部屋までおぶってくれるあたり、優しい。優ちゃんが潰れないか(物理)心配だけど。
「あとは…特になかったですかね……」
「そっか、よかった…」
どうやら想定外の発言はあったものの、好意を匂わせるようなことは言ってないようで安心する。
「………そうだ、ケイジさん」
「…ん?」
ホッと、緊張が抜けて小さく息つくと、優ちゃんが思い出したように話しかけてきた。
「しばらく、お酒飲んじゃダメですからね。」
「………えっ…!?」
「いやいや、ダメに決まってるでしょう。毎回あんな調子だったらこっちの身が持ちませんよ。」
「………優ちゃん、実は運ばされたこと根に持ってる…?」
「……さぁ、どうだか?」
平和軸/篠木ケイジ
(付き合ってはいないが住んでる)
「……ん、電話……? …はい、優です」
『もしもし、 俺がじゃ!』
特徴的な方言で、ああ、Q太郎さんが掛けてきたのか、と理解した。……オレオレ詐欺みたいな言い方でちょっと不安だけど。
「Q太郎さん? …今はみんなで飲んでいるんじゃ……」
『そうなんじゃがな……実はケイジに酒飲ましすぎちまってな、それはもうみごとに泥酔してるんじゃ…』
「ああ、迎えに来て……ってことですか。」
泥酔。あんな余裕たっぷりなケイジさんが泥酔することなんてあるんだろうか…ちょっと想像がつかない。私はQ太郎さんと話しながら準備する。
「じゃあ、今から向かいますね。」
『すまんな、よろしく頼むぜよ!』
「んふふ~優ちゃん……♪」
「(…困った……)」
項あたりに頭を擦り付けられ、ケイジさんのふわふわの髪にが当たる。
ケイジさんがこんなに酔っていなかったら後ろから抱きしめられるシチュを楽しめるというのに…
後ろからふにゃふにゃの笑い声が聞こえて、笑い上戸か…と察した。
全く、いったいどれほど飲んだらこんなになるまで出来上がるんだろうか…
この前飲んでた時は二、三本飲んでも顔色変わんなかったよな………?
どんだけ飲ませたの、Q太郎さんたち……
心の中でため息を零しながら、それを感じさせることなくケイジさんを引きはがす。
「……ほら、ケイジさん。まずお水飲みましょうね〜」
「んぅ………」
しゅん、と眉が垂れ下がったような気がしたが、ケイジさんは私から水を受けとり、飲み出した。
ごくごくと水を飲むケイジさんの喉仏にふと目が行った。ごくごくと音が聞こえる度に上下していて、なんだか、すごく……
「優ちゃん〜」
「あっ、ハイ!?」
いつのまにかケイジさんは水を飲みきっていたようで。話しかけられ、私はぴゃっと飛び上がった。
頭の中に浮かんだ邪な考えを振り払う。
落ち着け。落ち着け。……よし。
「…じゃあ、もう寝ましょうか。」
ほら、行きましょう?と声をかける。
が、ケイジさんからの返答はない。
「……どうしました?」
「歩けない、おぶって〜……」
「えっ、わっちょ!?」
返事がないことを不思議に思い首を傾げれば、ケイジさんが乗っかかってくる。
ずしっと、背中が重くなり思わず顔を顰めた。
「ちょっと、ケイジさん……!?」
私が非難の声を上げるも、ケイジさんは楽しそうにけらけらと笑うだけだ。……どうやらこのままケイジさんの部屋まで行くしか無さそうだ……
私は説得することを早々に諦め、苦笑いを浮かべながら歩き出した。
「っはぁっ、着きましたよ、ケイジさん…」
「楽しかったぁ〜ふふふっー、」
にこにこと楽しそうに笑うケイジさんは私から降りて、ベッドに腰掛けた。
……明日はきっと立てない。お疲れ私。
でもきっとケイジさん二日酔いになるんだろうな……そんなことを思い、私は明日の惨状を想像して身震いした。
「……楽しそうでなによりです…」
座ったことによって、屈んでもらわなくても届く位置にあるケイジさんの頭を壊れ物を扱うようにゆっくり撫でた。
ふわふわとした毛先はいつ触っても心地が良くて、いつまでも撫でていたくなる。
「……ケイジさん?」
ケイジさんは、一言も声を上げない。いつもだったら頭を撫でることに文句を言うのに、一体どうしたのだろうか。
「……優ちゃん」
「はい、」
「オレのこと、すき?」
ぴたり。私は硬直して、頭の中で変換する。
すき、スキ、隙、好き……?
ああ、好きね?likeね?(混乱)
「好きですよ、」
「………うそだぁ、」
「えっ、嘘じゃないですけど…?」
むす、と頬を膨らませて、怒ってますというアピールをするケイジさん。今やっても可愛いだけなんだが。よすよすと頭を撫でる。
「……だって、おれのほうが優ちゃんのこと、好きだもん…」
こてっと私に体を預け、こちらをじとっと見つめながら不満そうな顔で、そうぽつりと呟いた。
………はっ?
「ケイジさん、それってどういう意………、?
…ね、寝てる………。」
意味を聞きたかったのに、それを遮るかのように安らかな寝息が聞こえてきて私は脱力した。
そこで寝落ちるの……?
とりあえず、ケイジさんをベッドに寝かして、布団を被せた。部屋を出て、扉を閉める。
そして私は、閉めた扉に背を向けてずりずりと崩れ落ちた。
自分の頬に両手を当てる。手が頬より冷たくて心地良い。それが意味することを理解し、私はぐしゃりと髪を掻きむしる。
とりあえず、ケイジさんとQ太郎さんたちにはこれ以上飲ませないように注意しよう。
……私の心臓がもたない。
「んー…………」
頭が痛くて、ぐわんぐわんと視界が揺れる。
最悪の気分だ。
ゆっくりと身体を起こせば、見慣れた自室。
……昨日、Q太郎達と久々に飲みに行って、それで、どうしたんだっけ。
……焼酎を飲んでからの記憶がすっぽりと抜け落ちている。何ひとつ、覚えていない。
多分、ここまで記憶がないなら誰かに送ってもらったか優ちゃんに迎えに来てもらったかのどっちかだろうけど……何か、変なことを口走っていないだろうか。
飲み会の覚えている内容。
最初は近況報告をして、何気ない会話だったと思う。そこから、恋人の話になって、恋バナ……みたいな感じだったんだっけか。
…そうだ、それでオレは確か、優ちゃんが好きなことを口走ってしまったんだっけか。
……その時のみんなの食いつきっぷりといったら、もう、乙女かと思った。
それでオレの恋愛相談みたいになって、悩み事を話して、焼酎を飲んで___そこから記憶がない。……どうしようか、本当に変なこと言ってそうな気がしてきた。
不安になってきたので重い体に鞭を打ち、リビングに向かう。
と、彼女は既に起きていて作業をしているようだった。
「………あ、ケイジさん、おはようございます、調子はどうですか?」
こっちに気づいた優ちゃんはにこっと人当たりのいい笑みを浮かべる。あ、可愛い。
「……あんまり良くない、かなー…」
「昨日、大分飲んでたみたいですもんね…」
二日酔いになることは分かっていたようで彼女はふぅと溜息をついた。申し訳ない。
「何か食べれそうなものあります? 食欲がどうか分からなかったのでまだ作ってないんですけど…」「うーん…味噌汁とか…?」
「わかりました、じゃあ作りますね」
「あ、ちょっと待ってくれる?」
「…どうかしましたか?」
キッチンに向かって準備をしようとした優ちゃんを引き止める。ご飯作ってくれるのは有難いけど、確認しなきゃいけない。
「……実はさ、昨日途中から記憶がなくて……オレ何か変なこと言ってなかった?」
そう聞くと優ちゃんは、あー……とオレから視線を逸らして、ちょっと間が空く。
……変なこと言っちゃったんだな…。
「…おぶって、って言われて背中に乗られたのはちょっと、大変でした…」「えっ…」
そんなこと言ったのか……!?
…少し覚えていたかったかもしれない。
流石に成人男性の体重はキツかったんだろう、昨日のことを思い出したのか深い溜息を吐いた。
「家で言われたからまだ良かったんですけど……流石にリビングからケイジさんの部屋までは……大変でした」
「…本当ごめん……」
申し訳なさすぎる。そんな無茶ぶり言われたら引っぱたいて下ろせばいいのに、そんなことをしないで部屋までおぶってくれるあたり、優しい。優ちゃんが潰れないか(物理)心配だけど。
「あとは…特になかったですかね……」
「そっか、よかった…」
どうやら想定外の発言はあったものの、好意を匂わせるようなことは言ってないようで安心する。
「………そうだ、ケイジさん」
「…ん?」
ホッと、緊張が抜けて小さく息つくと、優ちゃんが思い出したように話しかけてきた。
「しばらく、お酒飲んじゃダメですからね。」
「………えっ…!?」
「いやいや、ダメに決まってるでしょう。毎回あんな調子だったらこっちの身が持ちませんよ。」
「………優ちゃん、実は運ばされたこと根に持ってる…?」
「……さぁ、どうだか?」
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