第一章後編
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「ミシマさん入りの箱を持って、調理室で何をしていたのか気になるよね。あの時のキミの行動を教えてよ」
確かに、それは私も気になっていた。ミシマ先生の頭が無くなっていたということは…どこかでナオさんが箱を持っていなかった時があったということだ。
皆の視線がナオさんの方を向く。……ナオさんは緊張しながらもゆっくりと口を開いた。
「…わ、私は、遺体回収のアナウンスで…パニックになつて……箱を持った私は…調理室でただじっと隠れてました…部屋の物にも手を付けてません……」
…嘘、だな。といっても、どんな嘘をついたかまでは分からない。どちらにせよ、やましい事があるのは確か、か。
「…でも、私は…奪われたくなかったんです…!」
「皆さんの後に調理室を調べましたが細工がされた痕跡はありませんでしたよ。本当に隠れていただけでしょう」
カイさんがそう言った。………この人も、途中から姿が見えていないんだよな。ほとんど表情が変わらないから嘘をついているかどうか見分けにくい…
「ナオさん……本当に何も、手を触れていないんですか?」
「えっ…?」
「調理室はこれまでずっとカギがかかっていました。そしてナオさんが出た後に私達はこの細長い箱を手に入れましたが…中身は空でした」
「ナオさんが初めに調理室に入ったのなら…ナオさんしか包丁を持ち出せないでしょうね」
そう、本当にナオさんが初めに調理室に入った人間なら………ね。
「わ、私知りません!」
「つーか…ナオさんはいつ、どこで調理室のカギを見つけたんですか?」
ジョーくんが問うと、ナオさんは一瞬黙り込み……"嘘"を口にした。
「…開いていたんです……あの時、調理室のドアは開いてました。だから駆け込んで内側からカギをかけたんです」
「じゃあ、先に誰かが入ったんだニャン!そいつが包丁を持ってったワン!」
この発言が嘘ということは……自分から調理室に入った訳ではない、ということなのかな。
調理室にカギがかかっているというのは共通認識のはずだ。1度調べた所は疑わない……重いものを抱えてる時に開かない扉を開けようと試すだろうか。私だったら……逃げれる場所が多い広場の方へ行く。