第一章後編
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「………えっ?」
ケイジさんが珍しく本気で困惑した声を出す。それも仕方ないだろう、ありすが男の名前とは思えない。
「やっと名乗り出ましたね……アリスさん、遅いです」
「うるさいわねアンタ!わざとらしげに首傾げちゃって!!……ってそうじゃない!アタシがアリスなのよ!レコは悪くないの!誤解なんだって!」
「……その、おまわりさん達今まじめに話し合ってる最中でね…」
「ケイジさん、ふざけてると思うのも仕方がないと思いますけど……本当ですよ。レコさんはアリスさんの妹……ですよね?レコさん」
レコさんの方へと話を振る。レコさんは気まずそうな顔をしていたが、諦めたのかため息をついて口を開く。
「…隠し通せねぇか……こいつの本名は八分雨ありす。私の…兄貴だ」
「じゃ、じゃあ……殺人犯って」
「アタシよ!窃盗犯なんてウソ…アタシは人を殺めて刑務所へ入ったわ…」
「本気でやばい人じゃねぇか…!」
ジョーくんが青ざめる。殺人犯、ね……アリスさんが人を意識的に殺すとは思えないが……まぁ、事故とか嵌められたとかも考えられるか。後で話を聞いてみたいな…
「ええ、そうよ!アタシはねぇ…クソ犯罪者よ!レコにも二度とツラを見せるなって絶縁されたわ!なのに…笑えないわっ!こんな所で会うなんて…!」
「もう私とこいつは赤の他人なんだ。こいつのせいでカンナ達に怖がられるのが、嫌だった…だから起きたコイツに私から関係を隠そうって言ったんだ。みんながナオを探しに言ったあの後に…!」
なるほど、関係を隠そうという話をしていたのか。
「……フン、オレはただの殺人犯だ。だが、レコは違う。まっとうな人間なんだ。……それだけは言いたかった…クソッ」
そう言うとアリスさんは目を逸らす。……レコさんを想う気持ちが伝わってくる。…この人、本当に殺人を犯したのか?
「…誘拐犯との繋がりは否定するんだね?」
「ああ…何故連れてこられたか今も分からない」
嘘では無さそうだ。……まぁ、そもそもこの人嘘を貫き通せるような性格じゃないし。
「ギンくんについて話してたのに思わぬ収穫があったね。まだ色々気になる点はあるけど…時間がないし…そろそろナオさんの弁明も聞きたいんだけど、どうかな?」
「え…!?わ、私ですか…!?」
「それじゃあナオさん。弁明、聞かせてよ」