第一章後編
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「紙の束をまとめて破ったんですね。2枚以上重ねて破れば…同じような跡になる」
「そうだったのか…ワン!」
「こんなに綺麗につながったら誤解するさ」
「わーい!良かったニャン!」
ギンがぱっと嬉しそうに喜ぶ。そりゃ慕っている人の誤解が解けたのだ、喜ぶのも頷ける。
「つーかさ…そもそもこの紙…何?」
「……気味が悪いね」
「先生や知らない人の名前まで書かれてます…」
「それに横のパーセンテージは一体…」
「とにかく!ボクが探索の役に立つことを証明したニャン!今はサラ姉ちゃんが殺人犯じゃなかったことが嬉し……
え……?じゃあ誰が殺人犯なんだニャン…?」
ギンは喜ぶ顔から一転、サッと青ざめる。
「…八分雨ありす……という人物でしょうね」
「やぶさめ…?なんか聞き覚えあるニャン」
サラちゃんは恐る恐るレコさんの方を見る。
「レコさんは確か…八分雨 澪子でしたよね?」
「うっ…!あ、ああ…私はヤブサメ レコだ…だからなんだ?ぐ…偶然だろ?そんな名前のヤツは…知らない」
レコさん、明らかに動揺している…これは疑われてしまうな……
「八分雨……なんて苗字、日本を探してもほとんど居ないと思いますが…ま、でも。レコとアリスは別人だと思いますよ」
「ど…どうしてそう思うんだ?」
「ほら……酒場にあった黒板を思い出して見てください。あそこには『レコ』も『アリス』もありました」
酒場の黒板は五十音順に書かれていて、例外はなかった。書き加えられたのは……ソウさんの名前だけだ。
「あ、あのぉ……そういえば探索してて…チョークが落ちてたのを見つけたんです…私…」
「…書き加えることは不可能じゃなかった…」
「ち、違う!私じゃない!だいたいそんな手書きの紙!誰にでも作れるだろ……!」
「ペンがあれば…ね」
「ぐ…!」
「れ、レコ姉ちゃんが殺人犯なワケ無いワン!」
「そうだね……私もそう思うよ」
そう言いながら私はゴンベエ……アリスさんに目を向ける。目が、合う。助けないの?と首を傾げてみる。
「………ま、待てぇぇー!!!アタシがアリスよぉー!!!」