第一章後編
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ギンが迷うようにサラちゃんを見る。
このままじゃ……時間を無駄にするだけだ。どうにかしてギンに話させないといけない。
「ギン……それを言うべきかどうか、迷ってるんだね?」
「……ナギサ姉ちゃん…」
「…これは私の勝手な推測だけど…迷ってるのは……サラさんが理由かな?」
「わ、私……?」
サラちゃんが困惑したようにこちらを見る。
ギンはどうしてそれを、という表情で私を見た。
「ギン、何を心配しているのか分からないが…私なら、大丈夫だ。話してみてくれないか?」
「で、でも……」
「大丈夫、私も…ついてるよ」
「わ……分かった、ワン…!話すニャン…!」
覚悟を決めたのか真っ直ぐな目をしたギン。…良い目だ。
「ボク…2階にあったシュレッダー?ってヤツから細切れの紙を組み合わせようとしてたニャン。ところがワン!中身をよく見ると…手でちぎった紙も入ってたニャン。そ…その紙に書いてあったワン…」
そこまで言うと躊躇うような素振りを見せた後、ゆっくりと言った。
「…サラ姉ちゃんが…殺人犯だって……」
「……ほう?」
「………え?」
「はあああああ!?」
「何を言っとるんじゃ!?」
殺人犯……ねえ。
「でも…ボクはサラ姉ちゃんを信じてるワン…」
「うーん……ギン、その紙、実物は持ってる?」
「あ、そっか!あるニャン!見てくれワン!」
そう言ってギンは紙を取りだした。2つに破れた紙には、『15.5% 千堂院 沙良…殺人犯』『9.9% 車田 直道…高校生』『9.5% 篠木敬二…警察官』『8.8% B.B Q太郎…高校教員』と上から順に書かれていた。
「サラさん………これは…!」
「ああ…そうだな、あれだ!」
サラさんはポケットから破れた紙を取り出した。
「この紙を見てくれ、私が手に入れた物だ」
「ニャニャニャ!?この紙って…!」
「ギンの持っていた紙と似てるな」
「Q太郎さんは高校教員じゃないですしね……」
サラさんがギンの紙の左側を退かし、サラさんが持っていた紙を重ねる。すると…『6.6% 八分雨 ありす…殺人犯』『5.3% 影山 蘭丸…高校生』『4.9% 笹原 恵…警察官』『3.0% 三島 和己…高校教員』となる。今度は一致した……けれど。
ありすさん……殺人犯だったのか。