第一章後編
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「なによ、いい気になっちゃって…!フン、もういい。オレはこれ以上喋らない。お前ら信頼する仲間同士で疑い合えばいい」
そうゴンベエさんは言うと黙り込んでしまった。
「オレは…覚悟を決めたぜよ。黙って終わるのが…最も愚策じゃ。だから言う。これまでの探索や話し合いで…足手まといや力不足を感じたヤツ……
カンナ、ギン、ナオ…お前ら3人じゃ」
「……!」
「………」
「そんな…!」
指名された3人はそれぞれ反応を示す。…Q太郎さんはすごい人だな。自分にヘイトが向かう可能性もあるだろうに…切り出せるのは腹を括っているからか。
「ふ…ふざけんなテメー!ちょっと力があるからって自分は選ばれねーとでも思ってんのかよ!」
「ならオレに投票すればええがや!」
「な、っ…!」
「しっかりお前さんの意思で投票しろ!オレが不必要なら責任を持って殺せよ、レコ!それが……覚悟ってもんだろ?」
そう言うとレコさんは黙り込む。……それから顔を上げ、3人に向かってこう叫んだ。
「……ナオ!カンナ!ギン!言え!自分の言葉で…お前達の価値を…証明するんだ!」
「わ…私はっ、ちゃんと、探索しました…!たっ、確かに…足も引っ張りましたぁ…!でも、精一杯頑張ったんですっ、お願いです…!私を選ばないでください!」
「う、うう…ボク……うぅ…うああ…!!うぅう〜……!」
「や、やめようぜこんなの…!話し合いじゃねぇって…!」
「……いえ、続けましょう、ジョーさん」
「遅かれ早かれ力の無いものは槍玉に挙げられる…弁明の時間を奪っちゃだめだよ…」
私は話を聞きながらギンの頭を撫でる。そりゃそうだ、こんな状況で話せって方が難しいだろう。
「ギン、大丈夫…?」
「う、ぅう…ナギサ姉ちゃん…」
ポロポロと涙を零しながら弱々しい瞳がこちらを見る。私は微笑みながら背中を摩った。
「大丈夫、大丈夫…ゆっくりでいいよ」
「う、うぅっ……」
ぎゅっと抱きついてくるのを支えながら話し合いに耳を傾ける。どうやらサラさんはカンナちゃんから言葉を引っ張りだそうとしているようだった。
「頼む…話を聞かせてくれ!話したいからこそ時間を過ぎてもここに来てくれたんだろ…!」
「……別に、選ばれたって……いいんです。カンナは、もう…お姉ちゃんのもとへ行きたい…」
カンナちゃんの瞳から涙が零れる。とても演技とは思えなかったが……どこか違和感があった。