第一章後編
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「ごめんなさい…本当は最初に話すべきだったんでしょうが、皆さんを不安にさせてはいけないと思って…ずっと黙っていたんです。すみません」
「いや…謝らなくていい、ナギサ!そんなの誰だって言えねぇよ」
その場で謝罪をするようにお辞儀する。
……ホエミーが動揺していた。これで確信した。コイツら誘拐犯は私のことを知らないんだ。
「えっと、じゃあナギサちゃんはそのデスゲームを生き残った…ってこと?」
「……そう、ですね。あの時は、17人居たんですが…生き残ったのは、たったの7人で…」
「辛いことを、話させてしまいましたね…」
「いえ……気にしないでください、私の振る舞いが中学生らしくなかったのは事実でしたから…」
『上手いこと考えたね、ナギサさん。これなら…投票には選ばれなさそうだ』
それはどう……かな。
「どうかな、ゴンベエ。これでナギサちゃんの疑いは晴れたと思うけど?」
「ぐっ……い、いいや!まだだ!紫藤ナギサ!お前だけが武器を持っているんだ…唯一な!」
「武器…ですか?」
「そうだ、お前はこの館の武器という武器全てを所持し優位に立っている!この独裁者め!」
「酷い言われようですね…」
武器、か………そういえばあれがあったはずだよな。
「サラさん、あの細長い箱持ってます?」
「え…?ああ!あれか!」
サラちゃんが細長い箱を取り出す。そう、白と黒の扉を開ける時に使ったパスワードが書かれていた箱だ。
「ゴンベエさん…これをよく見てください。調理室にあった箱です。ご自由にお使いくださいと書いてあるのに中身は空でした」
「それが…どうした?」
「跡が残っているんです。包丁が仕舞われた跡が」
「何…!?包丁だと!?」
ゴンベエさんが驚いたような顔をする。
「サラちゃんと調べた時にはもうなかった。何者かが持ち去ったんだろうねー」
「調理室にはずっとカギがかかっていましたし、ナギサさんが単独行動していた時間はわずか…手に入れられるわけがないですね」
「なに落ち着いてんのよ!?誰よ、誰が包丁を…!」
「それは今関係ありません、ゴンベエさん!大事なのはナギサが武器を独占していないということです!独裁者なんかでは…ありません!」
サラちゃんが思った通りの反論をしてくれる。これで…私の疑いは晴れただろう。