第一章後編
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「…あ、あの…私も…」
「カンナ…!」
険しい顔をしていたサラちゃんの顔が少しだけ和らぐ。
ホエミーはくすくすと笑った。
「歓迎しますよ、木津地 神奈。後悔は…参加してからすればいいのです…うふふ」
「………」
「あはは…!楽しい楽しいメインゲームの始まりです!ふふ…では簡単にルールのおさらいをしておきます。話し合いの中間で予選投票、話し合いのラストに決戦投票の計2回、多数決を行います」
そう言うとホエミーは先程の部屋で聞いたことと変わりない。机の上にはルールブックが置いてあり、説明された内容が丁寧に書かれていた。
このメインゲームで平民役職がやるべきなのは…
①予選投票で鍵番を落とす
②予選投票で身代を落とす
主にこの2つか。鍵番は絶対に犠牲者に選んではいけない…出来れば予選投票中に落としたい。身代は言わずもがな、だが……役職を偽るかもしれないし、そう簡単にはいかないだろうな……
ホエミーは説明を終えると机の中心のイスに腰掛けた。……ずるいな、私も椅子欲しい。
こうして……第1回メインゲームは静かに幕を開けた。
全員、お互いを探るような視線を向けあっている。
さて……私はどうするべきか…出来れば、鍵番に役職をカミングアウトしてもらって鍵番に進行をしてもらいたいが…この状況じゃ難しいだろうな。
思考を巡らせていると、Q太郎さんが手を挙げる。
顔には冷や汗の後があり、緊張していることが伺えた。
「覚悟を決めようぜ、みんな…オレたちはもう逃げられんのじゃ、語らず後悔することはしたくねえ。オレは…これまでの行動の中で最も怪しいヤツ、協調性のないヤツを選ぶしかねぇと思っとる…」
Q太郎さんが話した内容は的を射たものだった。1番最初に話を切り出して…誰かに投票すると言うのはどれだけ大変なことだろうか。
「…オレの中ではもう決まってる…恨むなら恨め、オレは…ゴンベエ!お前さんに投票する!」
「……それがどうした」
Q太郎さんに指名されたゴンベエ(ありす)さんは…ニヤリと笑った。
「ククク…好きにしろ」
「ば…バカ!何言ってんだよ!それじゃ、死ぬってことだぞ!」
「なるほど…ゴンベエさんは意外と頭が回るんですね」
「……失礼だな貴様」
失礼な、思ったことを言っただけなのに。
「ど…どういうことですか?」
「この投票は…1点に集中させちゃまずいんだ」
ナオさんの疑問にケイジさんが答える。カイさんも同意するように頷いた。