異空間でやることを終え、戻ってくる。
すると、倒れたあとから場所を移動していることに気づいた。

1番に目が行ったのは、暗い部屋の中で光るモニターだった。

モニターにはホエミーが映っている。
頭には傷ひとつなく、綺麗なままだ。


『うふふ…皆様…ご機嫌いかがでしょうか。

この映像は事前に撮影されたものです。
…話しかけてもお答えできませんので、あしからず』


やはり録画だった。

『この度は、メインゲームへ 参加して頂き、誠にありがとうございます』


『メインゲーム』への参加…ねぇ…。

………この言い方だと、
私達は『このデスゲームに参加することを認めている』
ということになるんだけど。


『この部屋は参加者の為に用意された控室……
最後の晩餐ルームです。

ゲームまで料理を堪能していただくのも良し、作戦を立てるのも良し、お好きなように活用ください』


どうりでこれほどまでに豪華な食事が並んでいるわけだ。本当にこれが最後の食事になる、ってこともありえるのか…。

『メインゲームを無事にクリアできた方は、
次のフロアへと進むことができます！やったね！

…なおメインゲームが始まっても、控室をお出になられない方はペナルティとして、

死んでいただくことになります』

拒否は出来ないってことね。

『ご了承ください……うふふ』

『メインゲームのルール説明を行いますので、
皆様、探索の際に手に入れたカードを手にしてこの画面をタッチしてください』

「平民」のカードのことか。

ポケットを漁り取り出して画面に触れる。

＿＿＿＿＿＿

ルールの確認をしよう。

・多数決で1人を選び、その者が死ぬ。

・多数決は2度に分けて行う。

・1度目の予選投票では全体人数の半数が候補者として残る。(現在12人なので6人)

・この中から決戦投票を行い、犠牲者を決定する。

※ジャンケンなどで公平に犠牲者を決めるのは禁止。

・カードには4種類役職がある。

《平民》
何も無い普通の役職。
《鍵番》
犠牲者に選ばれると、全員全滅してしまう。
《賢者》
占いの力で鍵番が誰なのかを知ることが出来る。
《身代》
犠牲者に選ばれた時だけ生存できる。(選ばれなければ死)
投票権を2票持っている。
勝てば好きな1名と脱出できる。
(選ばれなかった人達は全滅)

・鍵番、賢者、身代わりが1つずつ、他はすべて平民。

最低でも2人犠牲になる。