第一章前編『決意と喪失』
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「うわぁっ!?」
どさっと下に落ちる。流石にわかっていても声は出てしまう。
うーん、性格とか少々変えた方がいいのだろうか…
くっ、こんなんだから十神くんに馬鹿にされるんだよ私…
なんて自分を戒めつつ周りを見渡す。
どうやら男性しかいないっぽかった。
まだ同性は来てないみたいだね。
今いるのは、
金髪の男性と、黒髪でエプロンをした男性、
それからニット帽を被った男性だった。
…誰かに話しかけてみようか?
私は考えた末、金髪の男性に話しかけることにした。
「あの、すみません。貴方もここに連れてこられたんですか…?」
おどおどと、それでいて意思を感じるような感じを意識しながら話しかける。
「…まあ、そんな感じだねー。君は大丈夫かい?」
近づいてみて分かったが、この人あまり顔色がよくないし、
クマが酷い。この人あまり寝てないのでは…
「心配してくださりありがとうございます。
…私、紫藤 ナギサと言います。
よかったら名前を教えていただけませんか?」
「そうほいほいと名前を教えるのはよくないんじゃないかなー」
どうやら私の危機感の心配をしてるらしい。私は少しむっとして答えた。
「心配しなくてもまだ信用はしてませんよ。」
ちょっとむかっときたのでいい笑顔で答えておく。
「…なかなかに辛辣だねー。
オレは篠木敬二だ。まあ、よろしくね。」
ふむ、この人はシノギケイジと言うのか。
嘘には聞こえなかったし…たぶん信用していい、と思う。
腹がたったとはいえ言いすぎただろうか。
こっちの世界は平和だからこういう事はあんましないんだろう。
「よろしくお願いします。
…あの、すみません、少し言いすぎました。」
「言い過ぎた自覚はあるんだね…」
ちょっとなにを言っているか分からない。
先程は集中していて気付かなかったが首輪のようなものがついている。
爆発は…出来なさそうだけど、高温は出せそうだな…
首輪の金属の種類と、出来そうなことを考える。
プログラマーやメカニックより詳しくはないけれど、これくらいなら考えられる。
そう、例えば高温で首を焼くとか…やめよう。
つい頭の中に想像図が浮かび上がりぞっとする。
苦しいのに、止めることもできないなんてそれこそ絶望的だ。
だが、そんなことがこの先あり得ないとも断言出来ない。
あんな悪趣味な奴らだからこそ、可能性は考えなくちゃならないだろう。
…私は進むしか、ないのだから。