第一章前編『決意と喪失』
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
サラside
「単刀直入に言うぜ、オレは銃器の扱いに経験がある。
チャレンジャーはオレに任せてくれ。」
「それ本当ッスか?」
「嘘は嫌いじゃけぇ、USA行った時に
ドッバドッバに撃ち込んで慣れたんじゃ。」
「訓練はした…ってことね。」
「………ちょっといいでしょうか?」
そこで、ナギサが口を挟んだ。
「どうしたんだ? 」
「その…私はさっき意見を言ってなかったので…言わせてほしいんです。」
「なんだい?」
「私は…チャレンジャーには、サラさんの方が適任だと思います…。」
「……なんでそう思うんじゃ?」
どうやらナギサはチャレンジャーが、私の方がいいと支持してくれるようだ。
「最初の試練…覚えていますか?
一部は除いて…サラさんとジョーさんや、ミシマさんとナオさん、それからカンナちゃんとお姉さん…
そこで問われたのは、『信頼』と『冷静さ』でした……。」
『信頼』と『冷静さ』。
その言葉を聞いて納得した。
あの試練では、自分が死ぬかもしれない状況で相手に託す…
そして託された相手はその人が死ぬかもしれないという状況で冷静になって考える…
そういう試練だった。
「そして、このゲームが問おうとしているのは、『銃の技術』じゃない。『集中力』と『観察力』です。」
「どうしてその二つが必要なんだ?」
「………本当にルールなんてわからないんでしょうか?」
「え……。」
ルールはまだ説明されていない。
でもナギサには何かが見えているんだろうか。
「……ルールなんて分からずとも、推理くらいはできます。一度考えてみましょうか。
私が考えるに……このゲームはロシアンルーレットじゃないかと。四人の的と5体の人形、そして3つの実弾と6つのダミー弾…
9つの標的に9つの弾丸を撃ち込む……
おそらくそういうゲームです。」
ぴっ、と指を指してそう語るナギサ。
さっきはそのことを考えていたのだろうか?
「でも、そんなんほぼ運ゲーじゃねーか!」
「いいえ、これには必勝法があるんです。
……Qタロウさん、あなたにこれが分かりますか?」
「そんなん少し考えりゃあ……」
「…へぇ。」
なんだか挑戦的だな、ナギサ……。
いつもの様子と違い、冷静におちゃらけることをせず淡々と話している。
その様子にQタロウさんは気圧されていた。