サラside



「………私にやらせてください。」

「……無理だ。賛成できねぇ。
　信用してねぇワケじゃねぇが…悪く思うな。」

「………多数決…
　おそらく一番の解決策はそれです…

　ここは…話し合ってから…
　多数決で決めませんか？」

「それしかない…かもねー。」

「ああ…！」

「…分かった、そうしようぜ。」

「…分かりました。」


全員が納得し、顔を引き締めた。
ナギサの方を見やれば…彼女は私と目が合うと、静かに微笑んだ。

『大丈夫』とでも言うかのように…
その顔を見ると、何故だか冷静になれるような気がした。


「んじゃあ、チャレンジャーってヤツを決める話し合いをするぞ。」

「……あ、その前に、チャレンジャーでも、的でもない…
　見てる方を決めませんか？」

「あー、でもそれは決まってるようなもんじゃないかなー？」


すっと、自然に目が動く。
見てみれば皆ナギサの方を見ていた。


あー…と彼女は納得したように乾いた笑みを浮かべた。


「…これ、満場一致な感じですか？」

「そうだな。ナギサは一番年齢が低いし…」


中学生に、的やチャレンジャーをやらせるのは酷だろう。どこか考えるような素振りをする。


「……アルジーさん、
　見ている人はチャレンジャーの手伝いを出来るのかな？」

『おー、撃つ以外のことだったら出来るぜ。』

「……みなさんが私でいいのなら構いません。」

「じゃあ決まりだな！」


どうやらチャレンジャーの手伝いをするようだ。
周りをよく見ているし、あの人形の頭が作り物だと気づいたのもナギサだった。

チャレンジャーは少し負担が減るだろう。


「……じゃあ、チャレンジャーを決める話し合いに戻ろうか。」

「意見が分かれた際は最終的に多数決を行いましょう。」

「……サラ、分かってるよな！お前が信用出来るって所
　Qタロウさんに見せてやるんだ！」

「最も信頼できるヤツにチャレンジャーをやってもらおうがや。
　
　異論はねえな？そんじば、話し合おうぜよ。」


…ジョーの想いに応えるために…頑張るんだ……！