第一章前編『決意と喪失』
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さて……道具が揃った、ということは。
始まるのだろうか。
ロシアンルーレットが。
でも今ここにいるのは7人。
まだ始まらないと思うけど…警戒するに越したことはない。
そろそろサラちゃんと合流するか……
「あ、ナギサ。今ケイジさんがダミー弾を調べている間に、調べ残したことがないか、他の所に行こうと思うんだが……」
「いいですね、行きましょうか。」
そうやって、私達が移動しようとした時……
「おっと、サラちゃん ちょっと待っ……」
「はい?」
ソウさんと私の真ん中にいたサラちゃんが振り返る。
「あれ、サラさん行かないの?」
っ!! サラちゃんが鉄格子の所にいる。
まずい、このままじゃっ………!!!
「っ、サラさん、危ないっ!!!」
「うわっ、ナギサっ!?」
ぐいっとサラちゃんを引き寄せる。
あまりに力が強すぎたためか、私がサラちゃんを抱きとめる形になった。
「うわっ…なんだ…!?
サラさん!大丈夫!?」
「っはー…、サラさん、大丈夫でしたか…?」
「……ああ、大丈夫だ。」
サラさんは、鉄格子を見て、完全に青ざめていた。
それもそうだ。あそこにいたらサラちゃんは串刺しになっていた。
ったく、何考えてんだよ………っ
「くそっ、開かない!
何かこじ開けられそうなもの探してくる!」
さっきまで必死になり過ぎて気づかなかったが、
ソウさんは演技をしていた…
気になるな…でも、それより今はこっちのことだ。
始まるんだ……ロシアンルーレットが……。
「サラちゃん、ナギサちゃん、大丈夫かい!」
「サラ、ナギサ、怪我はねーか!?」
「ええ…なんとか生きてますよ…。」
「ああ…私は大丈夫だが……。」
全く大丈夫ではなさそうだ。
サラちゃんはいくら強そうに見えても、ただの女子高生なのだ。
命の危険なんて感じたことがなかっただろう。
「くそっ! 罠だがや! 何が起きるか分からん!
気をつけろ!」
十中八九ロシアンルーレットですね。ハイ。
でも、今ここには六人いる。
一人は外野ポジか……?
『おいおい、そんなに身構えるなって。』
いやいや、誰だって身構えるでしょうよ。
捕まった先で閉じ込められたら…しかも、あんな人の恐怖を煽るようなやり方されたら。
声の主をたどると壁にかけてあった絵が、喋りだしていた。
『はっはっは
細けぇことは気にすんなよ。』
…1つ言わせてほしい。
気にするだろうがそれはよ!!!