第一章前編『決意と喪失』
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「あ、飾り弾、私も見てみてもいいですか?」
「ん? 別に構わないが…」
食堂からの移動の最中、
サラさんに話しかけて飾り弾、ダミー弾を見せてもらう。
ほら、と渡されたダミー弾は、6個もあった。
手に乗った弾を観察する。
うーん、この感じだと回転式拳銃の弾か…ライフルのようなものでは無いらしい。
「へーこんな感じなんですね……ありがとうございました!」
知らない風を装って演技をする。
別に怪しむようなしかけもなかったので、サラちゃんに返す。
でもダミー弾か、一体なにを考えているのだろうか。
なにか試練で使うのか……?
気になる、ねえ…
でもまだ探索してない場所があるし、
そこでなにかあるのかもしれない。
いや、そこで何かないほうが珍しい気もするが。
最後の通路に入ると、
“GAME”と書かれた看板と、赤色の自動販売機、そして奥には喫煙所らしきものが。
なぜ喫煙所なんだ………
「赤色の自動販売機が置いてあるね。
どうやらタバコの自動販売機みたいだ。
奥にあるのは喫煙所…かな。」
ソウさんが見事に代弁してくれてる…
「もちろん未成年は買っちゃダメだよ。
サラさんやナギサちゃんを不良にするわけにはいかないからね。」
「タバコを買うから不良という方程式にはならないと思いますけど…?」
不良でも吸わないと思うけど、なあ。
「……あれ、取り出し口になにかありますね。
あ、葉巻ですね。」
「高級感があるね。」
なんか全部高級感あるな…腹立つ…。
なんとなくサラちゃんに預けておくことにした。
「ナギサ、なんで私に渡すんだ……。」
「え? あー私すぐ失くしちゃうんですよ。
サラさんとかよほどの事がない限り落とさなそうじゃないですか。」
「なるほど、なのか……??」
あははーと笑って誤魔化す。
ほら、ソウさんだとなんか失くしそ……怒られるからやめよう。
私はいつものように茶化し雰囲気を柔らかくして、
遊戯場の中に足を踏み入れた。