私たちはとりあえず、ひとつ道を進むことにした。
そこには“BAR”と書かれた看板と、緑色の自動販売機があった。


「水もジュースも…全部１０００円だって、足元見るよね。」

「１０００円って…ちょっと味が気になりますね…いや、物価の問題でしょうか？」

うーん……気になるなぁ…
……はっ！いけない、つい関係ない所で考えこんでしまった。悪い癖だな…

そして、看板が隣にあるところに入ってみる。
中にはギンくんとミシマさんがいた。

バーと言うだけあり、中には大量のお酒が置いてあった。


「ここは…バーみたいだね。お酒がたくさん置いてあるみたいだけど…サラちゃんとナギサちゃんは未成年だからダメだよ。」

「ソウさんもこんな時に飲んじゃダメですよ。」

「こんな時だからこそ飲みたいと思う人はいそうだけどね。」

ソウさんとサラちゃんの会話を耳に挟みつつ、
私も中を調べてみる。


「酒場ってお酒ばっかりあるニャン。
　お酒は嫌いワン！飲んだくれのとーちゃんはもっと嫌いだニャン！」

「お父さんの酒癖悪いの？」

「迷惑してるワン！」

「酒は飲んでも飲まれるな…って言うよね。
　ボクも飲める年だけど…気をつけなくちゃ。」


ギンくんとソウさんが会話している。
私はその横でワインのボトルを調べてみる。
うん？これは……


「うわ…これ結構お高めのいいやつばっかですよ…」

「お高めのいいやつばっか…って、お酒に詳しいの？
　…まさか、」

「飲んだりはしてません。ただ色んなことに興味があって…その一環で調べてみたりしてたから詳しいんですよ。」

「凄いんだな…」


これは事実だ。本当に希望ヶ峰学園に居た頃はテストの内容が様々な分野の技術と知識問題だったから色々調べていた。

様々な分野の知識と技術とかアバウト過ぎるよね…

希望ヶ峰学園に来ていた元卒業生の“超高校級のバーテンダー”にはめちゃくちゃ驚かれた憶えがある。


「一度バーテンダーの方に作り方を教わったこともあるので…ノンアルコールのカクテルくらいなら作れますよ。」

「へえ、ちょっと飲んでみたいね…」


驚いたあとに“キミにはバーテンダーの才能があるよ！！”って興奮した顔で言われて…講義が始まったんだよなあ。

全部カンペキにやってやりましたよ。ええ。